おもしろ飼育コラム

「うわな漁」と「うわな料理」
  • 日本の淡水魚

「うわな漁」と「うわな料理」

皆さまこんにちは。 今日は「うわな漁」「うわな料理」についてご紹介したいと思います。今回のお話の主人公はウグイになります。ウグイは日本各地に生息している川魚で、普通に見られる魚の一つでもあります。   普通と書きましたが、いやいやどうして、川と海を行き来することや強酸性の川や湖でも生息することができ、その生態は生命力にあふれ、とても魅力的な魚でもあるのです。 ちなみに産卵期では写真のように鮮やかな婚姻色も現れます。   一般に市場に流通することは少なく、私自身も大人になるまで食べたことはありませんでした。一部地域では今でも食文化として残っており、冬のウグイは寒ウグイとして脂ものり大変美味しくなるとのことです。 今回、「岐阜の川人文化研究会」の長尾代表よりお声がけいただき、岐阜県郡上市に伝わる寒ウグイ漁具の展示とうわな料理の試食会にご招待いただきました。   郡上市を流れる吉田川でも、昭和50~60年代ごろまでは寒ウグイ漁が行われ、家庭でも食されていたそうです。 こちらがその「うわな漁」で使用されていた漁具になります。   ウグイの需要も漁獲量も減り、うわな漁は昭和60年頃に行われなくなったそうですが、その唯一の経験者が「大多釣具店」店主の清水さんで、当日は清水さんより貴重なお話を沢山聞くことが出来ました。 ウグイは、水温が下がると石の下などに潜り越冬する習性があり、その習性を利用して魚が入る穴「魚穴(うおあな)」をつくるのがこの漁の特徴なのです。「うおあな」から語変化して「うわな」と呼ばれているそうです。会場となったギャラリーの店主からも、行商で売りにきたウグイを食べていたとお話を聞き、地元の方にはウグイは一般的な魚だったようです。 そして、お待ちかねの「うわな料理」。鮎も見えますが、メインはウグイです!当日は、博物館の学芸員の方や魚を研究する学生さん、漁協の方など15名が参加されていました。   こちらは、吉田川で獲られたウグイの甘露煮になります。川魚の臭みや癖もなくとても美味しくておどろきました。もともと小骨が多い魚で、中骨が少し硬い印象もありましたが私は気にならず、頭から尾までバリバリと全て頂きました。   こちらは、山形県で養殖されたウグイを取り寄せ、唐揚げにしたもので、軽い味わいでこれは子供たちも大好きな味と食感だと思います。   こちらは、ウグイの骨や頭で出しをとった炊き込みご飯で、一番ウグイの味を感じ取れる料理でもありました。   一般的には、食されることの少ないウグイですが、旬や料理法によって、とても美味しくいただけることが良く分かりました。山間部では貴重なタンパク源であり、人々の生活を支えていた魚でもあるのです。   ここまでウグイの魅力は伝わったでしょうか。実は岐阜の飛騨に、ウグイの魅力度向上を目指す「日本ウグイ協会 https://ugui.info/ 」が設立されていることも知りました。 今回の参加者に協会の会長も参加されており、お話をさせていただきましたが、会長がお若い!若者たちがウグイの魅力を伝えるって嬉しいなと思いました。 色々な方々の思いが詰まった、とても素敵な会に参加させていただき、この場をお借りして御礼申し上げます。 岐阜県では一度途絶えた、「うわな漁」と「うわな料理」。伝統的と新たな可能性も融合した、ウグイの魅力を水族館でもお伝えしていきたいと考えています。 本当に美味しく、為になる一日でした。

