おもしろ飼育コラム

カエルの穴
  • 日本の両生類

カエルの穴

こんにちは。ちょっと肌寒くなってきました。 そして、このあたりは稲刈りの季節でもあります。 詳しいことは分からないのですが、なぜかこのあたりの田んぼは、 田植えも稲刈りも、他の地域と比べて遅いんですよね。 さて水族館の中には、「田んぼや用水路の生きもの」と名前のついた水槽があります。 3Fにあるこちらの水槽がそうです。 秋なのに、新緑がまぶしくてごめんなさい…。 でも水槽の中では、カエルたちが「秋らしさ」を演出してくれています。   陸の部分に注目すると、 穴だらけです。 夏にも、穴があることはあるのですが、こんなダイナミックにはあいてません。 夜は冷え込むので、カエルたちが穴の中でじっとするようになったからです。   こんなところにも!中をのぞくと…、 穴の左端にちょこんとナゴヤダルマガエルが入っていました。   水族館は空調がきいているので、自然界で見られるカエルの冬眠とは少し違いますが、 水槽の中のカエルたちにもそれなりに冬はやってきて、それなりの寒さ対策をするのです。 寒い季節は、穴の中をチェックしてみてください。   あ、カエルは穴をほるわけではありません。 ちょっとしたくぼみや、やわらかい土のところを選んで、後ろあしを使ってもぐるんです。 もぐってじっとしてる間に、土が固まって穴になるってわけで、 例えば、アリやモグラのようにトンネル状の巣を作るのとは別物です。   カエルがもぐる瞬間の映像がとれたら、アップします。 けっこうすごいんですよ~!!真冬までお待ちください☆       ツイート  

秋の企画展
  • 企画展・特別展示

秋の企画展

こんにちは。もうめっきり秋ですね。 今は秋の企画展「のぞいてごらん夜の森を~夜行性動物展~」を開催中です。 今回の企画展は、わたしは担当していないので、毎日客観的に、企画展を眺めています。 「モワモワが多いな…」 いつもカエルだのヘビだの…、あとはエサのコオロギやアジやサバなど、ぬるっとしたものや、 つるつるっとしたものをよく扱うのですが、今回の企画展はモワモワした生き物が多い。 まずはこちら。ニホンモモンガです。 目を開けたまま寝ることがあるようで、その様子を初めて見た時は、 死んでるのかと思ってだいぶびっくりしました。 次はカヤネズミ。ちっちゃいです。サツマイモが好きです。 で、最後を飾るのは、存在感たっぷりのフクロウ。よく目が合います。 おっと、忘れてならないモワモワの持ち主がもうひとつ。 はさみ脚にモワモワがついてるモクズガニです。 川の中流から下流で生活していますが、産卵は海で行います。 甲幅6cmぐらいの大型のものがわっさわっさいます。 「やっぱりカニは、しぶくてかっこいいね~♪」って水槽を上からのぞきこむと、うっ! 臭くてげんなり…。   これぐらい大型になると、川や陸のカニって独特のにおいがします。 モクズガニについて調べていたら、「飼育するには植物質のエサを多めに与えるほうがよく、 かぼちゃを多く与える」と本に書いてありました。   かぼちゃ!!モクズガニがかぼちゃを食べるところなんて見たことないです。見たい! かぼちゃに群がるモクズガニ…魅力的です。 企画展の担当者に、かぼちゃを与えてみてもいいか聞いてみようと思います。       ツイート  

