おもしろ飼育コラム

バガリウス現る!?
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バガリウス現る!?

みなさま、こんにちは!   『メコン川 中流の魚Ⅱ』の水槽でバガリウス・ヤーレリーという魚を展示していることはご存知でしょうか?   この魚は、ジャイアントデビルキャットフィッシュとも呼ばれ、最大2mにもなる大きなナマズの仲間です。   長い間、1匹しか展示しておらず、その個体はいつも大きな擬木の裏に隠れていて、観覧側から見ることは非常に困難な状態でした…。   しかし!バックヤードで大切に育ててきた2匹が大きくなったので、去る8月と9月に1匹ずつ、展示水槽に移動させました!     移動の様子↓     搬入直後は、水槽内の観察しやすい場所にいましたが、       数日経つと、2匹とも擬木の裏で過ごすようになってしまいました…。 こちらの擬木は複雑な形をしているので、隠れ放題なのです…。     数が増えれば、1匹くらい観察しやすい位置にいてくれるのではないかと期待していたのですが、上手くいかなかったようです…。     しかし!! 10月某日、何気なく水槽を見ていると…     ん?何かいる…?!   拡大してみると、     そうです!バガリウスです! はっきりとは見えにくいですが、バガリウスです!! もう一度言います、バガリウスです!!!   その日はたまたま見える場所にいたのではないかと思い、数日観察してみましたが、午前中ではあれば見ることができました!!   絶対に見えるかどうかわかりませんが、以前よりは見える確率が上がっています。 みなさまもぜひ!探してみてくださいね♪       Tweet

どこに産む?
  • アクア・トトの生き物

どこに産む?

こんにちは。秋かと思っていたらもう冬ですね。 ぐっと寒くなり、当館ではクリスマスの展示が始まりました。   さて、今回はタンガニーカ湖のシクリッドについてです。 以前も、こちらのおもしろ飼育コラムでご紹介したことがあります。   「ジュリドクロミス・レガニィや、ネオランプロローグス・ブリチャージ、 トロフェウス・ドゥボイシィが展示水槽で繁殖していて、稚魚や子育ての様子が見られますよ。」と。   この時は、卵を産みつけたり、稚魚が隠れたりするための大き目の石を、水槽内に増やしたのが、いいきっかけになったのかな?と思っています。   それから1年以上たちますが、この3種は今でも順調に水槽内で繁殖しています。   さて、今回は、この3種以外のシクリッドもバックヤードで順調に増えていますよ! というご紹介です。     まずは、展示水槽の中層あたりでよく求愛行動をしているキプリクロミス・レプトソーマ。   口の中で卵や稚魚を保護するタイプで、マウスブルーダーと言われます。 親に任せておいても何匹かは育つのですが、 卵を取り上げて管理したほうが、より多くの個体が育つので、 口から卵を拝借して、育てています。   そっと親を捕まえて口を開けさせて卵を回収しています。       続いてオレオクロミス・タンガニカエ。   展示水槽では一番大きな種類で、光沢があり目立っています。 こちらも口内保育しているメスから卵を拝借して育てます。   見てください、この卵!4mm近くあり、めちゃ大きいです。       次に、現在は展示していませんが、個体数を増やせたら展示を再開しようと思っている、ネオランプロローグス・ブレビスです。 こちらは、落ちている巻貝の殻の中に卵を産みつけるタイプで、シェルブルーダーと言われます。 順調に増えていますので、もう少しで展示デビューできそうです。       そして、ネオランプロローグス・セクスファスキアータス。 黄色いボディに横しま模様が特徴です。     こちらはケイブスポウナーと言われていて、石と石のすき間が洞窟のようになっている場所に卵を産みつけます。   バックヤードではトンネル状のパイプの中に産卵しました。   本来は、メスが卵や稚魚を守り、オスは遠巻きに外敵を追い払うようなのですが、見ている限りではメスと思われる個体が一人二役で、卵を守りつつ、外敵を追い払っていました。       タンガニーカ湖のシクリッドたちは、いろいろな場所を産卵場所に利用していておもしろいです。   展示水槽では卵までは確認できなくても、稚魚や子育て、求愛やなわばり争いなど色々なシーンを見られますので、じっくり観察してみてくださいね。     Tweet

