おもしろ飼育コラム

ヒバカリの展示が始まっています
  • 新しい展示
  • 爬虫類

ヒバカリの展示が始まっています

3階「里山の生きもの」水槽の生き物が変わりました。       「ヒバカリ」です。   田んぼや林、時には人家の近くなど、さまざまな場所で見られるヘビです。   岐阜県には8種類のヘビが生息していますが、 普段から展示しているのは「アオダイショウ」1種だけなので、 「身近な場所に生息しているヘビをもっとお客様に知ってもらいたい!」 と思い、今回展示することにしました。     くびの周りの白い線が特徴で、目はクリっとしてかわいらしい顔つきです。   おとなしい性質で毒はありません。   展示期間は1ヵ月半ほどを予定しています。 「ヒバカリ見たい!」というお客様にも、「ヘビは少し苦手かも…」というお客様にも、 ぜひじっくり見ていただきたいです。

トカゲの色変化
  • 爬虫類

トカゲの色変化

こんにちは、展示飼育部の松下です。 青い空に白い入道雲。夏ですね! みなさまはすでに野外のアクティビティを楽しまれましたか?   さて、先日展示水槽にヒガシニホントカゲの幼体を追加展示しました。水槽にもようやく慣れてきたようで、石の下から出ていることも多くなりました。   水槽の前を通りがかった際、お客さま同士が「うちの庭に出るやつだ!」とお話が盛り上がっているのを聞き、展示した甲斐があったと嬉しい気持ちになりました。     こちらのヒガシニホントカゲ。じつは大人と子どもで体の色が異なるという特徴を持っています。 次の写真は今年生まれの幼体です。鮮やかな青色の尾をしているのがお分かりいただけるでしょうか。 ヒガシニホントカゲは天敵に襲われた際、自ら尾を切り離し逃走します。一般的には、残った尾に注意を引くため目立つ色をしているといわれます。 しかしながら、成長するにしたがい、この青色はしだいに薄れてきます。     次の写真は、おそらく生まれてから1~2年が経過した個体です。鮮やかだった青色は少し鈍く変化しています。また、背面も黒色から褐色に代わっています。     次の写真が成体です。尾は完全に体と同じ褐色になり、全体的に落ち着いた印象を受けます。性成熟し、繁殖できる年齢に達しています。当館の展示水槽には成体が2個体入っているので、ぜひ観察してみてください。     なんだか大人は地味だな……と思った方。成体でも鮮やかな色をもつことがあります。それがこちら。 7月に野外で捕まえたオスの個体です。喉元が鮮やかな橙色に染まっています。(この個体は観察後、元の場所に返しています。) この色は婚姻色と呼ばれ、春から夏にかけての繁殖期にメスにアピールするため色が変わります。     いかがでしたでしょうか。この季節、野外へ出かけると日向ぼっこをしているトカゲを見かけることも多くなりました。近づくと逃げられてしまうので、遠くからこっそりと美しい体色を観察してみてくださいね。 野外が暑すぎるよ、という方はぜひ当館へ。成体も幼体もそろってお待ちしております!     Tweet  

岐阜県のカメがせいぞろい!
  • 企画展・特別展示
  • 爬虫類

岐阜県のカメがせいぞろい!