カエルと植物
  • アクア・トトの生き物

カエルと植物

台風17号、はげしかったですね。急きょ水族館は14時に閉館となりました。 閉館後の空いた時間を利用して、ひとつ水槽をピカピカにしました。 ピカピカにしたのは、3Fのニホンアマガエルなど4種のカエルを展示している水槽です。 古いコケが黒ずんで、きたなーくなっていたので、掃除したいしたいと思っていて、ようやくできました。 きれいさっぱりと掃除をした後には、とれたてのコケやシダ植物を植え込みました。 こちらが掃除後の水槽 ↓↓↓ 明るくなり、緑がまぶしい水槽に大変身!掃除前の写真も撮っとけばよかったですね。 コケやシダがうまく育つといいなぁ。。。同僚にも誉められ大満足のデキです。   しかし、難点はちょっとカエルが見にくいということ。 以前は殺風景な水槽だったのでカエルがよく見えたのですが、 隠れるところが増えたのと、色が保護色なので、ぱっと見た感じ、カエルが少なくなった? と思ってしまいます。   たとえば、この写真、向こうを向いたニホンアマガエルがいますが分かりますか?  では、次、この写真は植物のすき間からシュレーゲルアオガエルが見えるんですが、分かりますか? むずかしい…。ヒントは写真中央より、ちょっと右です。 というように、カエルを見るためには、カエルを見つけなければならなくなりました。 でも、これが本来の姿ですから許してください。 そして「かくれる生き物がちゃんとかくれている」のが、私が心掛けたい展示のひとつでもあります。 こちらに見つからないように、ひっそりとしていて、それでいて、活き活きしている。 こういうシブさと生き物の色気が、みなさまにわかってもらえるといいなぁ。     ツイート  

古い写真から
  • アクア・トトの生き物
  • 未分類

古い写真から

こんにちは。台風が去り、今日は秋晴れですね。 ニホンカナヘビのふ化、そして幼体を、「飼育2年目の岩本」がブログにアップして、 で、現在、展示をしています。 ふ化前後のニホンカナヘビの幼体には、卵歯という突起が鼻先にあって、 この卵歯で内側からたまごに裂け目をつくり、顔を出します。 顔を出した状態で、数時間じっとしてから外に出てきます。 この一連のふ化の様子は、ヘビの仲間アオダイショウと似ています。 アオダイショウの卵の大きさは… サインペンのマッキ―の太いほうのキャップぐらい(汗)。←いい例えが思い浮かばない…。 もう、何年も前ですが、写真があったのでご覧ください。 ①たまごに裂け目ができました。 ②たまごの裂け目から、顔を出しています。 ③産まれました。全長40センチぐらいです。 かわいい?それとも気持ち悪い?   バックヤードにアオダイショウがたくさんいても、展示できるのは1匹だけなので、 この時以来、繁殖はさせていません。最初で最後の貴重な写真となりそうです。では、また。     ツイート  

1/f
  • アクア・トトの生き物

1/f

脇役と言えば脇役か。 ココロの中では主役級。 水族館では、魚、鳥、カエルやサンショウウオなど様々な生きものを展示しています。 でもそれ以外にも水槽の中には水草などの植物も入っています。 この水草などがないと水槽として殺風景で見栄えがしっくりこないのです。 普段はあまり気にとめられることの少ない水草たちですが、 とても良いんです(と個人的には思っています)。   緑を見ていると癒される感じありませんか?   水族館では展示水槽を潤すようなこの水草も育てて、時折、植込みをしています。 なかでも、水草に付いた気泡、これがまたステキです。 水草が光合成をしたり、水槽の水を交換した時など、 葉に気泡を付けてキラキラと輝く姿はなんとも癒されます。       どうでしたか? 水草と気泡のコラボ。 なかでも気泡が次々と水上へ上がっていく様子は、見ていて心地よく感じてしまいます。     生きものは一定のリズムをもって生命を維持し生活を送っていますが、 実はこのような周期的なリズムだけではなく、生きものは「ゆらぎ」と呼ばれる 明確なリズムのない変動をも持って生きているのです。   ろうそくの炎の揺らめきやホタルが光る間隔、川のせせらぎの音などには 「1/f ゆらぎ」と呼ばれる成分があり、ヒトに心地よさを与えているとも言われています。   私たちもこの水草の気泡が浮き上がる姿に「1/f ゆらぎ」を感じているのでしょうか。   長々とお付き合い頂き、ありがとうございました。           ツイート

