おもしろ飼育コラム

受精率0.5%のその後
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受精率0.5%のその後

6月15日のブログで、 「ツチガエルが産卵しましたが、受精率はわずか0.5%、5匹のオタマジャクシしか産まれませんでした。」 お伝えしましたが、その後どうなったかというと・・・     こちら↓↓↓ 無事にカエルになりかけています。 まだ尾が少し残っていますが…。 あと、顔の表情もカエルというよりはオタマジャクシに近いです。 今も5匹は健在で、その後の生存率は100%です。 よかった~。         Tweet

ほうせつ特集
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ほうせつ特集

こんにちは。 ゴールデンウィーク真っ最中ですね。   あんまり動かなかったカエルたちも、   暖かい陽気に誘われて、活動的になってきました。   そして、繁殖期が近づいてきている種もいます。   カエルが繁殖するときは、「抱接」をします。 オスがメスの背中にしがみつく行動のことですが、 抱接にはいろいろなドラマがあります。    こちらツチガエル。オスががっちりとメスの背中にしがみつき抱接成功。 この体勢で、跳ねたり泳いだりしています。なかなか産まないんですけどね…。     こちらモリアオガエル。メスに対してオスが小さすぎて、前あしがメスの脇に届いていません。 残念。これじゃ産卵にはいたりませんが、数日間のっかっていました。   そしてこちら、相手が違うパターン。ツチガエルにのっているのは、トノサマガエルです。   と、まぁ、こんな具合に、 いつも夕方に抱接チェックをして館内を回るのが今の私の楽しみです。 前にヒキガエルの抱接にちょっかいを出したら、 オスの後ろあしではらいのけられました。 「カエルに蹴られたことのある人」ってほとんどいないだろうと、にんまり。   繁殖したら、またお知らせします。   Tweet

アベサンショウウオの卵のう展示開始
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アベサンショウウオの卵のう展示開始

アベサンショウウオが、3月19日に産卵しました。 アベサンショウウオの繁殖期は11~12月頃です。 はっきりいって時期外れ。 オスは水中でメスを待っていましたし、メスも卵を持っているようでしたので、 いまかいまかと待ち焦がれること数カ月。 もう、10回ぐらいあきらめては、「いや、まだまだ」と思いなおす日々・・・。 発見したときは、思わずケージのフタを閉めて、自問自答してまいました。 「今、卵のうあったよね」「あった」「今、何月?」「3月」「・・・」「・・・」 もう一度そっとのぞくと、あるやん!やっぱりあるやん!   しかし、ここでうかれて小躍りしてしまうようなことはしません。 受精しているかわかりませんからね。 カスミサンショウウオにことごとく未受精卵を産ませてしまった前科者の私です。 同僚には「産んでたけど、時期も時期だし、ダメやと思うよ」などと、 ホントは期待で胸いっぱいにも関わらず、思ってもいないことを口にしてしまったものです。   その後、ようやく発生を確認できて、展示に至りました。 ちなみに、アベサンショウウオは、環境省レッドリストで絶滅危惧ⅠA類のカテゴリーで、 日本の両生類で唯一、国内希少野生動植物種に指定されており厳重に保護されています。 アベサンショウウオの飼育下繁殖は今回がおそらく2例目です。 (飼育下で産卵した卵のうの展示は、初でしょう。)   サンショウウオの仲間は、ほぼ全ての種が絶滅危惧種に指定されています。 展示を通じて、そのような現状について知ってもらえたらと思います。 

フ化しました
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フ化しました

3月6日からスタートした「サンショウウオの卵のう展示」、 早くもクロサンショウウオのフ化が始まりました。 なんとかフ化前に展示をと、脳内図面!現場合わせ!木材カットはまとめて6本、を合言葉に フルスピード展示製作してよかったです。 ホクリクサンショウウオは、フ化もうしばらくかかりそうです。 <ホクリクの卵のうの様子>   卵のうの中でグリングリン動くのが良く見えます。 みなさん、今こそ観察のチャンス。。   実はこの展示、水槽が3基用意してあります。 カスミもいけるでー!と見事なまでの見切り発車の結果、 いまだ「2月に産卵した卵のうは未受精でした。テヘッ!」的なPOPが、 空の水槽に貼り付けてある状態が続いています。   「あきらめたら、そこで試合終了だよ」 そう、あきらめてはいませんよ、私は!