水族館の困りごと・・・油膜
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水族館の困りごと・・・油膜

最近、「アマゾン川の魚Ⅱ」水槽の水面に浮く油膜がひどくなってきました。 水面の白いつぶつぶしたものは油の塊です。 7月中旬から、エサに添加しているビタミン剤を変えたので、それに含まれる油分が原因ではないかと思われます。また、現在使っているエサのアジも脂がのっているので、それも影響しているのかもしれません。   そこで、油膜除去装置を取り付けることにしました。   以前のブログで紹介した、エアリフト式の掃除道具と同じ仕組みのものを作ります。   過去に使っていた掃除用バケツを改造します。   バケツの底に穴を開け、その上に目合いの違う2枚のネットとウールマットを設置します。 水面の油膜を取り除くために、写真のように吸い込み口が水面に来るように取り付けます。   実際に水面に浮かべてみると、吸い込み口が水面より上に行ったり、下に行ったりグラグラしてしまい不安定でした。そこで、安定させるためにバケツ内に重りを入れて使ってみました。   しかし、重りの微妙な位置でバケツが傾いてうまくいかなかったので、さらにフロートを取り付けて調整しました。   一晩水槽に設置しておくとウールマット上に油分がこしとられて、水槽はきれいになっています。毎朝、開館前にこのバケツを回収して、ウールマットを洗っています。 実は油膜が出やすい水槽が他にもいくつかあるので、目立たないところに油膜除去装置を設置しています。     Tweet

カピバラの歯(後編)
  • カピバラ
  • 研究・調査

カピバラの歯(後編)

こんにちは。 前編に引き続き、カピバラの歯についてのお話です。   次に、抜いた歯の形に注目してみてください。写真左がカピバラの前歯(切歯)、写真右が臼歯です。歯茎側を下にしてあります。   人間の歯と比較してみましょう。下の絵は左からカピバラの切歯、臼歯、人間の歯です。人間の歯のように根っこの先が尖っておらず平らになっています。   これは無根歯(常生歯)といって、固いものを噛むために歯が生涯伸び続けるためです。カピバラをはじめとした葉を主食とするげっ歯類ではすべての歯が無根歯です。一方で、穀物を主食とするネズミやラットでは切歯のみが無根歯です。     ペットなどで飼育されている無根歯をもつ動物(ウサギやハムスターなど)に柔らかいものを与えすぎると、歯が伸びすぎて嚙合わせが悪くなることがあります。 当館のカピバラにも、牧草を常に食べられるようにする、固いペレットをあげる、飼育スペースにかじり木を設置するなどの工夫を行っています。     最後に、咬合面(こうごうめん:歯と歯の噛み合わせの面)に注目してみましょう。これは上顎を裏返しにして撮った写真です。 葉を主食とするげっ歯類は、下顎を前後に動かして草をすりつぶします。そのため、咬合面は真っ平で、洗濯板のように横向きに溝が走っています。 上顎と下顎の接続部を見てみると、上顎にレールのような構造があります。このレールが下顎を前後にスライドする仕組みの一部になっています。 実際に動かしてみました。確かに、下顎がレールに沿って前後に移動できますね。(この写真も上顎と下顎が上下逆になっています。)   いかがでしたでしょうか。今度カピバラをご覧になるときは歯に注目してみてくださいね。 長い文章にお付き合いくださり、ありがとうございました。     Tweet

産卵しました!
  • 企画展・特別展示

産卵しました!

