おもしろ飼育コラム

春告魚
  • 日本の淡水魚

春告魚

こんにちは。 寒かった今年の冬も、もう終わりですね。   先日、春を見つけに河口に行ってきました。   春告魚といえば、メバルやニシン、シロウオなどいろいろありますが、 わたしにとっての春告魚は、こちらのカマキリ(アユカケ) の、幼魚 ↓ です。   カマキリという名よりも、アユカケのほうが個人的に親しみがあるので、 ここではアユカケでいきます。   アユカケは、秋から冬に川を下り、1~3月に海の浅い沿岸域で産卵します。 そして、春になると、産まれた幼魚が川を上っていきます。   そのため、春の河口はちっちゃいアユカケの通り道となります。   残念ながらこの日は風が強く、いい写真は撮れませんでしたが、 何匹か見つけることができました。 アユカケといえば、隠れ上手で石化けの術が得意ですが、 この頃の幼魚は、中層や表層をふわふわ~と無防備に泳いでいます。     大きさは1.5cmぐらい。   それぞれのヒレは透明な部分が多く、胸ビレも半分ぐらいが透明です。   大きいアユカケも好きですが、ちっちゃいアユカケのよさったら…。 もう~、たまりませんね💛     幼魚たちが河口を通り過ぎ、上流へと進んでいった後には、 力を使い果たしたお父さんアユカケが、   波打ち際を漂いながら生涯の幕をおろそうとしている場面も見られます。 長旅の果て、しっかりと子孫を残した、お父さん、お母さんアユカケにも感服です。   環境の変化により各地で激減しているアユカケですが、 今年も「ちゃんと育って川を上っていきました!」。 その確認ができて、うれしく思います。     Tweet

両生類闘病日記パート①
  • 治療

両生類闘病日記パート①

みなさま、こんにちは! まだまだ寒い日が続きますが、体調にお気を付けてお過ごしくださいね。     さて、今回はクロサンショウウオについてのお話です。   11月のある日のことのです。 展示しているクロサンショウウオの1匹の様子がおかしいことに気付きました。 水槽から取り上げて、よく見てみると…     右前あし(黄色丸)皮膚がなくなり、筋肉が露出している状態になっていました。 原因は不明ですが、すぐに治療しなければいけない状態です! バックヤードに隔離して、皮膚の再生を促進するクリームを毎日塗っていくことにしました。     この治療を2週間続けていきましたが、傷は全然よくなりません…。 もしかすると、細菌による二次感染がおこっているのかと考え、抗生物質が入ったクリームに変更することにしました。     治療開始より1か月後…     傷が一回り小さくなりました!     さらに1か月後(治療開始より2か月後)…     傷の場所がわからなくなりました!よかった!     少し時間はかかりましたが、傷を治すことができました。   近々、展示水槽に復帰させる予定ですので 元気になったクロサンショウウオに会いに来てくださいね♪     Tweet

アルジの主
  • アクア・トトの生き物

アルジの主

こんにちは。   今回は、メコン川エリアのアルジをご紹介します。 当館のメコン川エリアのアルジ=主といえば、メコンオオナマズですが、   今回は、その主ではありません。   今回はこちらのアルジです。 アルジイーター Algae(藻類)-eater(食べる者)です。   伸び縮みする吸盤のような口を使って、名前の通り石の表面に生えた藻類などを食べます。   “水槽の掃除屋さん”として、ご家庭の水槽でもよく飼育される魚で、 小型の温和な魚というイメージをもたれている方が多いのではないでしょうか。     しかし、この魚、Fishbase(魚の情報が記載されてるデータベース)では、なんと最大体長28cmとされています。28cmって!!   しかも、大型の個体は市場に並べられ食用とされるんだそう。 (小さい個体もプラホックprahocというペースト状の塩辛の原料にされるそうです。)   アルジイーターって28cmにまで成長するの!? それはぜひ見てみたい。と思い、以前、にわかに挑戦したことがあります。   広い水槽に収容して、たっぷりのエサを与えVIP待遇で育ててみたものの、 10cmをこえると、そこからはなかなか大きくならず、諦めてしまっていました。   ところがです。 28cmとはいきませんが、現在22cmぐらいにまで育った個体がいます。   2Fのメコン川エリア、小型のグラミーが泳ぐ水槽です。   どうでしょう? ちょこまかしたイメージのアルジイーターの面影はなく、堂々たる面構え。     体が黒ずみ、模様はほとんど消えていて、すご味を感じます。   なんかちょっと「特急ラピート」みたいだな。って思ってます。ほんのちょっと。     ちょこまかしたアルジイーターよりも、こちらのほうが私は好きです。 もっともっと大きくなってほしい。目指せ28cm!!   グラミーの泳ぐ水槽の擬岩に張り付いてますので、ぜひ探してみてくださいね。     Tweet

