今回は久々にニシアフリカコガタワニの近況についてご報告したいと思います。 昨年、6月に京都市動物園から繁殖のためニシアフリカコガタワニのノック(♂)がやってきて、半年以上たちました。 搬入時の様子はコチラ ノックは当館の環境にもすぐに慣れたようだったので、搬入から約1カ月後の休館日に、隔離している柵を外して同居を試みました。 この時はワニ子がノック側に入るやいなや、見たことないスピードでノックに突進していき咬みつきました…。 ノックはおとなしくしているのに…。 怒り心頭のワニ子を戻すの図 すぐにワニ子を引き離して、元居た場所に戻しました。幸い、両個体とも大したケガもなかったので一安心ですが、残念ながら隔離生活再開です。 次の一手として、お互いのやる気を高めるべく、生息地の環境に合わせて飼育環境に変化をつけていくことにしました。降雨装置もその一つで、8月末から稼働させています。 すると今まで置物状態だったノックが、雨に合わせてちょくちょく鳴くようになりました。これはなんだかいい感じです。 ワニ子はというとノックの鳴き声に合わせて何か行動する、というようなことはないのですが、最初の頃のように目をギンギンにさせてノックを睨みつづけるようなことは無くなり、あまり気にならなくなってきたようでした。 時は来た。 1月11日休館日。いよいよ2回目の同居試験を実施することにしました。 観覧面にはワッチ担当がワニたちの動きを記録します。ほとんど動かないので辛いです。 柵オープン!仲良くやってよ! 全然動きません。ワッチ担当が辛そうです。 お、いよいよ動きが。先手はワニ子です。 ワニ以上に緊張している私。いつでも仲裁に入れるよう待機しています。 前回と同じようなポジションになっていますが、今回のワニ子は怒りで突進していくこともなく、ノックの横にそっと寄り添っていきます。 これは成功か!と期待した瞬間、 ガァーーーー!!! 前回とは反対に、ノックが激怒でワニ子に咬みついていきました。 今まで声をかけても、指やお腹触っても、掃除のために跨いでも、全く動かなかったノックが見たことないくらい激怒。 すぐに仲裁に入り、同居試験ストップです。 今回も両個体ともケガはなかったのでとりあえず一安心ですが、ワニ子が水中に逃げたため、仕方なくノックを右側のスペースに移動させました。 いつもと違う場所に移動させられて、たぶん怒っているノック。 水中からこちらの様子をうかがうワニ子。夜まで陸場に上がりませんでした。 なかなかうまくいきませんが、まずは同居させることが繁殖への第一歩ですので、良いタイミングを見逃さないよう引き続きよく観察していきたいと思います。 というわけで、今、展示水槽の右側にいるのがノック(♂)、左側にいるのがワニ子(♀)ですのでよろしくお願いいたします。 Tweet