10月14日の朝、開館前に企画展の水槽を見回っていると、 激しく動くアンダーソンサラマンダーが目に入りました。     いつもはお互い距離をとっていることが多いので、 「あれ?喧嘩でもしているのかな。」 そう思ってよく観察してみると メスに顔を近づけたり尾をくねらせたり…     「これはオスの猛アピールかも!」 と思い動画を撮りました。     動画の最後の方ではオスの総排出口が 真っ赤に膨張しているのが見えますし、 メスもよく見るとお腹が膨らんでいます。   「これは求愛行動で間違いなさそうだ。産卵するといいな!」 と少しわくわくしていました。   次の日見てみると枝や水草、水温計などに 合計100個以上の卵が産み付けてありました。     産み付けられた卵が親に食べられてしまわないように、 ほとんどの卵はバックヤードに移動させましたが、 卵の一部をこのようにポケット水槽で展示しています。     そして産卵から3日後。       少し形が変わってきました。 うまく発生が進んでくれますように…   今後の様子はTwitterでお知らせしたいと思います。 お楽しみに!     Tweet

魚闘病日記パート③(ナイルパーチの眼の病気)
  • 治療

魚闘病日記パート③(ナイルパーチの眼の病気)

みなさま、こんにちは。 だんだんと寒くなってきましたね。   今回は、2階にある『コンゴ川 下流の魚』水槽のナイルパーチについてのお話です。     9月の初めの頃のことです。 水槽にいるナイルパーチ2匹のうち、1匹の左眼が大きく突出し、一部白くなっていました。 ※拡大     この眼球が突出している状態は、『ポップアイ』とも呼ばれます。 ガスの過飽和、ウイルスや細菌、寄生虫および真菌のような病原体や腫瘍に関連して発生すると考えられている病気です。   眼の外縁が白く(緑矢印)、それを囲むように赤くなっている(黄矢印)という症状が片眼のみにあらわれたことから、全身の状態が悪かったわけではなく、水槽内の擬岩や流木などに接触したことにより眼に傷ができ、細菌に感染したのではないかと考えられました。   よって、抗生物質をエサに混ぜて与えることにしました。   水槽内で症状がでている魚はナイルパーチのみのため、捕獲して別の水槽に移動させて治療することが理想的ですが、移動によるストレスでエサが食べられなくなったり、新たに傷ができてしまったりする可能性があり、断念しました。   そこで、抗生物質が入った魚肉を15個用意して、水槽内にエサを投げ入れることにしました。ほかの魚もいるなかで、うまくナイルパーチに食べさせなければいけません。エサを投げ入れるスタッフと観覧側から様子を確認するスタッフの2人態勢で行い、ナイルパーチが1個でも食べてくれることを願い、給餌を行いました。   与えているエサはこちら↓   給餌の様子はこちら↓     残念ながら、1日目は失敗。2日目も失敗…。 しかし!3日目にもなると、スタッフ同士の連携がうまくいくようになり、投薬は成功。   投薬し続けてから4日目の様子↓ 眼の突出はなくなり、症状は少しずつ良くなってきました!!     投薬は1週間行い、投薬前よりきれいな状態になりました!よかった! まだ少し白いところが残っていますが、 眼の輝きを取り戻したナイルパーチの姿を見に遊びに来てくださいね♬     Tweet

カピバラの歯(前編)
  • カピバラ
  • 研究・調査

カピバラの歯(前編)

こんにちは。今年4月に入社した、体験学習チームの松下です。   さて、先日、残念ながらカピバラのパンタが死亡しました。   死亡する直前まで下痢が激しく、消化管の疾病であることが予想され、当館の獣医師や担当スタッフが連日懸命にケアをしましたが力及びませんでした。   一般家庭のペットが亡くなったのであれば、人間と同様に火葬することが多いでしょう。しかし、ここは水族館。生き物の死を無駄にせず、死亡した個体から少しでも次の飼育や活動に結び付けることが私たちの使命と考えています。   体験学習チームではこの個体を引き取り、今後の教育資料として役立てられるべく標本を作製しました。この標本により分かったさまざまなことを2回に分けてご紹介します。         こちらがクリーニングされた頭骨の写真です。カピバラは哺乳綱げっ歯目に属し、世界最大のネズミといえます。ネズミである証拠に、大きな前歯(切歯)がこの写真からもお分かりになるかと思います。   次に歯全体を見てみましょう。これは、上顎の写真です。一見、大きな切歯と長い臼歯だけがあるように見えますが、歯をすべて顎から抜いてみると、臼歯もパーツに分かれていることが分かります。   カピバラの歯式は、I1/1 C0/0 P1/1 M3/3=20です。 歯式とは、それぞれの動物がもつ歯の種類と数を式で表したもののことです。Iは切歯、Cは犬歯、Pは前臼歯(小臼歯)、Mは後臼歯(大臼歯)のことで、分子は上顎、分母は下顎の片側の本数を示します。=でつながれた最後の数字が、歯全体の数になります。写真で見ると、切歯が1対、犬歯がなく、前臼歯が1対、後臼歯が3対あるのが分かります。   前臼歯をもっているのが、げっ歯目の中でも祖先的な形質を残したグループの特徴です。カピバラに近い仲間にモルモットやチンチラがおり、彼らも前臼歯を残しています。実験動物としてよく使われるマウスやラットは前臼歯を持っておらず、後臼歯3本のみです(I1/1 C0/0 P0/0 M3/3=16)。 ちなみに、人間の永久歯の歯式はI2/2 C1/1 P2/2 M3/3=32です(親知らず含む)。よかったら数えてみてくださいね。   長くなってしまったので、ここでいったん区切りたいと思います。後編もぜひお読みください。     Tweet

