おもしろ飼育コラム

里山再生プロジェクト 後編
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里山再生プロジェクト 後編

こんにちは。里山再生プロジェクトの続きです。   ゴミ拾いのあとは、卵の移動をしました。   この日は雨が降った翌日ということもあり、 産卵してある水たまりにはたっぷり水がありましたが、 やがてこの場所は水が枯れるそうなので、 50メートルほど離れた別の水たまりに卵をすくって移動させました。   そうそう、この日は新聞社の方も取材に来てくださってていました。 スーツに長靴でどろどろになりながら、取材されていました。 ぬかるみにはまりながらも、みんなで卵を移動させました。で、ふつうはこれで終わりです。でも、この後、生徒さんたちは、とても大切な仕事をしました。それは、「ゴミを捨てないで」「自然を大切に」などを呼び掛ける看板の設置です。すてきです。これは。ここのヤマアカガエルは幸せ者だなぁ。 これで、全行程終了です。生徒の皆さん、お疲れ様でした。   この場所の里山保全活動は、これから代々、中有知小学校の4年生の特別授業として、 受け継がれていくそうです。   この日の初めに、「皆さんカエルは好きですか?」と質問したところ、 好きは7、8人。その他は、あんまり好きじゃないという答えでした。 でも、みんなが5年生に進級するときは、カエルをよく知り好きになって、 みなさんの思いや知識や経験を、 新4年生に伝えてくれるようになってくれるといいなぁって思っています。   出番があれば、ぜひまた行きたいです。   ツイート

里山再生プロジェクト 前編
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里山再生プロジェクト 前編

こんにちは。今日は春らしい活動を紹介します。   「松森里山再生グループ」と、「岐阜・美濃生態系研究会」が中心になって行っている里山再生プロジェクトがあります。松森里山再生グループは、「地域の自然環境を再生し希少動植物を保護し、子どもたちが自然観察できるような場所に整備したい」とのことから発足した、建設会社の社長さんが代表を務める、ボランティア団体です。それらの方々の呼びかけで、去る2月24日、地元の美濃市立中有知小学校4年生の皆さんとともに、ヤマアカガエルの産卵場所のゴミ拾いが行われました。そして、私は、せんえつながら講師として招かれ参加させていただきました。とても、みなさん熱心で、里山再生をなんとしても現実にするぞという思いが伝わり、参加させていただいた私は、襟を正す思いでした。この日のスケジュールは、下記の通り。1、ヤマアカガエルの話(私が担当させて頂きました)2、ゴミ拾い3、干上がりそうな場所の卵を、別の水たまりに移動4、看板の設置では、まず、1、「ヤマアカガエルの話」からいきましょう。ヤマアカガエルは、今の時期(初春というか感覚的には冬)に産卵するカエルです。雨の降った温かい夜にいっせいに産卵場所に集まって卵を産みます。まだまだ寒さがぶり返すこの時期ですから、場合によっては卵が凍結し死んでしまうこともあります。写真中央の、黒っぽいもやもやっとしたのが卵塊です。ざっと10匹分ありそうです。日当たりがよく、浅い水たまりに産卵することが多く、これは、太陽光によって水温が少しでも上がり、卵やオタマジャクシが速く成長するようにとの親ガエルの配慮と言われています。と、こんな話感じの話をさせていただきました。小学生のみなさんは熱心に聞いてくださいました。 さて、次は、班に分かれてみんなでゴミ拾いです。     車を走らせながら、心ない人がゴミを投げ捨てていくんですね。 信じられないというか、本当にあってはならないことだと思いますが、これが現実です…。 多かったのは、ビン、カン、長靴、それにタイヤ…、後はなぜか ウエットスーツも捨てられていました。   1時間拾って軽トラックいっぱいのゴミを回収しました。   そして次は、・・・長くなったので、それは続編に。   ツイート  

その後のその後(そして魚は泳ぎ出す・・・)
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その後のその後(そして魚は泳ぎ出す・・・)