みなさまこんにちは。 日中でも肌寒くなってきた今日このごろ。私たち人間にとっては食欲の秋ですが、当館で飼育している爬虫類たちはすっかり摂餌意欲が落ちてきたところです。   さて、10月25日より3階「里山の生き物水槽」にてミシシッピアカミミガメの展示を開始しました。アルビノのジムグリからのバトンタッチです。 向かって左側のスペースに幼体が、右側のスペースに成体が入っています。 ブースでは、今年5月に公布された外来生物法(特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律)を改正する法律の内容を中心に、ミシシッピアカミミガメにまつわる外来種問題について解説しています。   より詳しく知りたい方は環境省のホームページをご覧ください。WoWキツネザルさんの動画などは必見です。     ミシシッピアカミミガメの展示を開始したことで、私はひっそりと満足感に浸っていました。……それは、岐阜県の野外でみられるカメ全種をお客さまにご覧いただけるようになったからです!   では、順番にご紹介して参りましょう。   まずは、ニホンイシガメです。 日本固有種で、岐阜県レッドデータブックでは準絶滅危惧種として指定されています。平野部よりも山間部でよくみられます。甲長は最大20cm程度と、他の種に比べて小柄です。     続いて、ニホンスッポンです。 水生傾向が強いカメで、産卵期のメスをのぞいて陸上を歩く姿はあまり見かけません。現在展示している個体は、今年9月から仲間入りしました。長くバックヤードで飼育されていた個体ですが、他の魚を食べてしまわないかなど慎重な観察が行われつつ、デビューに成功しました。     こちらは、クサガメです。 かつては日本在来種とされてきましたが、化石や古文献の記録が確認されないことから、現在では江戸時代以降に朝鮮半島や中国から移入したものと考えられています。捕まえるとくさい臭いを出します。     最後に、ミシシッピアカミミガメです。 アメリカ合衆国南東部およびメキシコ北東部原産で、ペットとして輸入され野外へ遺棄された個体が日本に定着しています。今では、日本の多くの河川でもっともよくみられる種です。     いかがでしたでしょうか。ミシシッピアカミミガメは期間限定ですので、この4種がそろっているのは今だけです。ぜひご来館いただき比較してみてくださいね。   他にも、岐阜県ではカミツキガメ、ワニガメをはじめとする何種もの外来のカメが発見されています。今のところ定着はしていないとされていますが、今年10月に岐阜市内でカミツキガメの幼体が捕獲されたニュースは記憶に新しく、とても心配なところです。   日本の生態系を守るためにも、ペットは生涯飼い続けられるかどうか事前に十分検討するとともに、現在飼育している生き物を野外へ遺棄することがないようにお願いいいたします。 Tweet

カメのねぞう
  • 爬虫類

カメのねぞう

みなさまこんにちは。 夏の盛りを過ぎ、夜間はだいぶ過ごしやすくなってきましたね。   さて、展示飼育スタッフは半月に一回ほど当直業務が回ってきます。生き物や設備に異常がないか、夜中に一人だけで見回りを行うのです。   夏といえば怪談噺。先輩スタッフがさんざんおばけの話でからかってくるので、肝の小さい私はいつもどきどきしながら真夜中の館内を歩いています。   そんな当直業務ですが、私のひそかな楽しみがカメの「ねぞう」を見ることです!   カメのかわいらしいねぞうを見れば、怖い気持ちなんて吹っ飛んでしまいます。今日は、私と一緒にカメのねぞうを求めて夜の見回りに出発しましょう。4Fから順番に降りていきます。     まずは3F。最初に出会えるのは「山間の生き物」水槽にいるニホンイシガメです。 あしをだらんと伸ばして、無防備な姿をさらしています。「淵と瀬の生き物」水槽(コツメカワウソの隣)にいるニホンイシガメは水中で寝ているようですが、どうやらこちらの個体は陸上で眠るのがお好きなようです。     続いて2Fまで降りましょう。「淡水魚博士の探検小屋」中国の展示エリアにいるオオアタマガメが見えてきます。 今日はこちらも陸に上がって寝ているようです。ぎゅっと目をつむっているのがよく分かります。カメにはまぶたがあるため、人間と同じように目を閉じたり開いたりすることができるのですね。     さて、1Fまでやってきました。夜の見回りもいよいよ大詰めです。もぐもぐタイムでもおなじみ、アルダブラゾウガメの登場です。 マール(愛称)は泥に埋もれて、じつに気持ち良さそうですね。泥浴び場は夜もゾウガメたちに大人気のスポットです。野生のアルダブラゾウガメも、暑い時期は泥浴びを行い、体温調節をするそうです。   左右対称(!)という奇跡のねぞうを披露してくれたのは、チョコ(左)とナッツ(右)です。なんだか滑稽で見ていると思わず笑ってしまいますね。この一枚を紹介したいがためにこのコラムを書こうと決意しました。     カメのねぞう、いかがでしたでしょうか。当館では不定期に「夜の水族館」というプログラムを開催しており、閉館後の水族館をご覧いただけます。またぜひ参加してみてください。   見回りが終了したのでそろそろ仮眠を取りましょうか。みなさまもカメたちのようにしっかりと体温調整を行い、快適な夜をお過ごしくださいね。おやすみなさい!     Tweet