カピバラのトレーニング~健康チェック編~
  • カピバラ

カピバラのトレーニング~健康チェック編~

こんにちは。   最近は少し気温も下がり、朝や夜は過ごしやすくなってきましたね。 私は、寒暖差に弱いので、体調をくずさないよう気を付けて過ごしています。     そして、自分だけではなく、動物の健康管理にも気を付けています。 そこで、今日は、カピバラの健康管理についてお話しします。 約3年前より、私はカピバラ「ラーゴ」のトレーニングを行っています。 上の写真がラーゴです。     始めたきっかけは、 健康チェックをスムーズに行うため、 また、水中でのカピバラの様子をお客様に見ていただくためです。   まずは、使っている道具を紹介します。 これは、「クリッカー」と言って、オッケーの合図として使います。   例えば、ラーゴにクルクル回転してほしい時、私が出したサインに反応して、ラーゴが回転してくれたら「合ってるよ」という合図として、クリッカーを鳴らします。   そうすることで、コミュニケーションをとっています。     動画もありますので、いつクリッカーを鳴らしているのかもぜひ注目してみてくださいね。   では・・・ いざ!トレーニング開始! カピバラの飼育スペースに入り、「ラーゴ~~~!」と呼ぶと・・・ 私の足元までやってきて、自らおすわり。 トレーニングを始めるときは必ずこの状態から始めます。     そして健康チェックです。 まずは、「お手」、「おかわり」で前あしに傷がないか確認します。     次に、 寝転がってもらい、お腹に傷がないかを確認します。   ここまでを動画で撮影しましたので、ご覧ください!       次は口内のチェックです。塩ビパイプを曲げた物を用意し、口元にさしだすと くわえた状態で、止まってくれます。 この間に歯がのびすぎていないか、ケガをしていないかなどを確認します。         さて、口内チェックまで終わったら、水場へ移動します。   水場へ行くと、おしっことウンチをします。 これも、水場でするようトレーニングしたことにより、できるようになりました。   おしっことウンチは、体の中のことを調べる検査をするときに採取します。 普段、検査はしていませんが、いつでも検査できるように、日々訓練です。   おしっことウンチが終わると動画のように、私のいる場所に戻ってきます。 戻ってきたら今度は寝転がらせて肛門に体温計をさし、体温測定を行います。   ちなみに、ラーゴの体温は36.3~36.8℃ほどです。     ここまでが、普段行っている健康チェックです。 この他に、月に2回程度体重測定もしています。 前あし、口内、排せつ物、体温、体重どれもトレーニングにより検査がスムーズにできるようになったものです。   この中で、特に一番トレーニングに苦労したのが、 「寝転がる」です。   お腹を見せるということは、動物にとっては弱点を見せるようなもので、ラーゴもなかなかお腹を見せてくれませんでした。     そのため段階を踏んでトレーニングを行いました。 まずは、ふせができるようにトレーニングしました。そして、ふせの状態から体を反転させていき、とうとう寝転がれるようになりました。これには1か月半かかりましたが、今ではサインを出すとすぐに寝転がりじっとしてくれます。   おかげで体温測定だけでなく、必要なときに塗り薬を塗ったりすることもスムーズに行えるようになりました。   現在は、健康管理のさらなる向上を目指し、採血のトレーニングを行っています。   今度は、健康チェック以外の陸上トレーニングや水中トレーニングについても書いていこうと思いますので、楽しみにしていてくださいね。     Tweet