さて、先日ふ化したサツキマスの仔魚たちのその後はといいますと・・・ こんな感じです。   これは、2月14日の様子です。少しずつ泳ぐようになってきたので、 サツキマスたちの育成用水槽をセッティングして、収容しました。 これで、オショロコマの予備水槽を間借りしていた ザルのワンルームの生活ともおさらばです。 ピントが合っていないですが、 後ろのほうで立ち泳ぎしているものも見えますね♪うふ   そして・・・ じゃ~ん!!!!! これが、2月20日の様子です。   どうです!!魚らしく泳いでるでしょう? 餌もちらほら食べるようになってきました。 でも、どんな魚でもそうですが、初期餌料が大事で、 ここでコケるとあえなく全滅になりかねません。 浮上が始まり浮かれながらも「油断禁物」と自らに言い聞かせ、 せっせと餌を与えては掃除するを繰り返しております。   移動の時、数を数えましたが、その数216尾。 全てが成魚サイズになるとは思いませんが、せめて半分でも・・・。   この成長記録的なブログが続きますように   ツイート        

産卵しましたよう~
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産卵しましたよう~

さぁ、はや2月に入りました。 いよいよ両生類たちの産卵シーズン到来です。 まずは、こちら。ホクリクサンショウウオ! 1月30日に産卵しました(2年連続) ホクリクサンショウウオは環境省レッドリストにおいて、 絶滅危惧ⅠB類に指定されています。   そして、お次は、アベサンショウウオ! 2月8日に産卵しました(こちらも2年連続!) アベサンショウウオは環境省レッドリストにおいて、 絶滅危惧ⅠA類に指定されており、 さらに種の保存法で国内希少野生動植物種に指定されています。   親は福井県の個体で、 自然下ではもう少し早い時期に産卵がみられます。 やはり、岐阜と福井では気候が違っていますので、 これが多少のズレの原因になっているのでしょう。 ちなみに、このように卵でお腹がパッツンパッツンの個体もいますので、 あと1対産卵が見られると思います。   昨年、日本で初めて飼育下で生まれた卵のうを展示しましたが、 今年はちょっとお待ちください。 ぜひとも皆様に、今すぐ卵のうをご覧いただきたいのはやまやまなのですが、 アツいサンショウウオ展示を懐に忍ばせておりますので、 今展示するわけにはいかないのです。 全国各地に数十万人ともいわれるサンショウウオファンには、 いずれちゃんと埋め合わせをいたします。たぶん。   さて、話は繁殖の方に戻しまして。 この2種、どちらも屋外に設置した飼育槽で繁殖させました。 成功に至るまで色々と試行錯誤し、 それぞれの種にあわせた工夫を水槽内に取り入れています。 しかし、それだけではもちろんダメで、 繁殖させるには、気温の変化などが欠かせません。 いくら福井(アベ)・石川(ホクリク)と岐阜で気候が違うとはいえ、 同じ日本で、ましてや隣県。 季節の温度の移り変わりなどは、まぁ似たようなものです。 気温変化・水温変化・日の長さなどなど自然任せなので、 繁殖のためのキーとなる要素は、ある程度目星をつけることが出来ても、 確信をもって「コレでOK!」とは言えません。   というわけで、飼育下繁殖の技術を確立するために、 来年からはこういった環境要因を 少しずつではありますが、人為的にコントロールして取り組むつもりです。 試行錯誤はまだまだ続きます。やるぞ~!   と、皆様の前で、はや来年の抱負を述べたところで、 お話をしめくくらせていただきます。 おあとがよろしいようで。   ツイート

アカハラ隊長の婚活
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アカハラ隊長の婚活

こんにちは。岩本です。   今回は、田んぼや用水路に棲む生き物を展示している 水槽のアカハライモリの近況をご報告します。   アカハライモリの雄は、繁殖期になると婚姻色と呼ばれる、 独特な青みを帯びた色に変化します。(写真参照)   通常、アカハライモリはこの時期は冬眠しているのですが、 水温がコントロールされている当館では 今まさに一匹のアカハライモリが美しい婚姻色を呈しています。 私はひそかに彼に「アカハラ隊長」の称号を授け、観察をしております。   せっかくなので、今回はアカハラ隊長の雄姿を、みなさまにもご覧いただきたく思います。   では、早速ご登場いただきましょう。     こちらが、アカハラ隊長です! 予想以上に、カワイイと思われた方が多いかもしれません。 しかし、アカハラ隊長の婚活にかける心意気はまさに漢(おとこ)。 それを証明すべく、最近のアカハラ隊長の日常の一部を、写真で追ってみました。     フラフラ泳ぐ。     緊急浮上!     メス発見!!!     追跡開始!     逃げられる…。     つーかまぁーえたぁぁぁぁ。     求愛ダーンス!!!   ちなみにこの時、オスは総排泄口にみられる柔毛突起からフェロモンを出しているそうです。(写真参照)   さて、話に戻りまして…   結局、メスにかわされる・・・。     しかし、めげずに別の子にアタック!!!!! 繰り返す・・・・・。     どうでしょうか、婚活にかけるこの思い(執念?)!!!   これぞまさに男であると思うのは、私だけでしょうか。   次回ご来館の際には、ぜひみなさんもアカハラ隊長の雄姿を観察していって下さいね。   平日10時半のアシカショーも、お待ちしておりまーす!!!     おまけ   男は背中で語るものさ…。   ツイート