ニシアフリカコガタワニの同居試験
  • アクア・トトの生き物
  • 爬虫類

ニシアフリカコガタワニの同居試験

今回は久々にニシアフリカコガタワニの近況についてご報告したいと思います。   昨年、6月に京都市動物園から繁殖のためニシアフリカコガタワニのノック(♂)がやってきて、半年以上たちました。 搬入時の様子はコチラ   ノックは当館の環境にもすぐに慣れたようだったので、搬入から約1カ月後の休館日に、隔離している柵を外して同居を試みました。 この時はワニ子がノック側に入るやいなや、見たことないスピードでノックに突進していき咬みつきました…。 ノックはおとなしくしているのに…。 怒り心頭のワニ子を戻すの図   すぐにワニ子を引き離して、元居た場所に戻しました。幸い、両個体とも大したケガもなかったので一安心ですが、残念ながら隔離生活再開です。   次の一手として、お互いのやる気を高めるべく、生息地の環境に合わせて飼育環境に変化をつけていくことにしました。降雨装置もその一つで、8月末から稼働させています。 すると今まで置物状態だったノックが、雨に合わせてちょくちょく鳴くようになりました。これはなんだかいい感じです。 ワニ子はというとノックの鳴き声に合わせて何か行動する、というようなことはないのですが、最初の頃のように目をギンギンにさせてノックを睨みつづけるようなことは無くなり、あまり気にならなくなってきたようでした。   時は来た。   1月11日休館日。いよいよ2回目の同居試験を実施することにしました。 観覧面にはワッチ担当がワニたちの動きを記録します。ほとんど動かないので辛いです。   柵オープン!仲良くやってよ! 全然動きません。ワッチ担当が辛そうです。   お、いよいよ動きが。先手はワニ子です。     ワニ以上に緊張している私。いつでも仲裁に入れるよう待機しています。   前回と同じようなポジションになっていますが、今回のワニ子は怒りで突進していくこともなく、ノックの横にそっと寄り添っていきます。 これは成功か!と期待した瞬間、 ガァーーーー!!! 前回とは反対に、ノックが激怒でワニ子に咬みついていきました。 今まで声をかけても、指やお腹触っても、掃除のために跨いでも、全く動かなかったノックが見たことないくらい激怒。 すぐに仲裁に入り、同居試験ストップです。 今回も両個体ともケガはなかったのでとりあえず一安心ですが、ワニ子が水中に逃げたため、仕方なくノックを右側のスペースに移動させました。 いつもと違う場所に移動させられて、たぶん怒っているノック。   水中からこちらの様子をうかがうワニ子。夜まで陸場に上がりませんでした。     なかなかうまくいきませんが、まずは同居させることが繁殖への第一歩ですので、良いタイミングを見逃さないよう引き続きよく観察していきたいと思います。 というわけで、今、展示水槽の右側にいるのがノック(♂)、左側にいるのがワニ子(♀)ですのでよろしくお願いいたします。     Tweet