またまた色変わりニホンアマガエル
  • 日本の両生類

またまた色変わりニホンアマガエル

現在、3F清流の生き物ゾーンで、青・金(白)合わせて計4匹の色変わりニホンアマガエルを特別展示しています。 9月5日から、この特別水槽に新たな色変わりカエルが加わりました。   いかがでしょう?   今回、半透明!?とご紹介しましたが、「黒」と言ってもよいかもしれません。 このニホンアマガエルは、岐阜県瑞穂市在住の一般の方から譲っていただきました。 ご自宅の庭で発見されたそうで、過去には「青」のニホンアマガエルもいたよとのことです。 …素敵やん。   この色変わり個体は、おそらく虹色色素細胞の異常で、このような体色になっています。 腹面は内臓がうっすらと透けて見えます。 (他の色素細胞の状態によって、色や透け具合は変わりますが)     また、眼も通常の個体と比べて真っ黒です。   これも虹彩の色素細胞の異常のためと思われます。   このような色変わり個体の展示は当館では初めてですが、発見例は結構あります。 色変わり個体の発見・持ち込みは毎年のことですが、いつもワクワクしますね。 ちなみに「展示しました!」と発表すると、「発見しましたー!」という連絡が急増します(笑)   皆様、これからも変な色のカエルを見つけたら、ぜひ教えてください!     ツイート  

ふ化の瞬間をカメラがとらえました!
  • アマゾンの生き物

ふ化の瞬間をカメラがとらえました!

水族館1階の大きなアマゾン水草水槽で ロイヤルファロウェラという魚が産卵しました。 この魚は以前プレコ展を開催した際に ロリカリア科の仲間として展示していた魚です。   役目を終え水草水槽に移動してからは、殆ど姿を見せないので心配していたのですが、  子孫を残そうとする姿を再確認したのでした。   卵はかなり大きく3~4ミリ程度あり、水槽の壁面にしっかりとくっついています。 オス親は卵から離れようとせず、 自分より大きなエンゼルフィッシュが近づいてきても逃げません。   しかしこのような落ち着きのない環境では親が卵をつついてしまうことがあるため、 卵だけ回収して他の場所で管理することにしました。   それから5日後、卵はかなり黒っぽくなってきました。   この様子を記録しようとビデオ撮影をしていると、 なんと卵は次々にポップコーンのようにはじけ飛び、ふ化を開始したのです。   卵黄がまだ大きいためにオタマジャクシのようにもみえますが、  ふ化した瞬間からロリカリアの仲間の稚魚だとすぐわかります。  まさにロリカリアJrですね!  吸盤状の口でガラス面にしっかりと吸い付いています。    これからも大事に育てていきたいです。   ツイート

ライのまぶたがはれた日
  • コツメカワウソ

ライのまぶたがはれた日

こんにちは。 8月28日、環境省がニホンカワウソを「絶滅種」に指定しました。 昭和54年に最後の1頭が目撃され、 30年以上経過して「絶滅」とみなされたのです。 日々、コツメカワウソと接しながら、 こんなに表情豊かで、家族思いで、すばしっこい生き物を、 なぜ人は、絶滅においやるほど、殺すことができたのだろう? と疑問に思ってしまいます。   それは、簡単にいえば、現代と当時の違いなのだとは思います。 現代しか知らない私が、過去の出来事について言及することはできませんが、 今後、同じことが繰り返されないように、動物を扱う者として、 来館してくださる方々に、何を、どうやって伝えるのか 慎重に考えていきたいと思います。 さて、 今日はコツメカワウソについて書きます。(全然関係のない話です。) 先日、「ライ」の左まぶたがはれていました。   そういう時は、第一発見者がすみやかに 班内のメンバーに伝達します。    「たかがまぶたがはれたぐらいで…」とはなりません。 なにか深刻な病気の予兆の可能性もありますから、慎重に対応します。 「程度は?行動は?痛がる?気にしてる?写真撮っといて。」 だいたいこんな感じの会話になり、写真をとったら獣医に相談します。 余談ですが、カワウソの写真撮るのは大変です。   めっちゃめちゃ動き回ってますから(笑)   ご覧のように、左のまぶたがはれています。 診断の結果、原因は分かりませんが、 抗生剤と消炎酵素剤の2種類の薬を3日間、 エサに混ぜて与える処方になりました。   捕まえて触診したり、外科的処置を行うことになる場合もありますが、それは動物にとって大きなストレスとなってしまいますから、 できればやりたくない。 したがって、小さな変化も見逃さないように、エサの食べっぷりや ふだんの行動をいつも以上によく観察します。  行動に異常はないか?いつもと変わらないか?まぶたを気にしたりはしないか? ドアのまどからそーっと観察していたのですが…、 見つかってしまい、逆に観察されました。 「なにしてんの?」        「ねーなにしてんの?」       「ねーなにしてんの?ってば!」   好奇心旺盛!いつもと変わらず元気なライです。 これなら深刻な事態にはならずにすみそうだなー。 そして5日目、まぶたのはれは、すっかりきれいに治りました♪ 関係ありませんが、コツメカワウソの足跡です。     まずは、どんな生き物でも精一杯生きていること、 そして、生き物は尊敬に値するものであること。   そのふたつを、アクア・トトで直感してもらえるように、 展示を作っていきたいです。     ツイート

