おもしろ飼育コラム

アオダイショウはいずこへ
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アオダイショウはいずこへ

みなさん、こんにちは! もうすぐ寒い季節がやってきます。 寒くなるとこたつに入って、暖かくして過ごしたいですね。     今日の主役はこちら   3階に展示しているアオダイショウです。 家の守り神とも呼ばれ、私たちの生活にとても身近なヘビです。     10月某日、開館の準備をしているときに事件は起こりました。   下の写真をよーく見てください。アオダイショウがいない…?     蓋が開いていて脱走してしまったのかと、慌てて確認しに行きます。 蓋はきっちりと閉まっています。鍵もばっちりです。     アオダイショウはいずこへ…? もう一度、近付いて水槽を確認してみます。     あっ、みなさん、見つかりましたでしょうか。 コケの下に潜り込んでいました。脱走ではなかったようで一安心しました。     今回のように、生き物たちは思わぬところに隠れていたりします。 水槽の中をじっくりと観察して、隠れ上手な生き物たちに出会ってみませんか?     Tweet

パンタナールに行った人の情報⑦
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パンタナールに行った人の情報⑦

パンタナールに行った河合です。 7回目の情報です。 前回の続きで、展示できなかった魚や生き物の紹介です。   パロドン(Parodon nasus) 現地名はドゥーロドゥーロ   何匹かの群れで泳いでいることが多く、流れが速いところもスイスイ泳ぎ、石についたコケをしょっちゅうモシャモシャしていました。 体側中央にある黒いラインが特徴的で、ムチムチしたこの体型も愛嬌たっぷりでした。展示したかった魚です。映像もあります。     レポレルス(Leporellus vittatus) 現地名はわかりませんが… レポリヌスに似ていますが口の形が少し違います。 体形は、どことなくウグイやズナガニゴイに似ていて、こんなストライプのウグイが日本にいたら、人気が出そうなのにな~って思いました。水深が浅い砂地や砂礫の場所で見かけました。     ホーリー(Hoplias malabaricus) 現地名はトライーラ このホーリーの仲間は、熱帯魚ファンなら知っている人気のある魚だと思います。 写真のこの位置からほぼ動くことなく、毎日同じ場所にいました。たまに人に驚きどこかに行ってしまいますが、しばらくすると同じ位置に戻ってきて、これまたかわいらしい魚でした。     ざっくりとですが カラシンの仲間(Steindachnerina brevipinna) 現地名はサグァイロ 歯がないカラシンの仲間です。コイ科の魚みたいだなという記憶はありますが、正直語るほどの記憶は…。     シクラソマ(Cichlasoma dimerus) 現地名はカラ この魚もすごく地味ですが、どこにでもいたわけでなく、水際の木の根が茂るような場所に隠れていて、じっと待っていると出てくる魚でした。       そのほかにも、小枝のような細長い魚ファロウェラの卵     テナガエビの仲間や     サワガニの仲間 日本の川と同じように石の下に隠れていました。       企画展では映像だけでの紹介でしたが オオカワウソや、キイロアナコンダにも出会いました。     次回は展示している生き物の写真紹介をします。 トンボもたくさんいたので、虫も少し紹介しようかな?     ~追伸~ 企画展のモニター映像も、2か所変更したので是非ご覧ください! 内容はこちら 1)なぜこんなに澄んだ水なのか 2)キイロアナコンダに遭遇 です。 是非会場でお楽しみください。   ではまた     Tweet

恐る恐る
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恐る恐る

当館のメコンオオナマズも、飼育年数が15年を過ぎました。 1年で約4~5㎝ずつ大きくなっており、現在は全長約180㎝くらいでしょうか。   大きく成長しても人に慣れないというか、とにかく何かに驚くといきなり猛スピードで突進してきます…。   スキューバ潜水時に吐き出した空気の泡もかなり嫌がるので、この水槽の清掃はタンクを背負わずに息をとめて行っています。     そんなメコンオオナマズ水槽の照明が、先日切れました。 ということで、照明球を交換しないといけません。   作業者を決める力の入ったジャンケン大会が開催され、私は見事に勝利。   メコンオオナマズが変な動きをしないか観察がてら、作業風景を撮影しましたので、今回ご紹介したいと思います。       バケツをぶら下げているのは、ここに新しい照明球や工具を入れるためです。     照明球交換は2名で行います。   照明の設置位置に足場はなく、脚立を水槽にいれるとメコンオオナマズがパニックになります。     じゃあ、どうするか。そう、肩車です。         外から見るとこんな感じです。 この時ばかりはタンクを背負わないと溺れてしまいますが、極力メコンオオナマズを刺激しないよう前につけています。     今回の交換はメコンオオナマズ達も落ち着いており、何事もなく終了しました。 以前にはこの状態の潜水者めがけて、メコンオオナマズが突進してきたこともあります。   照明は10個以上ありますので、またそのうち交換作業が行われるでしょう。 その日までに、私はジャンケンの腕前を磨いておきます。マジです。     Tweet