ニシアフリカコガタワニが増えました。
  • アクア・トトの生き物
  • 爬虫類

ニシアフリカコガタワニが増えました。

6月21日に京都市動物園から、ニシアフリカコガタワニを搬入しました。 長らくメス1頭で飼育していましたので、待望のオスです。 大きさ約160cm、体重約30kgと、もともといたメスと比べて、かなり立派です。京都市動物園にいたころの愛称は「ノック」。   ニシアフリカコガタワニの搬入は、それこそ水族館オープン前の1度しかなく、約17年ぶりです。 水槽に収容する直前の様子。 160㎝の小型なワニとはいえ、ちょっと緊張しますね。     水槽の入口が狭いため、最後は抱きかかえて収容しました。 特に暴れることもなく、無事終了です。   搬入当日の夜の様子。ちょっとだけ水に浸かっていました。     さて、以前からいたメスの方はというと、搬入直後からもうノックが気になって気になって仕方がない様子。 水槽内で隔離できるように製作した仮柵付近を行ったり来たり。 「置物?」と呼ばれ続けてきたのがウソのようです。   2日目は柵の下の砂をものすごい勢いで掘っていくので、急遽、板を取り付けてガードしました。 搬入から2週間ほど経ち、最近は少し慣れてきたのか、落ち着いてきたように見えます。 でも、頻繁に近くに行ってノックを見ています。 先日、ノックの摂餌も確認できました。 移動直後なので、1か月くらいエサを食べないかと想定していましたが、思いのほか落ち着いているのかもしれません。   今回、ノックはブリーディングローン(繁殖を目的に、動物園や水族館の間で動物を貸したり借りたりする制度)で当館に来ました。 そのため、次は柵の一部を取り外して同居となるのですが、果たしてうまくいくでしょうか…。 ノックの方がかなり大きいので、大きな事故にならないよう細心の注意を払って実施したいと思います。   さて、ここまで書いて(読まれて)、お気づきの方も沢山いらっしゃると思いますが、   メスに名前、つけてません… (もちろん名前はつけていなくても、大事に飼育しています)。   SNSでは「ワニ子」さんと呼んでくれているようです。   ワニ子…。   いいかも。 とりあえず今後は私もワニ子と呼ぶことにします。 ワニ子とノックの繁殖がうまくいくよう、しっかり飼育管理していきますので、今後にご期待ください。       Tweet

ヤモリの指のひみつ②
  • 爬虫類

ヤモリの指のひみつ②

こんにちは   前回ヤモリの指のひみつ①で「ヤモリが壁などにくっつく方法」を紹介しました。 前回の投稿はこちらです。   天井やガラスなどに、しっかりとくっつくことができるヤモリ。 では、今回は「なぜくっついたまま素早く移動できるのか?」についてお話します。     まず、最初に紹介したいのがヤモリの吸着力についてです。 体重約50gのトッケイヤモリが自らの体を支えるだけなら全ての毛のたった0.04%で十分です。   もし、全ての毛が同時に壁面に接触した場合、約120kgのものを支えられる吸着力があるという計算になります。   我が家の壁にいたニホンヤモリ 片足だけでくっついていました。 実は、この写真のヤモリですが、すでに死んでいました。死んでもくっつくことができるというのはすごいですね。     ヤモリの吸着力が分かったところで最初の疑問に戻ります。 まずは映像を見てください。   指の動きはどうでしたか? ゆっくり動いてくれたので分かりやすかったですね。 指が壁から離れる瞬間にゆでダコの足のようにクルンと指を外側方向にまげているのがわかりますよね。 このように指の角度を変えることで壁から離れることができるのです。     毛先の動きと吸着力の関係がわかる実験があるので紹介します。 毛先の代わりに付箋(ポストイット)を用います。 まずは、付箋を机やガラスなどにツルツルした物の表面に張り付けます。 毛先が壁面にくっついているイメージです。 上の写真のように斜め横から(30度くらい)で付箋を引っ張ります。   次に真上(90度)に付箋を引っ張ります。   どちらが弱い力ではがすことができるのでしょうか? 答えは②です。 接着力は30度で最大になり、90度では最小になるので、②のように真上に引っ張った時の方が簡単にはがすことができます。   つまり、ヤモリは指を動かして毛先の角度を変えることでくっつく力を調整しているのです。 これを瞬時に行うことでヤモリは、壁でも天井でもガラス面でも素早く移動することができるわけです。 それでは   【参考】 サイエンスチャンネルhttps://www.youtube.com/watch?v=Y8HRvOdiFh8 独立行政法人 物質・材料研究機構 細田奈麻絵理学博士     Tweet