子カナヘビはじめました。
  • アクア・トトの生き物

子カナヘビはじめました。

  こんにちは。   前回のブログでツイートが5個しかなかったので、しばらくブログ休業していた岩本です。 冗談はさておき、 みなさんお待ちかねの、ニホンカナヘビの赤ちゃんの展示をはじめました!   これまでバックヤードで大事に大事に… 超過保護に育ててきた可愛いすぎる子カナヘビ達。 予想以上に順調に育って、現在23匹。 ということで、せっかくなので、来館者の皆様にも子カナヘビの萌えな姿を見ていただこうと、そのうち9匹の展示を開始しました。 ご覧になったみなさんは、間違いなく萌え死にます。 だって・・・・・ カワイイもの。         そして、今回はなんと! 卵も展示しているのです。         ということは・・・ 運が良ければ、ふ化の瞬間も見れちゃうかもしれないのです!!!  ※ふ化は25日あたりになると予測しています。     それから… 新しい試みとして、地味~に水槽にQRコードを張り付けておいたので、実際に来館された方はぜひリンク先で感想をツイートして下さい! QRコードから見られる動画も、随時更新予定です。 カナヘビの赤ちゃんへのご感想、待ってます!!!   おしまい♪   ツイート

保護されたヒョウモンガメ
  • アクア・トトの生き物

保護されたヒョウモンガメ

先日、各務原警察よりリクガメについて問い合わせがきました。 なんでも道路上で歩いているのを発見、保護されたとのこと。 写真を見るとヒョウモンガメのようです。 この個体は各務原市内で8月16日14:00頃に発見されました。 現在も各務原警察署で保護されています。 飼い主さん、早く迎えに行ってあげてください。   2004年の開館以来、岐阜県内で発見された数々の生物について問い合わせがきました。 田んぼにいたメガネカイマン。 堤防の上を歩いていたケヅメリクガメ。 ルアーで釣れたシルバーアロワナ。 漁師の網にかかったマダラロリカリア。 ワニガメ、カミツキガメなどなど…。 当館に連絡がきたほとんどの個体は、飼い主が野外に捨てた個体と思われます。 どんな理由があっても、ペットを野外に捨てることは許されません。 外国産だからということではなく、日本産の生物でも同じことです。 飼う前に、最後まで責任をもって飼育できるか検討する。 やむを得ない理由で、どうしても飼えなくなったら、何とか行き先を探す。 どうしてもどうしても行き先が見つからなかったら、自分の手で殺処分する。 非情と感じるかもしれませんが、それが飼い主の責任です。 それが出来ないと思うなら、飼うのをあきらめましょう。   念のため書いておきますが、当館は飼えなくなったから引き取ってほしいという申し出は、 原則として受け付けません。 当たり前ですが、水族館はペットを引き取る施設ではありません。   このヒョウモンガメが捨てられた個体で無いこと、 また早く飼い主が見つかることを祈っています。 逃げてしまった個体なら、次は逃がさないようしっかりとした設備で飼育してください。   ツイート

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本日の開館時間

9:30-18:00

最終入館 17:00

世界淡水魚園水族館 アクア・トト ぎふ

〒501-6021 岐阜県各務原市川島笠田町1453

TEL 0586-89-8200 FAX 0586-89-8201

2回分の料金で何度でも楽しめる!

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