びくびくちゃん と のびのび君
  • 企画展・特別展示

びくびくちゃん と のびのび君

こんにちは。 現在開催中の企画展「トゲめくエイ」、ご覧になってくださった方ありがとうございます。   開始当初は砂にもぐって、用心深そうにしていたエイたちも、 すっかり環境に慣れ、今ではほとんどの個体が砂にもぐらず、 堂々と姿を見せてくれています。   ただ、困ったことに、フラワータイガー(メス)はいつも砂の中。   常にこんな感じ。     エサを食べる時もこんな感じ。   これはこれで、エイらしくて魅力的なんですけど、 きれいな花柄模様もぜひお客様に見ていただきたい…。     「砂をなくしちゃえばいいのでは?」と思われるかもしれませんが、 水族館で展示する場合、多くのお客様が水槽の前を通られますので、 何かの拍子にエイが驚いてアクリルにぶつかり、傷ついてしまう可能性もあります。 そういうときのために隠れ場所として砂は残しておきたいのです。     そこで、ちょっと迷いましたが、バックヤードに控えているオスとチェンジ🔁してみることにしました。   そしてこれが、今日のフラワータイガーの展示水槽の様子。   エサが待ちきれず、今か今かと泳ぎまわるフラワータイガー(オス)です。     そしてエサの食べ方も堂々! (以前のメスは、鼻先にそーっとエサをおいてやらないと食べてくれませんでした。 しかも誰も見ていない時にしか食べない!)   ありがとう!オス! 自然界では、用心深くて危険察知能力の高い個体のほうが、有利なのかもしれませんが、水族館では、物怖じせず、のびのび過ごしてくれる個体のほうがありがたいですね。   というわけで、美しい姿をあらわにしたフラワータイガースティングレイと、 その仲間たちに、また会いに来てくださいね。   ※公開時、動画に不具合が生じておりました。申し訳ございません。     Tweet

第8回 トト漢字コンテスト 受賞作品発表!
  • お知らせ

第8回 トト漢字コンテスト 受賞作品発表!

みなさんこんにちは。   昨年より募集をしておりました「第8回 トト漢字コンテスト」の受賞作品が決定しました! 「トト漢字コンテスト」は「魚」に自由な文字を組み合わせて漢字を作るアクア・トト ぎふの創作漢字コンテストです。 今回でなんと8回目を迎えました!   今回はコロナ禍という大変な状況にもかかわらず、館内応募に加えてはがきやFAXもあわせて477点ものご応募をいただきました! ご応募いただいた皆さま、本当にありがとうございます。   さて、今年の最優秀作品はどんなトト漢字でしょう!? 一般の部 <最優秀賞> 【読み方/なまえ】 ワタカ 【説明】 日本語では? 西田 茉央 (32才)   <優秀賞> 【読み方/なまえ】 デメキン 【説明】 強烈なインパクトがあります 野田 榮都子 (84才)   【読み方/なまえ】 魚拓(ぎょたく) 【説明】 釣った魚を記念として墨絵(写し絵)にします 四方 孝(62才)   <特別賞> 【読み方/なまえ】 ホウボウ 【説明】 360°の方々から 西川 清(73才)   【読み方/なまえ】 シラウオ 【説明】 白抜きの”魚”文字で白魚 辻本 一幸(67才)   【読み方/なまえ】 ライギョ 【説明】 漢字で雷魚なので1文字に縮めました 青柳 公紀(28才)   <佳作> 【読み方/なまえ】 カワハギ 【説明】 皮を引っぱるとまるで服をぬいだように裸の状態になるため 大和田 光昭(56才)   【読み方/なまえ】 ニジマス 【説明】 七色で虹をイメージ 佐藤 恭子(62才)   【読み方/なまえ】 ウミウシ 【説明】 今年の干支にちなんだ一文字!ウミ”ウシ” 後藤 晴香(23才)   【読み方/なまえ】 チンアナゴ 【説明】 土のなかから体が出ているから 谷崎 颯一郎(13才)   【読み方/なまえ】 イワシ 【説明】 年越し鰯は鬼をおいはらうと言われているから 森 成美(29才)   【読み方/なまえ】 アラ 【説明】 欠点=アラと言うので 藤内 直仁(57才) キッズの部(小学生以下) <最優秀賞> 【読み方/なまえ】 ヘコアユ 【説明】 逆立ちしながら泳ぐから 長屋 梨実(小学2年生)   <優秀賞> 【読み方/なまえ】 サケ 【説明】 三蜜をサケるため(ソーシャルディスタンス) 東谷 唯(小学5年生)   【読み方/なまえ】 たい焼き 【説明】 鯛の中にアンコが入っている 中島 央治郎(小学6年生)   <特別賞>   【読み方/なまえ】 バサ(パンガシウス) 【説明】 サバをはんたいにすると、バサになるから 大網 彩恵(小学2年生)   【読み方/なまえ】 デンキウナギ 【説明】 今年学校でならいました。+極と-極で電気が流れる。 嵐 まこ(10才)   【読み方/なまえ】 チョウチンアンコウ 【説明】 頭のてっぺんにちょうちんがあるから 岩田 脩暉(小学2年生) <佳作> 【読み方/なまえ】 イワシ 【説明】 3密で泳ぐから 長屋 春希(小学5年生)   【読み方/なまえ】 オオサンショウウオ 【説明】 大きくて岩の下にいたから 天野 智紀(小学2年生)   【読み方/なまえ】 ダツ 【説明】 ダツでダーツができそうだ 中西 亮太(5才)   【読み方/なまえ】 ジュゴン 【説明】 草をよく食べて太っている 西本 創(小学3年生)   【読み方/なまえ】 マグロ 【説明】 マグロは止まると死んじゃうから 中川 侑志(小学4年)   【読み方/なまえ】 ピラニア 【説明】 ピラニアにはするどいきばがあるから 佐分 圭介(小学4年生)     今年もおもしろい作品が揃いました!   入賞作品は2月中旬~、水族館ガレリア(出口ゲート付近)に展示予定です。   お越しの際は展示された作品を、ぜひお楽しみください♪   Tweet