ヤモリの指のひみつ①
  • アクア・トトの生き物
  • 爬虫類

ヤモリの指のひみつ①

こんにちは 最近、今年生まれのニホンヤモリを家や水族館で見かけるようになりました。 これは当館の中庭にある「清流ふれあいプール」の横の木で見つけたニホンヤモリです。まだ体は小さくかわいらしい個体でした。   ヤモリが家の壁やツルツルしたガラスにくっつきながら素早く動いている姿を見たことがありませんか? よく考えてみると不思議ですよね。 ということで、「ヤモリがどうして壁やガラスにくっつくことができるのか?」について話をしたいと思います。       実はこの原稿を書くきっかけにはこんなエピソードがありまして…。   当館では博物館実習で毎年大学生を受け入れており、博物館や水族館の役割について学んでもらうために様々な業務に携わってもらっています。 実習の中には解説パネルや標本を使って生き物の解説をするという課題があり、今年受け入れた学生の一人が「ヤモリの指」をテーマにし、解説パネルを作成しました。 実習生同士での課題発表はできましたが、今年は新型コロナウイルス感染防止対策のため水槽前でのお客様への解説が中止となり、ヤモリの指の秘密をみなさまにお伝えすることができませんでした。   実習生に助言をするために私も一緒になって調べると、ヤモリの指って知れば知るほど面白く、その微細な構造に魅了されてしまいました。 こんなことがあり、「ヤモリの指」のことを少しでも多くの人に知ってほしいと思ったわけです。     みなさまの身近には ヤモリ以外にも、いろんなところにくっついている生き物がいますよね。 生き物たちは爪や吸盤、粘液などを利用してこのようにくっつくことができ、その方法は生き物によって異なります。     しかし、ヤモリは爪でも吸盤でも粘液でもない別の方法でくっつきます。 その方法とは「ファンデルワールス力を使う」です。 それを可能にしているのは、ヤモリの指の裏にある「微細な毛」です。 ファンデルワールス力??? 毛??? 全く意味がわかりませんよね。   まずは指の裏の「微細な毛」について説明します。 ヤモリの指の裏には「趾下薄板(しかはくばん)」という器官があります。 その趾下薄板の表面には、マイクロメートル(1000分の1mm)サイズの太い毛が生えています。 白い帯状に見えるものが趾下薄板の表面に生えている毛の集合部です。 拡大すると毛が密集して生えているのがよくわかります。 横からみると毛が並んで生えているのがわかります。 さらにこれらの太い毛の先は、ナノメートル(1000000分の1mm)サイズの細い毛に枝分かれしています。   例えば当館で展示しているトッケイヤモリでは、1本のあしに太い毛が約50万本、さらにそこから枝分かれした細い毛が100~1000本あり、1匹のトッケイヤモリには約10億本の細い毛があることが知られています。 そして細い毛の先は、ヘラ状(スプーンのような楕円状の形)になっていて壁などの凸凹面に接しやすい形になっています。   次に「ファンデルワールス力」。 「ファンデルワールス力」は、分子間力の一種で、分子と分子の間に働く引力のことです。 この力は、どんなものでも2つの物体の距離が2ナノメートル以内になると働きます。 つまり、 ヤモリの指の裏には、ナノメートルサイズの細い毛がすごくたくさん生えていて、その毛先が壁の表面の凹凸と接することでファンデルワールス力が生じ、その力を使ってくっつくことができるのです。 ヤモリは、分子レベルで壁や窓ガラスにくっつくことができる驚異の能力を持った生き物なんですよ。   つづく     【参考】 サイエンスチャンネルhttps://www.youtube.com/watch?v=Y8HRvOdiFh8 独立行政法人 物質・材料研究機構 細田奈麻絵理学博士 ヤモリの指 P128~ 夢ナビ 東京大学教育学部 統合自然科学科 平岡秀一教授 https://yumenavi.info/lecture.aspx?GNKCD=g005003 Adhesive force of a single gecko foot-hair Kellar Autumn∗, Yiching Liang†, S. Tonia Hsieh‡, Wolfgang Zesch§, Wai Pang Chan‡, Thomas Kenny†, Ronald Fearing§ & Robert J. Full‡     Tweet