喜びに打ち震える初春
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喜びに打ち震える初春

やりました! 私がこの時期にこういう報告をするということは、 そう!サンショウウオが繁殖したよということです。   まずは、此方。クロサンショウウオです。 岐阜県白川村産で、繁殖場所である湿地に水が堪らなくなってしまった、いわば危機的な状況にある個体群です。 (昨秋、NEXCO中日本さんらが新たに遮水シート埋設工事を行ってくれたので、今年は大丈夫でしょう!) 一昨年、この個体達の繁殖に成功して、去年は「今年もよろしく、クロサンショウウオちゃーん♪」とたかをくくっていたら、 1匹も産卵しないという、まさかの結果に茫然としたことも今となっては良い教訓です。 そもそも、一昨年は受精率がすごく悪かったので、どちらかといえば、マグレに近かったのかもしれません。 去年の失敗をもとに、環境を改善した結果、この結果です! 比較的卵のうの色の薄いものを観察すると、どうやら受精している模様。 (クロサンショウウオの卵のうは、他種と違い透明ではないので、なかなか判断が難しいです)   <カメラを構えていたら、オスが近寄ってきました。「何撮ってんじゃコラー」と言ってそうなくらい、イカつい立派な体型です。>   次はホクリクサンショウウオ! これは昨年から飼育をスタートした種です。 岐阜県内には生息していませんが、環境省レッドリストにおいて絶滅危惧ⅠB類に指定されている、 いわば、非常に危機的な状況にある種です。 日本動物園水族館協会の種保存委員会でも対象種に指定されており、 昨年から当館でも担当園館として、域外保全に取り組むことになりました。 そして、初めての繁殖期をむかえ、見事産卵と相成りました。 (サンショウウオ展開催時のブログでも、いずれコイル状の卵のうを皆さんにお見せしますと宣言していました)   約束は守る男、見た目よりは口は固い男、として有名な私。 もちろん展示しましょう!皆さんに見ていただきたい!プリプリした卵のうを!   というわけで近日中に展示したいと思っています。 その時はまたご報告します。取り急ぎ。

大きくなりました
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大きくなりました

2年前の春に、バックヤードで繁殖に成功したナガレヒキガエルですが、 その後、生まれた子どもたちは今、どうしているのかというと、 ゆっくりではありますが、着実に大きくなっています。 大きいものだと、体長7cmにまでなりました。   というわけで、3匹だけ、展示デビューすることにしました。 本当は、20匹ぐらいデビューさせてもいいのですが、 ナガレヒキガエルは、そんなに簡単に見つけられる種類ではないので、 水槽内にうじゃうじゃいれてしまうと、ナガレヒキガエルの品格が台無しになりますからね。   展示水槽で、自分たちの伯父さん叔母さんと一緒になりました。 写真の左に写っている2匹が、新米です。 右にいるのが伯父さんか、叔母さん…。やっぱり大きくて貫禄あります。 新しいすみかで、伯父さん叔母さんにもまれながら、 たくましく成長してください!!

<サンショウウオ日記 vol.27>サンショウウオ展、撤収!
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<サンショウウオ日記 vol.27>サンショウウオ展、撤収!