重宝されるシビレエイ
  • 企画展・特別展示

重宝されるシビレエイ

こんにちは。 暦の上ではもうすぐ春になりますが、まだまだ寒いですね。 みなさま、お元気ですか?   さて、今回は現在開催中の企画展「トゲめくエイ」から。 展示しているエイのなかで、唯一トゲのない「シビレエイ」をご紹介します。   トゲはなくとも、名前から想像がつくように発電器官という武器をもつシビレエイ。 水深が150mぐらいまでのところの、海の底にすんでいます。 砂地が好きで、砂にもぐって目だけを出していることも多いです。   ゴカイをよく食べているようで、こんな歯をしています。     水族館でも生きたゴカイをエサとして与えているのですが、 エサを探すときですら、動きはゆっくりです。 下の写真をご覧ください。今のシビレエイのいる位置からゴカイにたどり着くまでに、ほぼ直線的に進んでも1分もかかります。     動画がありますので、気を長くして見ていただければと思います。     さて、このシビレエイ、いろいろと人間社会に貢献してくれている生き物なんです。   まず、古代ローマ帝国では痛風の対処療法に使われていたそう。 どうやって!!!??? 海岸で裸足になって、シビレエイ(正しくはシビレエイの仲間)を踏んでいたようなんです。 シビレエイの出す電気で、足がびりびりして感覚がなくなると痛みが和らぐんだそう…。 にわかには信じられませんが、そう書いてありました。気の毒なシビレエイ…。     そして、日本ではシビレエイの発電器官をヒントに発電機の開発がされていたり、 ごくごく最近では、シビレエイに小型の音の信号送信機を取り付けて、 その位置をプロットすることで、海底の地形探査が可能!という実験結果もでています。     たしかに、先ほどの動画のように、底をこするように移動するので、 シビレエイのいる場所をたどると、地形図になりますね。   しかも、ゆくゆくは信号送信機の動力は、シビレエイの出す電気を利用する、つまり電池いらずで長期間にわたってデータがとれる。というところを目指しているそうです。 もう、そうなったら、海底の伊能忠敬です。     シビレエイは食用に利用されることはありませんが、 底引き網漁で混獲されることが多く、IUCNでは絶滅危惧種に指定されています。   海でのシビレエイの様子や、海底の地形のことがもっと分かれば、 むやみに混獲がおきない漁の開発につながるかもしれません。 そう期待して、今後のシビレエイの活躍を応援します。     詳しくはこちら ↓ シビレエイを用いた海底地形探査 | 理化学研究所 (riken.jp)     Tweet

