みなさま、こんにちは。 現在、3階の田んぼや用水路の生き物エリアの特別水槽でタガメのペアを展示しています。 常設展示水槽でも成虫1個体を展示していますが、これは個別で飼育しないと共食いすることがあるからです。 そのため、常にエサを与えることができるバックヤードで繁殖を行ってきました。 タガメの1令幼虫は、脱皮までの期間は3~4日と短く、2令幼虫、3令幼虫と成長に伴って脱皮までの期間が長くなります。ふ化したばかりの小さい1令幼虫や2令幼虫はタイコウチなど捕食者が多いことから、できるだけ早く安全な大きさまで成長することで生存率を高めていると考えられています。 今回は水槽内で産卵して、オスが卵保護しているところから、幼虫が脱皮を繰り返して成虫になるまでの一連の成長過程を見ていただきたいということで、タガメのペア飼育展示を行うことになりました。 5月10日にこれまで展示していたシロヒレタビラの稚魚から、タガメのペアに展示の入れ替え作業を行いました。 はじめに陸場の土が流れないように仕切りとして、焼いた木杭を入れて全体のレイアウトのバランスを見ます。 手前の水場には底砂を入れて、足場となる立ち木を入れていきます。 陸場には田土を敷き、そこに水田周囲の畔に生える植物をいろいろ植えていきました。 しばらく注水して濁りがとれてきたら、タガメのペアを入れて展示開始です。 右上にあるモニターでは、当館で撮影した産卵やふ化の様子を放映しています。 あとは水槽内でタガメが産卵してくれるのを願うばかりです。 (産卵が終わってお腹のすいたメスに、オスが食べられないようにするため、産卵したらメスは取り出す予定です。) Tweet