パンタナール展の気になる魚 その③
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パンタナール展の気になる魚 その③

パンタナール展、ご覧になられましたでしょうか? 展示されている魚種で個人的に好きな魚を、またまたピックアップしてみます。   今回はプラタ川の砂地で、調査したスタッフが目にした「かわいい小さな魚たち」の水槽。   この水槽は以前、ロリカリアを紹介した水槽です。 水底でじっとしているロリカリアと対照的に、すばしっこく泳ぐ少し丸っこい魚がいます—アスティアナックスの仲間です 現地ではランバリと呼ばれています。   こちらも開館10周年企画展での調査で、ペルーアマゾンに出向いた時、アマゾン川流域の至る所で、たくさんのアスティアナックスたちに出会うことができました。 このグループは160種ほどが確認されているようです。大きなグループですね! 体高のある丸っぽいカラシンですが、常設展示のミロソマやメチニスなどのパクーの仲間と比べて、このグループは体が少し小さめで、全長10~15㎝程です。今回、展示することができたパンタナール産のアスティアナックスも渋いですね・・・   是非、ご覧ください!   Tweet

パンタナールに行った人の情報⑥
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パンタナールに行った人の情報⑥

パンタナールに行った河合です。 6回目の情報です。 今回は何を書こうか迷いました。   展示している魚を順番に書いていくのもよいのですが、ほかの飼育スタッフが少しずつ紹介していくれているので、展示できなかった種について紹介しましょう。 プラタ川には59種の魚類が確認されています。参考までに、パンタナール全体には約300種の魚類が生息していると言われています。(※一緒に調査した魚類学者のレアンドロ達の情報)     そしてこれが貴重なデータです。 ほんの一部だけお見せします。     そして我々が何かとお世話になったプラタ川の施設「Recanto Ecológico Rio da Prata」のHP https://www.riodaprata.eco.br/trilha-e-flutuacao プラタ川の概要はこちらで確認できます。 誰でも観光で行けるところなので、どんなところかチェックしてみてくださいね。 ちなみにポルトガル語なので、翻訳ソフトを使えば何となく書いてあることは解読できると思います。   これは余談でしたが 今回のプラタ川調査で確認できた魚類は約45種でした。 夜間の調査がもっとできれば、ナマズの仲間なども確認できたことでしょう。     お客様とお話してご質問をいただく内容で多いのが「現地で捕まえた魚を展示しているのですか?」と。 「はい!」とお答えしたいのですが実は違います。そこにはブラジルの事情があるのです。     開館10周年のアマゾン展の時は、スタッフが捕まえた魚も展示していましたが、今回訪れたパンタナールは… いろんな法律や規則があり、捕獲することはもちろんNG、魚の輸出もNGです。 川で生き物に触ることも許されませんでした。 と、こんな厳しいところだったので入手ができず、我々が現地で見てきた魚をすべて展示できないのです。   ついつい前置きが長くなってしまいました。 それでは紹介します。 全種は紹介できませんが、うまく撮影できた魚を順番に!   奥にいる3匹 縦じまの魚がレポリヌスの仲間(Leporinus striatus)現地ではピアーバと呼びます。とてもきれいで特徴的な魚だったので展示したかったです。残念! 手前の背びれとしりびれが赤い魚はモンクホーシャの仲間(Moenkhausia bonita)現地名はランバリです。種小名にボニータ(美しいの意味)とついています。その名の通り美しい魚でした。 これも皆様に見ていただきたかった魚です。 これもレポリヌスの仲間(Leporinus friderici)現地名はピアウです。 個人的にはあまりときめかなかった魚ですが、40cmくらいになるので大きな個体は見ごたえがあります。小さな口で巻貝をくわえてずっともぐもぐしていました。   これはブッシープレコの仲間(Ancistrus sp.)現地名はカスクード。同定は難しいみたいなのでぱっと見わかりませんが、別の模様のブッシープレコもいたような気がしました。大好きな魚です。   今回の紹介は長くなりすぎるのであと1枚。 少し頭の下が白くなっている魚に注目してください。 これはピラプタンガ(Brycon hilarii)現地名もピラプタンガです。訪問先のボニートと言う街の、観光のシンボルフィッシュになっている魚です。 この頭が白い部分は、ドラードに襲われた傷跡らしいですよ。 ついでに手前にいるうろこの大きい魚がクリマタ(Prochilodus lineattus)現地名はクリンバタです。40cmになる魚で大きなクリマタにはたくさん出会えました。     次回も続きを書きます。 今回は長文になってしまったので、次回はあっさりと生き物紹介をします。 お楽しみに!     Tweet