とうとうこの日がやってきてしまいました。 いよいよサンショウウオ展もおしまいです・・・。 そして、次の企画展「よみがえれ!日本の水辺」への切り替え作業がスタートです。 ほんと準備・設営は大変ですが、撤収は一瞬なんですね・・・。 思い入れも強い企画展だっただけに、名残惜しいことこの上ない。 そんなしんみりした気分の中、パチリパチリと撤収の様子を撮影していると、 次の企画展担当波多野氏がピリピリした雰囲気で「早く仕事しろ!」私のことを見てきます・・・。 感傷につつまれたマイハートに、追い出し太鼓を叩きまくるこの男に、心の中で舌打ちしつつ作業にもどります。   展示ブースをのぞいてもサンショウウオの水槽はなく、インパクトドライバーをもつスタッフしか見えませんね。   これはお借りしていたサンショウウオたち。 今までありがと―!君たちと離れるのはとても辛い・・・。 (翌日にはさっそく、無事到着しましたとの連絡がありました。ほっと一安心)    そして、特別展示室はこのとおり、サンショウウオのサの字もなくなりました。 9月10日(金)からは「よみがえれ!日本の水辺」がスタートます。 そしてこの飼育日記でも、水辺ブログがはじまるとかはじまらないとか・・・。 波多野先生の次回作にご期待ください!というやつです。   サンショウウオ日記? もちろん、ときどき書きますよ。 そして、サンショウウオ展Ⅱの計画をひっそりと練りつつね・・・フフフ。

<サンショウウオ日記 vol.26>オキサンショウウオ&ツシマサンショウウオ
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<サンショウウオ日記 vol.26>オキサンショウウオ&ツシマサンショウウオ

さて、今回はオキサンショウウオとツシマサンショウウオをご紹介! これで生体展示している種はすべて紹介したことになります。 (種の紹介になっていないものが、ほとんどですが、そこは笑顔でスル―してください)     この2種も同じ水槽で飼育展示しています。 左側がオキサンショウウオ、右側がツシマサンショウウオです。 どちらも隠岐・対馬にしか生息していない、まさに世界でここだけの種です。 オキサンショウウオは宍道湖自然館の寺岡誠二さん、 ツシマサンショウウオは埼玉県立川の博物館の藤田宏之さんに譲っていただきました。 どうもありがとうございます!   本当は隠岐も対馬も、自分で生息地に足を運ぶつもりだったのですが、諸般の事情により断念。 オキサンショウウオは、地元の方による保全活動も、積極的に行われているそうです。 サンショウウオ展が終わっても、機会があれば絶対足を運んでみたいと思っています。 それに隠岐と対馬はサンショウウオだけではないですからね、 オキタゴガエルとかツシマアカガエルとか、アカマダラとか!!!ムフー!(鼻息)   ちょっと落ち着きましょう。 展示水槽の様子ですが、オキサンショウウオはいつも見える場所に出ていて、 どちらかというと愛嬌をふりまいてくれている部類(カスミ・イシヅチ・エゾなど。もちろん種の特徴ではないですよ。 個体差の話です。)なんですが、ツシマは決まってレイアウトしたコケの下に隠れています。 ※じゃあ写真はヤラセ?と思われたアナタ・・・・・・・・・・・・・・・・・・正解です。 でも、できれば演出と言ってあげて・・・。   ほんとはツシマは2匹飼育しているので、もう一匹も展示すれば、もう少し見えたんでしょうが、 展示できない理由がありました。 当館に搬入された時には右前肢が無かったんです。 なんで右前肢がなかったかというと、土壌生物の調査の際に発見したものを、 今回の企画展のためにキープしてもらったんですが、土を掘る調査ですから、 運悪くスコップなんかで傷つけてしまったんでしょう。   でもご安心ください。 ちゃんと再生するんですよ。すごいでしょ。 (ちょっとずつですけどね。ピッコロ大魔王的な再生を思い浮かべたアナタ。それは無理というものです)     ご覧の通り、搬入時は少し骨が残っているくらいで、肢の付け根からなかったものも、 ここまで再生してきました。 展示には間に合いませんでしたが、傷口からの感染症などで死ぬこともなく、 元気にいてくれることは喜ばしいことです。   さて、これで生体展示16種は、飼育日記でとりあげたのですが、 残り4種は写真展示です。 アカイシサンショウウオは、飯田市美術博物館様、 ベッコウサンショウウオは、わんぱーくこうちアニマルランド様、 キタサンショウウオは、おたる水族館様、 オオダイガハラサンショウウオは、藤田宏之様、からお借りしています。 ご協力ほんとうにありがとうございました。   全種を生体展示したかったのですが、今回はこの4種だけは写真のみ。 でも、別の機会で展示できればと思っています。「サンショウウオ展Ⅱ」とか(笑)