ある日のゾウガメ
  • 爬虫類

ある日のゾウガメ

雨上がりのある日。 ゾウガメたちがすみっこの泥んこスペースでくつろいでいました。   夕方、おうちに帰る時間になりましたが、誰も動こうとしません。   そこでスタッフが持ってきたのは桑の葉っぱ。ゾウガメに歩いてもらうための秘密兵器です。 「ほら、桑の葉っぱだよー」 一口食べたゾウガメが振り向きます。 もっと欲しいみたいですね。 「食べたかったら、こっちにおいで」 ゾウガメが、ゆっくり歩きはじめました。   「ほら、こっちだよ」     のし、のし、と桑の葉につられて歩いたゾウガメは、ようやくおうちに入りました。   「やれやれ、やっと帰ってくれた。あと2頭・・・」     Tweet

カメのあたま
  • アクア・トトの生き物
  • 爬虫類

カメのあたま

みなさん、こんにちは   春のポカポカ陽気が多くなり、もっと陽が長くなれーっと日々思うようになってきました中野です。   水族館の生き物たちも、春の訪れを感じて、活発的になってきました。   特にゾウガメたちは、小屋から外に出られる日が多くなり、日なたを目指してよく動いていますよ。       企画展にて展示中のアカアシガメも、紫外線ライトの下でよく日光浴をしています。   カメたちがだらーっとした姿で日なたぼっこしているのを見ると、とても癒されます。この癒し効果のおかげか、お客様が和んだ様子でご覧になっている姿も見かけます。     基本的にカメは臆病な性格なので、首や足をだらんと出しているときはリラックスしている状態ですが、飼育下のカメは危険が無いためか、リラックスしすぎだよと思うときもあります。 ブロックの上に乗ったスッポンが、だらんとしているところです。       カメたちが頭を引っ込める状況は、何か自分の身に危機を察知したときですので、自然下と比べて危険が少ない水族館の中では、逆に頭を引っ込めている姿の方が少ないかもしれません。     カメたちは種類によって色々な頭の引っ込め方をしており、そこが特徴的で面白いという一面もありますので、今回は少しだけご紹介します。 まずはイシガメです。 身近な種類ですので、知っている方が多いかと思いますが、頭や手はすっぽりと甲羅の中へ入ってしまいます。 リクガメの仲間のアカアシガメも同じように頭はすっぽり入るのですが、硬く丈夫な鱗のついた前足でフタをするようにしまいます。 (写真撮影では、そこまで危機を感じていないのでフタをしてくれませんでした。)     甲羅が比較的小さく、頭の大きいオオアタマガメはこの通り   頭は入りきらないです。 この仲間は性格も荒い傾向があり、頭を入れて防御!というよりも 頭は入れず口を大きく開けて威嚇してきます。       食用で有名なスッポンも頭を入れて防御というより、長い首が柔軟に曲がり噛みついて攻撃しながら防御するようで、性格も荒い傾向があります。       最後にこちら ヨコクビガメの仲間で、日本にはいない種類です。 名前の通り、首を横にして甲羅にすっぽりと頭を引っ込めます。 そして、頭を引っ込めた後は片目でじーーと観察してくるのが特徴的で、甲羅にこもってじっとしているのではなく、常に片目で観察をし、隙をみてダッシュで逃げ出す隙をうかがっているのではないかと感じます。     ユニークなカメたちの頭の引っ込め方、世界にはまだまだ色々な種類のカメがいますので、少しでも興味を持っていただけたら嬉しいです。     Tweet  

1ページ(全3ページ)

本日の開館時間

9:30-18:00

最終入館 17:00

世界淡水魚園水族館 アクア・トト ぎふ

〒501-6021 岐阜県各務原市川島笠田町1453

TEL 0586-89-8200 FAX 0586-89-8201

2回分の料金で何度でも楽しめる!

年間パスポート
のご案内