違う視点で
  • 企画展・特別展示

違う視点で

みなさんこんにちは。 いよいよ待ちに待った秋が来ましたね。 特に釣りをする方なら、秋の夜長に釣り三昧で、とても楽しみですよね!   さて、今回は現在開催中のパンタナール展のお話です。   スタッフが実際に取材に向かったパンタナール湿原の美しい自然の一つでもあり、それを何とか再現しようとしたテーマの一つに「水草の楽園」があります。       透明度の高い水に、緑の絨毯のように生い茂った水草はとても美しく、 それを再現しようと考えました。       現地で生えている水草は何なのか? 入手は可能なのか?どのような組み合わせが良いのか?   そして、あーなのか?こーなのか?と考えた結果   最初は このようなレイアウトで展示をスタートさせました。     のですが、 現在スタートより、約3か月・・・・・・・・・・・・   このレイアウトは、かなり変わった形になって落ち着いております! 最初にご覧くださった方も、もう一度お越しいただければうれしいです。         しかし、また考えが少し行き詰まったりした際に、いつもとは違う視点で みてみようということで、魚目線で動画を撮影してみました。 レイアウトは奥が深くてすごく悩みますよね。   Tweet

パンタナール展の気になる魚 その②
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パンタナール展の気になる魚 その②

10月に入り涼しくなってきました。パンタナール展は連日賑わっております。 展示されている魚種で、個人的に好きな魚をピックアップしています。   今回はプラタ川での小枝や流木を再現した水槽     ここでの主役はタイトルの通り、枝にそっくりな魚ファロウェラですが、私のお気に入りは流木や枝の間を縫うように泳ぐ丸っこい魚・・・、それはシルバーダラーです。   日本で使われているこの名前は、ーアメリカ1ドル貨幣のような銀色に輝く丸っぽい魚からーきています。       開館10周年企画展での調査でペルーアマゾンに出向いた時、アマゾン川の支流でこの魚に出会うことができました。     体高のある丸っぽいカラシンは、常設展示のミロソマやメチニスなどのパクーの仲間と同様に、私のお気に入りの魚のひとつであります。カラシン類はアゴや歯が発達しています。 シルバーダラーも丈夫なアゴと歯を持っていて、植物の葉や茎など植物質のものも食べることができます。   常設展示にもなんとシルバーダラーがいますよ!ご存知でしたか? 1階アマゾン川の魚Ⅰ シルバーアロワナのいる水槽です。   大型のパクーたちの影に隠れている感じはありますが、水槽の一番奥側、浮いている流木が集まっている場所の下に、数尾ですがいつも群れています。 もう何年も飼育していますから、大きい個体は全長15㎝位にはなっているでしょうか。 是非、探してみてくださいね!   画像が粗くてすいません。中央にいるのがシルバーダラーです。 Tweet

日本野生動物医学会に参加してきました!
  • 研究・調査

日本野生動物医学会に参加してきました!