ちょっとしたこと
  • 日本の淡水魚

ちょっとしたこと

こんにちは。 毎日寒いですね。   先日、こちらの水槽で展示していたシロヒレタビラと   こちらの水槽で展示していたイチモンジタナゴを   チェンジ🔁   地味な展示替えですが、個人的には劇的によくなった!と思っています。   以前の水槽では、シロヒレタビラは隠れてしまってほとんど見えず。 一方のイチモンジタナゴは、エサをたくさん食べているのに痩せたり、 そうかと思えばエサを食べなくなったり、なんだか安心できない。 せっかくの婚姻色も年中ぼんやり。   ということで、この水槽はイチモンジタナゴに合わないのでは? という考えに至り、展示水槽の交換を思いつきました。   こ、これは…。我ながらいい考え。絶対によくなる! もう、そう思ったら吉日。   とある日の閉館後、入れ替えを実施しました。     大変だったのは、奥に隠れているシロヒレタビラを全部捕まえる事。 擬岩には、平たい体のシロヒレタビラがちょうど身を隠せるすき間があって、指を入れると魚には触れるのに、捕まえられない!   仕方がないので、そのすき間があるところよりも水位を低くするという荒業にうってでました。   これにより、なんとかシロヒレタビラを捕獲し、 展示水槽の交換が完了しました。     いかがでしょう?     シロヒレタビラも、イチモンジタナゴもよく見えていますよね? 調子もよさそうです。 イチモンジタナゴの前を、つつーっと通り過ぎた魚はゼゼラです。ステキ!   春になったら、きれいな婚姻色をみせてくれるんじゃないかな♪と期待しつつ、 1匹捕獲し損ねて今も残っているシロヒレタビラを、 うらめしく見つめる今日このごろです…。   よく見えるようになったイチモンジタナゴとシロヒレタビラ。 みなさまにもじっくり見ていただけたらいいなと思います。     Tweet

鳥たちはいずこへ
  • アクア・トトの生き物

鳥たちはいずこへ

みなさん、こんにちは! 寒い日が続きますが、体調にお気を付けてお過ごしくださいね。     最近、当館にご来館してくださった方は、お気付きになったかもしれませんが、コサギおよびカルガモの展示を休止しています。     これは国内で流行している鳥インフルエンザという病気を予防するためです。 鳥という言葉がつくように鳥類が感染するもので、ウイルスによって引き起こされる病気です。   この病気は、秋ごろから春にかけて流行します。 なぜかと言うと、その時期はロシアなどの寒いところから冬を越すために、鳥が日本に渡ってきます。 渡り鳥であるカモの仲間は鳥インフルエンザのウイルスをもともと体内に持っていて、糞にウイルスを排出します。 そのウイルスを吸い込んで、日本に生息している野鳥が感染します。   まれに、ヒトにも感染することがありますが、感染した鳥類の羽を抜くなどの濃厚な接触をした場合に限られています。 また、ヒトへの感染例は海外のみで、日本では報告されていません。     当館のコサギやカルガモを展示している水槽は屋外にあります。 フェンスおよびネットで覆っていますが、網目を通り抜けることが可能な小鳥が侵入したり、ネットの上から野鳥の糞が落ちてきたりする可能性があり、飼育しているコサギやカルガモに鳥インフルエンザが感染する危険性があります。 そのため現在は、バックヤードにて飼育を行っています。   鳥インフルエンザの中には、感染するとほとんどの鳥類が死んでしまう『高病原性鳥インフルエンザ』というものもあり、予防することが非常に大切な病気です。     鳥インフルエンザの流行が終わり、コサギやカルガモの元気な姿をみなさまにまたお見せできるように予防に努めていきたいと思います。       Tweet

ブレビス展示再開!
  • アクア・トトの生き物

ブレビス展示再開!

