12月16日からスタートした企画展「そのなまえヘンテコリン~へんな名前の生き物たち~」も今週で終了です。 企画展の中で伝えきれなかったことをブログで伝えてきましたが、こちらもいよいよ最後の紹介です。 ラストは満を持して 知名度が高いこの魚を紹介!! 会場の様子を見ていても、みなさんよくご存じのようですね。 本当は「オジサン」と一緒に「オバサン」も展示したかったのですが… 入手も困難、展示もできずで、今回の企画展のつかみとして写真での紹介としました。 つかみとしては最高でした。 皆様も企画展のエリアに入るなり「オバサンだって~」「ババアもいる~」と爆笑でした。 オジサンの紹介の前に、写真展示のこの2種を紹介します。 【タナカゲンゲ】 島根県以北の日本海の水深300~500mに生息し、主に冬、底曳網で漁獲され食用になる魚です。 タナカゲンゲの名前は、魚類学者の田中茂穂氏に由来しているそうです。 鳥取県(一部の地域)の漁師の間で「ババア」と呼ぶそうです。 正面から見た顔がおばあさんに似ていることが由来だとか。 最近では「ばばあ」だとイメージが悪いということから「ばばちゃん」と呼ばれるようになっているそうです。 【ヨシキリザメ】 熱帯から温帯海域に広く分布し、日本では最も水揚げ量が多いサメの仲間です。 かまぼこやフカヒレの原料に利用されます。 ヨシキリザメの由来は、フカヒレの材料で「足(ヒレのこと)を切り取るサメ」でアシキリザメというのが語源のようです。 千葉県では、外観がオバサンぽいから「オバサン」と呼ばれているそうです。 「ババア」も「オバサン」もはっきりした由来はわかっていないそうですが…。 【オジサン】 インド洋、太平洋のサンゴ礁に生息し、日本では関東以南で見られます。 「オジサン」は「ババア」「オバサン」の別名(地方名)とは違い、標準和名という正式な名前です。 名前の由来は、下あごのヒゲがまるで人間のおじさんのように見えることから名付けられました。英名は、「goatfish」でひげの様子をヤギに例えています。 「オジサン」のひげには、味蕾(みらい)という味を感じる器官があり、ひげを動かして甲殻類や軟体動物などのエサを探し捕食します。 エサを探す様子はこちら 2017年12月16日からスタートしたこの企画展も4月8日で終了です。 ブログとともに企画展の展示もご覧いただき、ありがとうございました。 今回紹介したヘンテコリンな名前の生き物ですが、決して生き物がヘンテコリンなわけではありません。 生き物の名前には、「見た目」だけでなく「におい」「味覚」「鳴き声(音)」など、先人たちが経験した生き物たちとの関わりに基づき、生き物の特徴を上手く表現したものが数多くあります。 生き物の名前を考えることで生き物の特徴がわかるかもしれません。 これを機会に生き物の名前にも興味を持っていただければと思います。 ではでは。 次回の「かくれじょうずな生き物たち」にバトンタッチします。 Tweet