二枚貝
こんにちは。
みなさんは二枚貝というと、アサリやシジミを思い浮かべるでしょうか。
よく名前を聞くことに加え、食べてもおいしいので身近な存在としてあると思います。
では、このような二枚貝を見たことがある方はどれくらいいるでしょうか。
私たちの身近な川や用水路に生息しており、
一般的にはドブガイやイシガイなど(以下、ドブガイ類)と呼ばれることが多いですが、
大きさや貝殻など違いもあり、色々な種類が生息しています。
このまえドブガイ類を採集に行ったときの様子ですが、
カタハガイ、オバエボシ、トンガリササノハガイなども採れました。
魚みたいに泳ぎ回ることもなく、繁殖期にみられる婚姻色があるわけでもないので、控えめな存在かもしれません。
これらのドブガイ類をタナゴの仲間やヒガイの仲間が産卵に利用します。ドブガイ類がなければこれらの魚は子孫を残せなくなります。
そんな重要な役割をになうドブガイ類は、全国的にみても個体数の減少が著しいです。
学生のころには、1000か所以上もの地点を回ってドブガイ類の生息状況を調べたりしていましたが、良好な生息地は少なく、それぞれの生息地においても細々と生き残っている感じでした。
これらの二枚貝は、砂や砂利などにうまって生活しますので、底質の環境が重要になってきます。
ため池の場合では、底のほうにヘドロが溜まってくると、水をぬいて環境を改善する池干しやどび流しなどと呼ばれる作業が行われたりします。
池の底が天日干しされることによって、泥の状態が良くなり、再び水を入れた時にはドブガイ類のエサとなるプランクトンも増えていきます。
ドブガイ類が繁殖するときにはグロキディウムという幼生を体内から放出して、一時的に魚の体やエラなどに寄生します。
魚にとっては寄生されると結構大変なようで、
あまりに多く寄生されると、魚の体もボロボロになってきます。
魚に寄生している間は、魚が移動することでグロキディウムも一緒に移動します。
寄生期間が終わると、魚からはなれて底に着底していきますので、グロキディウムは魚の力を借りて広域に拡散していきます。
自分たちの身近に、足元に、さらにその砂や砂利の中になにがいるのか、調べれば調べるほどおもしろさがわいてきます。
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