平日10時半のアシカショー
  • アクア・トトの生き物

平日10時半のアシカショー

こんにちは。   新米飼育員の岩本麻未です。 気がつけば、前回の記事から3カ月が経過してしまいました。 新年になったことですし、今年は週に一回くらいは更新したいと…心では思っております。 更新がなかったらせかしてやって下さい。 さて、鮮烈なアシカショーデビューを果たしてから今日まで、 ショーを行う中でマリンと日々練習を重ね、なんとか無事にアシカショーを行ってきました。 寒い中でも、毎日マリンと頑張っております! 冬季のアシカショーは 10:30, 12:00, 13:30, 15:00と、一日4回。 その中でも、朝一番の10:30のショーは、マリンもやる気マンマン。 朝が苦手な私も、元気なマリンに背中を押され、ステージへと向かいます。 そして、さぁ出番だ! と、扉を開けてステージに立つと・・・!   ・・・・・誰もいない。 そう、お客様がいないのです。 アシカショーが行われるのは真冬の寒空の下。 そんな中での朝一番の10時半のアシカショーは、非常にお客さんが少ないのです。 やる気満々で登場したマリンも、思わずこの表情。 ギャラリーの少ない寒空の下でアシカショーを行うのは、少し寂しい気持ちになります…。 しかし!朝一番のアシカショーには良いところもあります。 それは、お客さまが少ないからこそ、より深くお客さまと触れあえること。 マリンがお客さまの目の前に登場する際も、一人ひとりのお客さまの前に、 普段より長く滞在することができます。 また、土日や繁忙期にはなかなか出来ない!という声をよく聞く、輪投げ。 こちらも冬場の平日10時半のアシカショーですと、 比較的高い確率で輪をゲットすることができます★ こう考えると、朝一番のアシカショーも意外と魅力的なのではないでしょうか。 マリンと一緒に、平日10時半。 お待ちしております★   ※輪投げの数には限りがございます。    状況により、輪投げができない場合もございますので予めご了承ください。   ツイート

思い出のヤドカリ~2月マンスリー生物紹介~ 
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思い出のヤドカリ~2月マンスリー生物紹介~ 

  こんにちは! 2月のマンスリーは「生き物たちの建国記念日」ということで、生き物たちが作る「巣」を「国」に見立てて紹介します! ちなみに展示種は「共生ハゼ・エビ」「カンザシゴカイの仲間」「タランチュラ」「ケスジヤドカリ」の4種。 今回のマンスリー水槽のイチオシは「ケスジヤドカリ」です! 何と言ってもこの大きさ!立派なヤドカリイソギンチャク! 見応えのある個体です! 個人的にはメジャーな生物同士の夢のコラボだと思っています! この「ケスジヤドカリ」ですが、私にとっては懐かしい思い出たくさんあるヤドカリなのです。 幼い頃、私は磯遊びが大好きで「潮だまり」にいるイソギンチャクやヤドカリなど 大変興味深く観察していました。 小学生低学年の頃、神奈川県にある当時「江ノ島水族館」(現在は新江ノ島水族館)に 立ち寄った時に、この「ケスジヤドカリ」が展示されておりました。   当時の私にとっては、「大好きなヤドカリとイソギンチャクが一緒にいる!!」という光景は 衝撃的な光景でした。   しばらくの間このヤドカリの魅力にハマり「痺れて」しまったのは言うまでもありません。 そんな私も大人になって「水族館」で働くようになり、 こういった懐かしい「生き物」と再会できるのはとても感慨深いものです。 アクア・トトぎふには来館される皆様の記憶に残るような、 すごい「生き物」がたくさんいますので、是非遊びに来て下さいね!   ツイート