続・減らない外来種
  • 企画展・特別展示

続・減らない外来種

こんにちは。 前回、「減らない外来種」としてコクチバスをメインにご紹介しました。 14日から展示を始めて2週間以上がたったわけですが、んもーこれ本当にコクチバス同士の小競り合いがひどいこと!どう組み合わせても闘争して傷ついてしまうので、残念ながら現在は1個体のみの展示に変更しました。 2個体展示していた時は、お客さまに「2匹の模様のちがいはなに?」とたびたび質問をいただいたのですが、これはおそらく個体の心理状態ではなかろうか?と個人的に思っています。 悠々としているときは下の個体のように金色(無斑)に、ストレスを感じているときは上の個体のようにまだら模様になっている気がします。あくまでもこちらの水槽で飼育した場合のことです。   ところで、一年前の今頃はこの展示スペースで野外に放流されていたメダカの飼育品種についての展示を行っていました。 今年は、それらの飼育品種が去年にも増して野外で発見される例が増えています。   私自身も、去年と同じ美濃市の用水路で青メダカを見つけました。 ↓ それから岐阜市内の用水路でも 黄メダカと ↓ 白メダカ ↓ を見つけてしまいました。   岐阜市のこの場所は、在来と思われるミナミメダカがまとまって見られるところなので、交雑する危険性が高く事態は深刻です。   くわしくはこちらをご覧ください。   メダカぐらいならお家で飼ってみてもいいかな?と気軽に飼いやすいペットですが、繁殖してたくさん増えたらどうしようか、意外に管理が面倒で飽きちゃったらどうしようか、そんなことをしっかり念頭に置いて飼育を始めてくださいね。そして、増えても飽きても絶対に野外に放流することのないようにお願いします。 「飼育生物を逃がしてはいけない」という当たり前が当たり前になるように、微力ながらも自分にできることを続けていこうと思います。

“計量記念日”特別イベントを開催しました!
  • イベント

“計量記念日”特別イベントを開催しました!

当館では、”世界最大級”の大きさを誇る生き物をいくつか展示しています。 例えば、世界最大級の淡水魚「ピラルクー」や、ネズミの仲間で最大の「カピバラ」など…。 大きな生き物をご覧いただいたお客さまからは、よく「でかっ!」と驚きの声が聞こえてきます。 では、大きな生き物たち、具体的に大きさは何センチ?体重は何キロぐらいなのでしょうか?   そこで、11月1日の”計量記念日”に合わせて、館内の大きな生き物たちの大きさを”測る”イベントを開催しました。   まずはアルダブラゾウガメ。世界最大級のリクガメです。 当館では5個体飼育していますが、体の大きな2個体「ナッツ」と「デコ」の体重を測定しました。 来館者の皆さまに、体重を予想し投票していただいたのですが、20キロ台から1000キロまで、非常に幅広い値を投票いただきました。   さて、正解は…?     ナッツ:88キロ!デコ:78キロ! 皆さまの予想と比べて軽かったでしょうか?重たかったでしょうか?   続いては、世界最大級の両生類、オオサンショウウオ! こちらは体長と体重を測定し、皆さまに体重を予想していただきました。   普段は水槽の水の中にいるオオサンショウウオが目の前で見られるとあって皆さま興味津々…。     オオサンショウウオの全長は110センチ、体重は8.9キロでした!   ここで皆さまに投票していただいた値をじっくり集計してみたのですが、正解の値よりも大幅に大きな値を予想される方が多いことに驚きました。 やっぱり「世界最大級」と言われるとなんだかものすごく重く感じますよね。 ですが意外と数字に表してみると、こんなものかと思う大きさなのかもしれません。   そして、他にも計量にちなんだ企画ということで、(おそらく)当館でのお客さまからの「でかっ!」の反応数No.1の生き物、メコンオオナマズのイベントを開催しました。     当館では、メコンオオナマズに直接触らずに、画像解析を用いて大きさを測定しています。 その測定方法をご紹介し、ぬいぐるみを使ったデモンストレーションで参加者の皆さまにご体験いただくという企画です。 さらに、測定時に必要な個体識別(メコンオオナマズの個体をそれぞれ見分けること)にもチャレンジしていただきました。       「魚の大きさを測る」という当館でも前例のないイベントでしたが、参加された方から、「メコンオオナマズが好きなので、詳しくなれて良かった」「測定の仕方が面白かった」等のお声をいただけました。     ということで、今回は計量記念日にちなんで生き物の大きさを測るイベントを企画しましたが、実は水族館では普段から様々なところで”計量”を行い、生き物たちの健康管理に努めています。     11月は計量強化月間に指定されていますので、ぜひこの機会に”計量”を意識して水族館をご覧になってはいかがでしょうか。 この生き物の大きさはどれくらい?泳ぐ速さは?餌をどれくらい食べるんだろう?水槽の温度は? と、少し考えてみるだけで、いつもと違った発見が得られるかもしれません。 ぜひ皆さまなりの視点で、水族館をお楽しみくださいね。

