おもしろ飼育コラム

受精率0.5%
  • バックヤード

受精率0.5%

バックヤードでツチガエルが繁殖しました。 5月2日のブログ記事「ほうせつ特集」で、 ツチガエルがなかなか産まないとぼやきましたが、産んでくれました。当館では初のことです。ツチガエルのたまごを見たのは初めてだったのですが、たまごが予想以上に小さくてビックリ。   1mmしかありません。 まさに「・」です。   これだけ小さいと、さすがにたまごの数を数える気にはなりませんでしたが、ちょっとずつ水槽内のあっちこっちに。ありとあらゆる物に、からみつけて産んでいました。こんなかんじで。     さらにこんなかんじで。    黒い「・」「・」全部たまごです。 図鑑によればたまごの数は1000個ぐらいだそうです。しかーし、発生したたまごはたったの5個。なぜだろう??5個だけって…。受精率は5/1000ってことで0.5%でした。この受精率の低さを今後の課題として、来年がんばります。   無事にふ化した5匹のツチガエルのおたまじゃくしは元気に育っています。         Tweet  

淡水魚の餌にアジ?~餌としての海水魚利用法~
  • アクア・トトの生き物

淡水魚の餌にアジ?~餌としての海水魚利用法~

「淡水魚なのに海水魚を与えても大丈夫ですか?」 「私も餌をあげたい!」 「美味しそうですね!」 館内の魚たちに「給餌」をしていると、 必ずこんな声が聞こえてきます!   アクア・トトぎふでは、毎週月曜日と金曜日に、 館内の魚類たちに「生餌」と呼ばれている魚の切り身をメインにしたものを給餌します。 ちなみに「生餌」の原材料は…「マス」「アジ」「タラ」「オキアミ」「アミエビ」などなど… お気づきの方はいらっしゃるかと思いますが、 全部「海産」です。 ちなみに、これらの餌はコストが安く、 供給が安定していますので、 「餌」として使用するにはとても便利です。 私たち飼育スタッフは普通に「餌」として使用していますが、 初めて見る方にはかなり違和感があると思います。 おそらく、皆様は体内に含まれている「塩分」を心配されているのではないかと 思われますが、実は「海水魚」の体内にはほとんど「塩分」は含まれていません。 むしろ海水魚は「塩分」を積極的に排出しています。 なので、淡水魚に普通に「餌」として与えても問題ない訳ですが… 実は問題もあります…「アジ」や「マス」は脂肪分が多いので、 たくさん与えると内蔵脂肪が蓄積する可能性があります。そこで、 比較的脂肪分の少ない「タラ」をバランス良く給餌します。 さらには魚の健康を考えて栄養が偏らないように「ビタミン剤」も混ぜます。 最後に余談ですが、私が小学生の時に、図書室で読んで未だに忘れられない本があります。こんな内容でした。 ~昔、船乗りが航海に出て、船内の水が無くなった時に「魚」を布の中に入れて、                       「体液」を絞り出して「飲料水」として利用した。~ 当時、かなり衝撃を受け、親には内緒で冷蔵庫の中の「アジの干物」をタオルに包んで、 実行した記憶があります。(もちろん干物なので失敗) 理屈を考えれば納得がいきますし、先人の知恵に驚かされますね! ちなみに「生餌」を調餌して給餌すると、風呂に入るまで「匂い」が取れませんので、 車の中や自宅までもが「生臭く」なります…     Tweet  

カメペディア、好評開催中!
  • 企画展・特別展示

カメペディア、好評開催中!

どうも、どうも。 10日ぶりのブログ更新です。 前回撤収作業と設営作業の様子を紹介したままだったので、 「で、今はどうなのよ?」 なんて思っている方も多くいらっしゃるかと思いますが・・・。 カメペディア~カメのなかま・からだ・くらし・いま~ 好評開催中です! 会場はこんな感じに仕上がりました。 ずらっと水槽がならんでいます。 始まって1週間経ちますが、みなさんやっぱりカメが好きなんですねぇ。 時間をかけてゆっくりご覧いただいている方が多いように感じます。 リュウキュウヤマガメは時々カメラ目線。 ホクベイカミツキガメは上を向いて何を考えているのやら…。 日本に生息するウミガメ類以外のカメたちが集合しています。 みなさんぜひぜひ見に来て下さいね!     Tweet  

撤収&設営作業
  • お知らせ

撤収&設営作業

5月31日をもちまして、 特別企画展「アマゾンの扉をひらく~小さなナマズ コリドラスを探して~」が 終了いたしました。 ご来館いただきましたみなさま、どうもありがとうございました。   さて、アクア・トトぎふでは、ひとつの企画展が終了すると、 撤収作業と同時に次の企画展の設営作業が始まります。     こんな感じで、今まで水槽などが置かれていたスペースもすっきり!!こうしてみると、このスペースって意外と広いんですよねぇ。そして、このスペースに次回の企画展で使用する水槽展示ブースが続々と運ばれてきています。・・・重そうですね。屈強な(!?)男性飼育スタッフによって次々に運ばれているこのブース。実はみんな飼育スタッフの手作りだったりするのです。すごいですねぇ。大工さんみたい。あっという間にスペースが埋まりましたね。さてさて、次回の企画展は6月3日(金)からスタート!!日本のカメや世界のカメを集めて展示しちゃいます。 タイトルは、 「カメペディア ~カメのなかま・からだ・くらし・いま~」 ぜひ見に来てくださいね!!     Tweet  