<サンショウウオ日記 vol.25>オオイタサンショウウオ
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<サンショウウオ日記 vol.25>オオイタサンショウウオ

次はオオイタサンショウウオです。 このオオイタサンショウウオは、わんぱーくこうちアニマルランド様よりお借りしています。 どうもありがとうございます! わんぱーくこうちアニマルランドでは、 この高知県のオオイタサンショウウオを守るための活動を積極的に行われており、 この活動については、今回の特別展でもご紹介させてもらっています。 ちなみに、高知県のオオイタサンショウウオの生息地は、 わんぱーくこうちアニマルランドから、車で3~4時間もかかるそうです。   これを毎月継続して調査をされているのですから、ほんとうにスゴイことだと思います。 いつまでもオオイタサンショウウオが暮らしていけるよう、 遠い岐阜からではありますが応援しています。   ※高知県にすむオオイタサンショウウオ(九州にもいます)、 岐阜県以外にもすむヒダ(飛騨)サンショウウオ、 箱根以外にもすんでるハコネサンショウウオとか、 なんだかキーボードで打ってるとだんだん??? 変な感じになってきます・・・。 それに今年の夏、何度サンショウウオという文字を打ち込んだことか・・・。 最近サンショウウオの文字を見てると、これまた???。 こ、これは、ゲシュタルト崩壊!?   このオオイタサンショウウオをお借りしたわんぱーくこうちアニマルランドの担当の方ですが、 実は、サンショウウオ展を観に来てくれました。 せっかくですので、岐阜のフィールドへもご案内したのですが、 あまりの熱意に、こちらも発奮するどころか、ヤケドしました・・・。 モリアオガエルの卵塊発見。写真を撮る。 こちらではアカハライモリを発見!写真を撮る! モリアオガエルの幼生発見・・・、写真を・・撮る・・・。     捕る!!! ※この直後、長靴に水が入ってました(笑)   すいません、もう帰りましょうよ、次の予定もありますよ・・・・。 満喫していただけたのは、間違いないようでした。。。

<サンショウウオ日記 vol.23>ブチサンショウウオ&トウキョウサンショウウオ
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<サンショウウオ日記 vol.23>ブチサンショウウオ&トウキョウサンショウウオ

次はこの2種。 ブチサンショウウオとトウキョウサンショウウオです! (2種同時紹介なのは、決して期間中に紹介できないからではなく、同じ水槽に入れているからですよ) このブチサンショウウオは、実は水族館オープンの時からいて、4Fの水槽で展示していました。(ちなみに広島県産) 岐阜県にブチサンショウウオはいませんが、前は岐阜にすむコガタブチサンショウウオもブチと同種とされていましたので・・・。 で、コガタブチに展示が切り替わってからは、バックヤードで飼育してきました。 久々の登場なのです。親バカ的な発言で恐縮ですが、美個体です、ホントに。 トウキョウサンショウウオは、上野動物園様から譲っていただきました。 ありがとうございます! さて、この個体たちの由来は多摩動物公園の池にいた個体とのこと。 しかも、移植されたものだそうで、その経緯ははっきりしていないらしく、 いったいどこの個体なのかなーと思っていたのですが、先日、あっさり解決。 サイエンスカフェの講師を引き受けていただいた、草野先生に聞いたところ、 「それ、東京の個体ですね。」 アッサリ解決!!! 以前、草野先生が頼まれて、調べたそうです。奇遇とはこのことでした。 写真を撮ってると、こちらに注目。 エサじゃありませんぜ。

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本日の開館時間

9:30-18:00

最終入館 17:00

世界淡水魚園水族館 アクア・トト ぎふ

〒501-6021 岐阜県各務原市川島笠田町1453

TEL 0586-89-8200 FAX 0586-89-8201

2回分の料金で何度でも楽しめる!

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