減らない外来種
  • 企画展・特別展示

減らない外来種

こんにちは。 非常に暑かった今年の夏。   ここ岐阜県では、 「長良川上流のため池で、コクチバスの成魚と稚魚が確認され繁殖していることが明らかに」 「国外外来種のチョウセンブナが県内で初確認、木曽川水系では約60年ぶりの発見」 など国外外来種に関するズシーンと重たいニュースが相次ぎました。   こちらは長良川ではありませんが、夏に岐阜県内の川で撮影したものです。   20~30cmのコクチバスが群れていました。じつに堂々と。悲しい光景です。   外来種は人間活動によって他の地域から運ばれた生き物のことで、その中で生物多様性を脅かすおそれのあるものを侵略的外来種といいます。   また、さらにその中でも、生物多様性や、農業・水産業、あるいは人に危害を与えるなど大きな損失をもたらす生き物は、外来生物法により特定外来生物に指定されています。   コクチバスは特定外来生物に指定されており、法律により野外への遺棄が禁止されている生き物ですが、冒頭の長良川上流のため池で発見されたコクチバスは、ここ1、2年で密放流された可能性が高いとのこと。また、それらの個体が繁殖し長良川へ流出しているようです。     特定外来生物に指定されて20年近くたちますが、このように未だに人目を盗んで放す人がいるのが現実です。 放されれば、高い環境適応能力と繁殖能力により、どんどん数を増やしていくため、行政を中心に様々な人や機関が防除活動をしなければならなくなります。   それらには膨大なコスト〈税金もふくまれます〉がかかっていることを思えば、ふだん水辺の生き物とは縁のない生活を送っている方々にも損失を与えているといえます。   このような現状をお伝えすべく、11月14日より特定外来生物・コクチバスの展示を開始しました。   皮肉にもコクチバスは至極かっこいい魚です。   しかし、非常に貪欲でアユも食べるし、ウグイも食べるし、サケ科魚類もテナガエビも食べます。やっぱり日本の川にいるべきではない魚なのです。   展示をご覧いただき日本の水辺環境について考えていただけたら嬉しいです。よろしくお願いいたします。

チョウザメにごはんを
  • アクア・トトの生き物

チョウザメにごはんを

こんにちは、体験学習班の河合です。   10月の土日祝限定で販売していたシベリアチョウザメやコイなどの「大きな魚たちにごはん」は、体験されましたか? 好評につき11月30日(木)まで販売延長が決定しました。 通常のごはん(200円)に加え、大きな魚たち用の大粒のごはん(300円)を販売しています。     おすすめの魚は、シベリアチョウザメ。 今年の春に清流ふれあいプールへ仲間入りした魚ですが、今では随分と人に慣れ、ごはんが欲しい時には皆さんの手元まで泳いでくるようになりました。 映像のように1~2粒ほど手に持って、チョウザメの口元に差し出すとすごい吸引力でごはんを食べてくれます。   チョウザメは、チョウザメ目チョウザメ科の魚の総称です。   姿や形がサメに似ていることから名前にサメと付き、大きなひし形のうろこがチョウ(蝶)のような形をしていることからチョウザメと呼ばれるようになりました。   大きな魚ですし、水の中に手を入れることを躊躇される方もみえますが安心してください。口には歯がないのでかまれてけがをすることはありませんよ。   私としてはぜひチョウザメの吸引力を体験して欲しいです。     なお、以前書いたおもしろ飼育コラムにもシベリアチョウザメのことを書いていますのでご覧ください。   毎日9:30から1日50個限定で販売しています。 体験していない方はこの機会にぜひ。   では

子を守るレッドジュエルフィッシュ
  • アクア・トトの生き物

子を守るレッドジュエルフィッシュ

2階「コンゴ川 河口の魚」水槽で展示しているレッドジュエルフィッシュ。         バックヤードで飼育している個体が産卵しました。 産卵から3日ほど経ち、ふ化したばかりの稚魚です。 レッドジュエルフィッシュはオスとメスで卵や稚魚を守ります。     今はふ化して3週間ほど経ちましたが、まだ1㎝に満たないくらいの大きさです。     育ててみて気づいたのですが、レッドジュエルフィッシュは 稚魚の時期には体に黒色のラインが入るようです。 頭はずんぐりしています。   お腹のあたりがオレンジ色になっているのはエサの ブラインシュリンプをたくさん食べているからです。   この先、どのくらいの大きさで黒いラインが消えるのか、 体に赤みが出てくるのかなど、成長が楽しみです。       様子をみていると、どうもオスとメスが交互に、 時々交代しながら世話をしているようにみえます。 どちらかが世話、もう片方が敵を追い払うというような役目なのかもしれません。     近縁種のHemichromis fasciatusでは、4~8週間稚魚を守る、 と書いてありましたので、もう少しの間はこの様子が見られるかもしれません。     レッドジュエルフィッシュはなわばり争いなのか、 強い個体が弱い個体を攻撃する気性の荒い性質です。   特別気になる魚ではなかったのですが、 稚魚のかわいらしい姿や、オスとメスが交互に世話をする様子をみて、 レッドジュエルフィッシュが好きになりました。   今後もレッドジュエルフィッシュの成長の様子は、Xなどでお知らせしていきたいと思います!     Tweet