企画展 もっと知りたいウーパールーパー
  • 企画展・特別展示

企画展 もっと知りたいウーパールーパー

さて、好評開催中の企画展「もっと知りたいウーパールーパー」はご覧になりましたか?     この企画展では多くの方がイメージするであろうリューシスティック個体はもちろん、いろいろな色の個体やウーパールーパーの近縁種など、見どころたくさんの展示になっているかと思います。   「ウーパールーパーってこんなかわいいのか!」 そう思うこと間違いありません。         その企画展からお気に入りの生き物を紹介したいと思います。   「アンダーソンサラマンダー」です。   水槽をのぞき込むとよくこちらをみてくれます。   アンダーソンサラマンダーもウーパールーパー同様、繁殖できる成体になっても見た目は幼生という「幼形成熟」する種です。     見た目もウーパールーパーに似ていますが、水かきがあるのが特徴です。       このアンダーソンサラマンダーはメキシコのサカプ湖周辺の小川と運河でしか発見されていないようです。   しかし、生息地の汚染や食料として大量に捕獲されたことで数が減っています。     皆さまもぜひお気に入りの1種類を見つけてみてくださいね。     Tweet

ヤモリの指のひみつ②
  • 爬虫類

ヤモリの指のひみつ②

こんにちは   前回ヤモリの指のひみつ①で「ヤモリが壁などにくっつく方法」を紹介しました。 前回の投稿はこちらです。   天井やガラスなどに、しっかりとくっつくことができるヤモリ。 では、今回は「なぜくっついたまま素早く移動できるのか?」についてお話します。     まず、最初に紹介したいのがヤモリの吸着力についてです。 体重約50gのトッケイヤモリが自らの体を支えるだけなら全ての毛のたった0.04%で十分です。   もし、全ての毛が同時に壁面に接触した場合、約120kgのものを支えられる吸着力があるという計算になります。   我が家の壁にいたニホンヤモリ 片足だけでくっついていました。 実は、この写真のヤモリですが、すでに死んでいました。死んでもくっつくことができるというのはすごいですね。     ヤモリの吸着力が分かったところで最初の疑問に戻ります。 まずは映像を見てください。   指の動きはどうでしたか? ゆっくり動いてくれたので分かりやすかったですね。 指が壁から離れる瞬間にゆでダコの足のようにクルンと指を外側方向にまげているのがわかりますよね。 このように指の角度を変えることで壁から離れることができるのです。     毛先の動きと吸着力の関係がわかる実験があるので紹介します。 毛先の代わりに付箋(ポストイット)を用います。 まずは、付箋を机やガラスなどにツルツルした物の表面に張り付けます。 毛先が壁面にくっついているイメージです。 上の写真のように斜め横から(30度くらい)で付箋を引っ張ります。   次に真上(90度)に付箋を引っ張ります。   どちらが弱い力ではがすことができるのでしょうか? 答えは②です。 接着力は30度で最大になり、90度では最小になるので、②のように真上に引っ張った時の方が簡単にはがすことができます。   つまり、ヤモリは指を動かして毛先の角度を変えることでくっつく力を調整しているのです。 これを瞬時に行うことでヤモリは、壁でも天井でもガラス面でも素早く移動することができるわけです。 それでは   【参考】 サイエンスチャンネルhttps://www.youtube.com/watch?v=Y8HRvOdiFh8 独立行政法人 物質・材料研究機構 細田奈麻絵理学博士     Tweet

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本日の開館時間

9:30-18:00

最終入館 17:00

世界淡水魚園水族館 アクア・トト ぎふ

〒501-6021 岐阜県各務原市川島笠田町1453

TEL 0586-89-8200 FAX 0586-89-8201

2回分の料金で何度でも楽しめる!

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