その後・・・
  • 日本の淡水魚

その後・・・

先日から展示を始めた「サツキマスの卵」のその後ですが、 順調にふ化が進み、ちっちゃな尾びれをぴろぴろしています。 今は、お腹につけた袋から栄養を取って、成長しています。   ん~♪なんともかわうぃね~♪ もうしばらくして、栄養を吸収しつくすと、 いよいよ泳ぎ始めて、稚魚らしくなってくるはずです。   さて、そんなサツキマスの親たちですが、 去年の春に当館にやってきた頃はといいますと・・・   こんな感じで、ギンギンです!!!!(スマートバデーにあこがれますな)   それが、秋、繁殖期に入ると・・・   オスは吻先が、曲がっていかつい顔つきになり・・・       メスは、お腹がふっくらして卵をもっているのがわかります。 そして、どちらも体の色がほんのりピンク色をしていますね。   これが、婚姻色というもので、繁殖期になるとあわられるものです。 アクアトトフリークでサツキマスマニアの方なら、 この違いにお気づきのことでしょう。 (今、現在もこの婚姻色を見ることができますよ。)   本来、自然下では、産卵後には死んでしまいますから、 今の時期、その姿を見られませんが、 展示水槽内では、まだ産卵していない親たちが、悠々と泳いでいます。 (水温の影響で、自然下とはちょっと・・・いや、だいぶ違う環境になっているわけです)   誕生した仔魚たちが、2年後こんな姿になってくれれば、良いなぁ~。 ということで、サツキマスの仔魚たちの続報でした。   ツイート

コツメカワウソ【ライ】の日常
  • コツメカワウソ

コツメカワウソ【ライ】の日常

こんにちは。   今日は、コツメカワウソ(ライ)の日常を、追ってみました。 ライは、朝の9時ごろに起きて、寝室から、プールのある広い展示場へ出てきます。   もちろんメスのエナとそろって♪   そして、日中のヒマな時間は、プールの中でひとりで宝探しをしています。     ないかな? ないかなー??   ライが捜しているのは、小石です。 小さくて持ち運べる小石。そして、ちょっと変わった形の小石を探しています。     後ろあしで体が浮かばないように必死にこいで、 前あしで石をひっくり返してお気に入りを探しています。 ちょっと海女さんに似てる。 で、さすがに疲れたらしく・・・、休憩。 でも、休憩中にエナと目が合うとっ・・・ 恋に発展♥  これを繰り返し、ライの一日は終わります。 では、また。   ツイート  

今年こそ・・・
  • 日本の淡水魚

今年こそ・・・

先日、休館日にサツキマスの展示水槽に潜水して、 産卵床の確認をしましたところ、 発眼卵が砂利の中から出るわ出るわ、 水中で徳川の埋蔵金を掘り出したかのような興奮状態に・・・。 (おかげでボンベを大量に消費してしまった) 回収した卵は、発眼しているものが248粒、 まだ発眼していないものが44粒で、 そのうちの一部を今回、展示する運びとなりました。   卵の中に眼ができているのがお分かりになりますか?   ほらほら、眼があるでしょ? 実は、昨年も産卵を確認したのですが、 水槽の中でそのまま様子を見ていたら、 いつのまにかなくなってしまっていました。 (他の魚に食べられたか、死んでしまって分解されてしまったかは分かりませんが・・・) そんな苦い経験を経て、今回は卵の回収を行なったわけです。   サツキマスは、川の上流域で川底から浸透水とか 伏流水などがしみだしているところに産卵します。 そんな環境を水槽内で再現した結果、 昨年と同じような場所(湧水させている場所)に産卵したのです。   ちょうど、今年の産卵の瞬間も運よく観察することができましたが、 その瞬間、周りにはお客様が誰もいなくて、ひとりで、 「うおっ!!!!!!」 (・・・あう~さびしい・・・)   さて、展示を行なった卵はといいますと、 本日(1月22日)、1匹ふ化してました!   ちょっと見づらいですが、尾部がぴろぴろしています。 ひょっとしたら、孵化の瞬間を見ることができるかもしれませんよ? たくさんの仔魚が誕生するといいなぁ~♪ (うん、水温13℃の潜水、 腰を痛めながら作業した甲斐があったというものです。・・・でも、まだ痛い・・・)   ※昨年の産卵シーンも映像にて展示しております。   ツイート    

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本日の開館時間

9:30-18:00

最終入館 17:00

世界淡水魚園水族館 アクア・トト ぎふ

〒501-6021 岐阜県各務原市川島笠田町1453

TEL 0586-89-8200 FAX 0586-89-8201

2回分の料金で何度でも楽しめる!

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