きんトトの日々の管理
  • 企画展・特別展示

きんトトの日々の管理

こんにちは、展示飼育部の松下です。 7月より開始した企画展『きんトト今昔物語~時代を彩る金魚たち~』はすでにご覧いただきましたか?   展示している金魚は全部で約30品種、100点。和金、らんちゅう、琉金など、金魚の系統をグループ分けして紹介しており、さまざまな色や形の品種を観察することができます。   さて、こちらの企画展は12月10日まで約5か月間開催します。展示を維持するためには、毎日の管理が欠かせません。本日はきんトトの日々の管理について、皆さまにご紹介します。     ①水槽の掃除 水槽にコケはつきものです。美しい金魚たちを万全に鑑賞していただけるよう、さまざまな角度からアクリルガラスをチェックし磨いています。 写真で使用しているのは、スポンジを棒に括り付けたもの。和金のなかまの水槽のように、大きな水槽を掃除するのにぴったりです。     ②金魚の体調チェック 金魚を健康に保つためには、よく観察し異常にいち早く対処することが大切です。体表やヒレ、色味、泳ぎ方などさまざまなポイントを毎朝チェックしています。また、エアレーションやろ過装置など設備の点検も行っています。 (出演しているのはチームきんトトのリーダー、国崎さんです。)     ③金魚への給餌 金魚は消化不良を起こしやすいため、消化のよい配合餌料を水でふやかしてあげています。食べ過ぎたり、食べ残しが出たりしないよう、各個体の食べ具合をみながら少しずつ水槽内へ投入します。また、給餌時は金魚が活発に動くため、金魚の体調を改めてチェックする絶好の機会でもあります。     配合餌料に集まる茶金と青文魚、黒出目金たちです。おいしそうに食べています!     いかがでしたでしょうか。金魚は飼育が難しく、日々神経を尖らせながら丁寧に管理をしています。企画展は12月10日まで続きますので、すでに見に来られた方も、そうでない方も、ぜひまたいらしてくださいね。   企画展内の装飾は現在涼やかな夏モードになっておりますが、10月14日から温かみのある秋モードへ変わる予定です。上記の動画でご紹介した茶金と青文魚、黒出目金の水槽もがらっと一変します。お楽しみに!     Tweet  

木曽川にマミズクラゲ現る
  • 企画展・特別展示

木曽川にマミズクラゲ現る

皆さんこんにちは。 今回は、9月30日より展示を開始した「マミズクラゲ」についてご紹介したいと思います。     マミズクラゲはその名の通り、真水=淡水に生息するクラゲです。 水温が最も高くなる夏から秋にかけて、湖沼やダム湖、ため池などの止水域で見られます。 ただ、同じ場所に毎年現れるとは限らず、一方で、今まで見られなかった場所に突然現れることもある、まさに神出鬼没のクラゲなのです。     私は個人的にクラゲが大好きなので、ぜひマミズクラゲを展示したい!お客さまにクラゲの魅力を伝えたい!と常々思っておりました。 ですが先述したように神出鬼没のマミズクラゲ、そう簡単には見つかりません…。     目撃情報のある池に出かけては探すことを繰り返していましたが、見つからず、気が付くと9月も終盤に…。   今年はもうダメかなと思っていたところ、魚類の調査を行っていたNPO法人流域環境保全ネットワークの方からマミズクラゲを見つけたよと連絡をいただきました。その場所は、木曽川下流域のたまりでした。     “川”というとどうしても”流れのあるもの”とイメージしがちですが、自然の力で形成されたたまりや、ワンド(川原に形成される入り江のような場所)など、流れがほとんどない環境もあります。   そしてそこには、マミズクラゲのような止水環境を好む生き物も生息しています。   私も今回、マミズクラゲ=”池”、だけじゃないんだなと痛感し、淡水環境の多様さを改めて感じることができました。   少し見えづらいかもしれませんが、こちらが現地で観察できたマミズクラゲの写真です。     クラゲの体を傷つけないよう、お玉を使って水ごとそっと掬って採集しました。     当館でのマミズクラゲの展示は実に12年ぶりになります! 飼育方法を模索しながらの展示で、元々寿命が長い生き物でもないので、短期間の展示となってしまうかもしれません。   一人でも多くのお客さまに見ていただけるよう、大事に大事に飼育していきます。 ぜひ、ご覧いただけると幸いです。     Tweet  

カヤネズミが繁殖しました!
  • アクア・トトの生き物

カヤネズミが繁殖しました!