みなさん、こんにちは! 実りの秋に向けて、少しずつ涼しくなってきましたね。   8月30日~9月1日まで山口大学で開催された、日本野生動物医学会に参加してきました。 今年で25回目の開催となり、飼育下の種も含めた野生動物の動物医学に関する学術発展を推進するために設立された学会です。   詳しくはこちら→HP(http://www.jjzwm.com/index.html)     水族館や動物園で飼育されている動物に対する獣医学は、まだまだ発展途上で、日々、新しいことが発見・判明しています。   そのため、情報を集めることは、飼育動物の健康管理を行う上で、とても大切なことになります。   他の水族館や動物園の方、さらに大学の先生方と情報交換・意見交換することは、アクア・トト ぎふの生き物たちを生き生きと展示できるよう、飼育環境を見直すことにもつながります。     また、当館で経験した症例について口頭発表を行ってきました。 『モリアオガエルに見られた角膜病変の病理組織学検討』という題名です。 とても難しい題名ですが、簡単に言いますと「カエルの目に変なものが見つかったので詳しく検査してみましたよ」という内容です。 発表はとても緊張しましたが、質疑応答も無事に終了し、ほっと一安心しました。   ↓発表の様子を少し… 口頭発表やポスター発表、シンポジウムなど、聞きたい・知りたい講演内容ばかりでとても充実した3日間でした。   学会では、たくさんの方と出会うことで刺激をもらい、もっともっと精進せねば‼という気持ちにさせてくれます。 アクア・トト ぎふの生き物たちが元気に過ごせるように、これからも頑張ってきます!       Tweet

モンキヨコクビガメ
  • 企画展・特別展示
  • 爬虫類

モンキヨコクビガメ

現在のテーマ水槽、 主役はモンキヨコクビガメ。   顔の黄色い模様がとてもキュートです。 成長に伴い、特徴的な頭部の黄色い模様は薄れていきますが、現在展示中の個体たちは甲長6㎝ほどの幼体なので、実に鮮やかな色をしています。   普段は流木の上で寝てることが多いのですが、エサを察知するとすごい勢いでアピールしてきます。       こんな顔で見られたら通りがかっただけでも、ついつい、エサをあげてしまいますね…。     さて、モンキヨコクビガメの展示は9月30日までです。 あどけない姿も今月末で見納めですので、ぜひぜひお越しください。   アマゾン川にも生息している本種。 いずれはシルバーアロワナやパクーが泳ぐ水槽で、常設展示できればなぁと思っています。   はたして何年後になるかわかりませんが、こうご期待!   Tweet

樹脂標本作製
  • イベント

樹脂標本作製

皆さんは樹脂標本をご存知でしょうか。 樹脂標本とは、長期保存する昆虫標本を透明樹脂で固めて、脚などの弱い部分の破損を防いだり、生き物をいろいろな角度から観察したりできるようにしたものです。 現在、トト・ラボでも水生昆虫(タガメ、ミズカマキリ、タイコウチ)の樹脂標本を、実際に手に取ることができます。     今回は、ゲンゴロウを例に樹脂標本の作り方を紹介します。 樹脂標本に使う樹脂は、レジン樹脂という2つの液体を混ぜることで固まる樹脂を使います。   樹脂が付きにくく、固まった際に取り出しやすい、写真のような小さなタッパーを準備します。(シリコン容器の方が良いかもしれません。)   そこにレジン樹脂の主剤と硬化剤を混ぜたものを入れて、標本の土台をつくります。固まるまでに2日ほどかかります。   土台が固まったら、昆虫標本を土台に固定します。乾燥した昆虫標本は樹脂に浮いてしまうので、しっかり土台に接着します。   土台に乗せた昆虫標本に、少しだけレジン樹脂を入れて仮固定します。 次に、昆虫標本が全てつかるくらいレジン樹脂を入れて、しっかり固まるのを待ちます。   固まった後は容器から取り出し、研磨して完成です。   今回は樹脂の配合比率を間違えて少し柔らかくなってしまいましたが、観察に支障はありませんので、トト・ラボデビューしております。 このブログをご覧になった方は、ぜひ樹脂標本を触り比べてみてくださいね。 「あ、ホントにゲンゴロウの標本は柔らかい。」ブログのことを思い出してみてくださいね。       Tweet

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本日の開館時間

9:30-18:00

最終入館 17:00

世界淡水魚園水族館 アクア・トト ぎふ

〒501-6021 岐阜県各務原市川島笠田町1453

TEL 0586-89-8200 FAX 0586-89-8201

2回分の料金で何度でも楽しめる!

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