「タンガニーカ湖の魚」水槽に仲間が加わりました。 ネオランプロローグス・ブレビス(以下ブレビス)です。     タンガニーカ湖には巻貝の殻で埋めつくされた湖底があり、 そのような場所をシェル・ベッドといいます。     ブレビスはその巻貝を隠れ家として利用するほか、殻の中に産卵し、 外敵から卵や仔稚魚を守ることから「シェル・ブルーダー」と呼ばれます。     シェル・ブルーダーはブレビスの他にも何種類か知られていて、 貝殻がないときは岩穴などを利用して繁殖する種類もいます。 ですが、このブレビスは貝殻でしか繁殖しないそうです。   当館では以前もブレビスを展示していましたが、少しずつ数が減ってしまい、 それからしばらくの間シェル・ブルーダーの展示を中止していました。   「もう一度シェル・ブルーダーを展示したい!」 そう思いました。   ということで、まず生息・繁殖場所になる貝殻を展示水槽に入れなければなりません。 しかし、貝殻をそのまま展示水槽にいれても、炭酸カルシウムが主な成分であるため、しだいに溶けていってしいます。 (タンガニーカ湖は水質が弱アルカリ性であることや、そこにすむ巻貝が厚い殻をもっていることから溶けにくいそうです。)   そこで、このように殻の表面を樹脂でコーティングし、 水槽内で貝殻が長持ちするようにしてみました。     そして肝心のブレビスですが「バックヤードで繁殖させて、数を確保してから展示しよう!」となりました。   「貝殻を入れれば繁殖するかな」、なんて安易に考えていましたが、 それがなかなかうまくいかず、親の数を変えたり、 人通りの少ない場所に移動したりと、いろいろ試してようやく繁殖させることができました。 こちら繁殖水槽のオス・メスのペアです。 メスは貝殻に入り込んで卵の世話を、オスは常に貝殻の入り口付近にいて、外敵から守っているようです。 こちらは孵化後6日目の稚魚です。   こうして、バックヤードで安定して繁殖させることができるようになりました。   そしてついに、何年かぶりの展示再開となりました。     展示することになったものの、広く、多種類が混泳する展示水槽では他の魚に追いやられたり、岩陰に隠れて見えないのではと心配していました。   しかし、そんな私の心配をよそに、展示から数日でこの写真のように縄張りをもっている様子が観察できました。     時折、ネオランプロローグス・ブリチャージに追われていたりもしますが、 ブレビスも負けずに貝殻があるところに戻ってきます。   まずは長期展示、そしていずれは繁殖行動なんかも観察できたらいいなと思います。   Tweet

うすっぺらなシクリッド
  • アクア・トトの生き物

うすっぺらなシクリッド

こんにちは。 おもしろ飼育コラムでたびたび登場する「タンガニーカ湖の魚」水槽。 今回もこの水槽からアルトランプロローグス・コンプレシケプス(以下コンプレ)をご紹介します。 このコンプレもシクリッドの仲間で、ひときわ薄っぺらい体が特徴です。   横から見るとこう ↓   ですが、   前から見るとこう ↓     上から見るとこう ↓   ものすごく薄っぺらい。   この薄っぺらい体をいかして、岩のすき間に入りこんでいるエビを食べたりします。       さて、このコンプレが、最近、水槽中央あたりに集うようになりました。 これはきっと繁殖の予兆だろう。 と思い、数日間待ってから集っている場所をのぞいてみました。     この穴があやしい。   穴の中には…。   思った通り、卵がありました! 卵はくっついていて、ひとつの固まりになっていました。 200個ぐらいはあったでしょうか。 上の写真の分だけ拝借して、残りは親に任せることにしました。     それにしても、白くて透明感がない卵。これはもうだめなのでは…? と、不安もありましたが、   2日後 ↓   だめじゃなかったです! ほとんどの卵が無事にふ化しました。   ぶるぶるぶるぶると絶えず小刻みに運動していました。     その後は大きな卵黄を上に向け、あおむけの状態でじっとしていました。   そして、ふ化から12日後、おあむけではなくなり、エサを食べるようになりました。   か、かわいい。   かわいい…。   今のところ、体は薄っぺらくなく、底でじっとしていてハゼのような感じです。 他のシクリッドの稚魚と比べると、体色が黒くて口がちょっと突き出ています。 このあたりはコンプレらしいですね。   他のシクリッド① ペリソダス・ミクロレピス ↓     他のシクリッド② ネオランプロローグス・ブレビス ↓     コンプレの卵や稚魚を観察するのは、今回が初めてなので、 ここから、どんなふうに成長していくのか。 どのあたりから薄っぺらい体に変化していくのか…。 変化が楽しみです。     Tweet

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本日の開館時間

9:30-18:00

最終入館 17:00

世界淡水魚園水族館 アクア・トト ぎふ

〒501-6021 岐阜県各務原市川島笠田町1453

TEL 0586-89-8200 FAX 0586-89-8201

2回分の料金で何度でも楽しめる!

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