7月8日にリニューアルしたカヤネズミの展示水槽で、赤ちゃんが産まれました!   カヤネズミは1度に1~8頭出産します。 今回の出産では、目視ながら、8月19日に赤ちゃんが6頭ほど産まれているのを観察できました。   また、カヤネズミは巣を何個か作り転々としながら生活するため、 展示水槽内でも日中に産まれて間もない赤ちゃんを母親が咥えながら、別の巣へ移動させている光景を見ることができました。   臭いにとても敏感なので、私たちが触ってしまうと育児放棄する可能性があります。 巣の中を覗きたい気持ちをグッとこらえて、大きくなった子どもが姿を見せてくれる時を待ちます。     こちらはまだ産まれて数日の毛が生えていない赤ちゃんを運ぶ母親の様子です。   10日程すると、毛が生え、眼も開いている子どもを運ぶ母親の姿も確認できました。 すくすくと育ってくれているようで一安心です。   それから数日した後、子どもが離乳したようで、日中何度か巣から出て活発に動き回る姿を見ることができました。     まだまだ体の大きさは大人のカヤネズミに比べて、半分ほどと小さく、体毛の色も大人はオレンジ色(茶色)ですが、子どもはまだ全身灰色がかっているので、どれが子どもなのか見分けられるかと思います。   ただ、こんなに小さい時期はあっという間ですので、ぜひ、この機会にご覧いただければと思います。     そしてさらに、妊娠しているメスのカヤネズミも発見しました。 妊娠期間は20日ほどですので、しばらくするとまた赤ちゃんが産まれると思います。 運が良ければ、産まれたての赤ちゃんを運ぶ母親を見られるかもしれません。     そして、私からのお願いです! カヤネズミを観察する時や、赤ちゃんを見つけた際も、驚いてしまうのでアクリル面をたたかず、そっと見守ってあげてくださいね。   みなさまのご来館お待ちしております!         Tweet  

水生昆虫水槽にヤゴ登場
  • アクア・トトの生き物

水生昆虫水槽にヤゴ登場

こんにちは、展示飼育部の松下です。 日中はまだ暑いものの、ようやく夜は涼しい風を感じられるようになりましたね。 季節の変化を楽しむのも風流だなあと思う今日この頃です。   さて、みなさまはお気づきでしょうか。今年リニューアルした水生昆虫・里山の生き物水槽の展示生物も少しずつ変化していることに……! 特によく入れ替わるのはこちら、右端の2本です。   リニューアルオープン時はタイコウチ、ヒメゲンゴロウの組み合わせでした。 8月からはコオニヤンマ、ハグロトンボのヤゴ。 そして現在はオニヤンマ、シオカラトンボのヤゴをそれぞれ展示しています。   ヤゴとはトンボのなかまの幼虫のことをさします。ヤゴは水中で生活し、何度も脱皮をくり返したのちに羽化してトンボとなるのです。   こちらは公園で撮影したシオカラトンボの成虫です。幼虫と成虫でこんなにも大きく姿が変わってしまうというのはなんとも不思議ですね。   ヤゴはすべて肉食性で、ほかの小さな水生昆虫などを食べます。普段は折り畳んでいる下唇を長く伸ばし、獲物を捕らえるという特徴を持っています。     オニヤンマにコオロギを与えた際の動画を撮影したので、こちらをご覧ください。   まるでマジックハンドのような下唇は見えましたか? あまりの早業だったので、こちらに動画からの切り抜き画像を用意しました。 普段の姿からは想像もつかないような口の構造ですね。私も初めて見た際は開いた口が塞がりませんでした! ヤゴの魅力は伝わりましたでしょうか。 今後もこちらの展示水槽はさまざまな生物に入れ替わっていく予定ですので、ぜひご来館の際の楽しみの一つにしてくださいね。読んでくださり、ありがとうございました!     Tweet  

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本日の開館時間

9:30-18:00

最終入館 17:00

世界淡水魚園水族館 アクア・トト ぎふ

〒501-6021 岐阜県各務原市川島笠田町1453

TEL 0586-89-8200 FAX 0586-89-8201

2回分の料金で何度でも楽しめる!

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