コリドラス展だより NO.6
  • 企画展・特別展示

コリドラス展だより NO.6

  みなさんこんにちは!   飼育スタッフ国崎です。 今回はコリドラスではなく私の紹介をしましょう!? 私は写真のような顔してます。 これはコリドラス展で使用されているイラストなんです。 絵の上手なスタッフの方に書いてもらいました。 ヒゲが濃いので2日間も剃らないとこんな顔になるのですよー 館内を歩いていると、 「あなたはくにちゃんですか?アマゾンてどんなところなんですか?」  と子供たちに聞かれたことが何回かあります。 くにちゃんを見かけたら気軽に声をかけてくださいね! コリドラス展も5月31日で終了です。 ぜひ見に来てくださいね!     Tweet

サンショウウオ近況報告
  • バックヤード

サンショウウオ近況報告

個人的な話で恐縮ですが、私は今、カメ展で頭がいっぱいです。 寝ても覚めてもカメカメカメ。。。   こんなに入れ込んでいては冷静な判断&よい仕事ができません。 カメ展を良いモノとするべく、ちょっとサンショウウオで頭を冷やしたいと思います。 それではお付き合いください。   その① 「岐阜市のカスミサンショウウオを今年も保護しております」 岐阜市のカスミサンショウウオについては、現状について知ってもらいたいという思いから、 活動内容については、過去の飼育日記や特別展、常設展示の解説文など、何度も取り上げております。 そして、保護活動を続けてきた結果、産卵数も飛躍的に増え、 今まで見られなかった若い個体も確認できるようになりました。 また、今年もこれまでの活動結果検証のため、一時的に幼生を保護しております。   これがその保護個体を飼育している場所の様子です。今年は約1000個体!もいます。 ここはバックヤードツアーでも見ることができない、秘密の場所にあるのですが、 GWの特別イベント≪プレミアムバックヤードツアー≫に参加されたお客様にはご案内いたしました。   このように、産出された卵のうごとに分けて飼育しています。 これは研究試料として組織採取する可能性があるためです。     今年は活動を始めた当初に比べて、産卵数は3倍以上です。 来年の春が待ち遠しいですね(まだ5月ですけど)     その② 「コガタブチサンショウウオの繁殖に成功しております」 何度でも言います。繁殖に成功したのです。もう今年はこれで8割方満足しております。 昨年の悔し泣きは、今年嬉し泣きに変わりました。皆さんもこの写真でもらい泣きすることでしょう。     なんなんでしょう、このなんとも神々しい感じは! 産卵する環境が地下伏流水中ということもあり、 どの程度の刺激まで大丈夫なのかも手さぐり状態ですので、 とりあえず今は地下伏流水を再現した繁殖槽に収容したままです。 観察頻度も今年は週一回と決めております。 その時は、手早く胚の成長を撮影したのち、思わず手を合わせてしまうのも、仕方のないことです。   そういう訳で胚のそだつ様子はちょっと展示できそうにありませんが、 来年は皆さんに見てもらえるよう頑張ります!     いやー、すっきりした。 それでは、カメカメカメカメカメカメ・・・・・   Tweet

カメペディア速報
  • 企画展・特別展示

カメペディア速報

いよいよ、特別展「カメペディア~カメのなかま・からだ・くらし・いま~」の開催が近づいてきました。 準備は当然のことながら、和気あいあい・・・ではなく鬼気迫る勢いです。 いつものことですからね、HAHAHA!   生物も着々と集まってきております。 先日は愛知学泉大学の矢部隆先生のところへお伺いして、 ワニガメをお借りしてきました。   ワニガメといえば、思い出すのは4年前。 夏の企画展「びっくり生物大集合」でも展示しました。     やっぱり迫力があって、大人気でしたね。 カピバラが当館にやってきたのも、この時からでした。 で、当のワニガメは、名古屋市名東区明徳池で保護された個体で、名古屋大学からお借りしました。   今回、展示する個体の略歴はというと、<名古屋市名東区明徳池で保護された個体> んっ!? なんと同じ個体だったのですよ!名古屋大学から愛知学泉大学に引越ししていたんですねー。   なんだか感慨深いですね。まっ、そんな悠長にしている暇はないんですけれども・・・。   ガオー!(注:吠えませんよ)     Tweet

淡水魚に塩~薬としての「塩」の使い方~
  • アクア・トトの生き物

淡水魚に塩~薬としての「塩」の使い方~

突然ですが…塩を水槽に入れています。         展示槽に「塩」を入れていると、お客様からいろんな質問を受け付けます。   「淡水魚なのに塩?」 「海水魚でも飼うんですか?」 「消毒するんですか?」   初めて見る変わった光景にびっくりされるお客様がとても多いです。   淡水魚を扱うアクア・トトでは「塩」は薬として、とても重宝しています。というのも「塩」は病気の初期段階であれば、ある程度効果があります。魚も人間と同じように調子が悪くなると、浸透圧の調整が上手く出来なくなり、体にたくさんの水が入って来やすくなります。(淡水魚の体液より周囲の水の方が浸透圧が低いためです。海水魚では逆になります。)そこで「塩」を0.2~0.5%程(10Lに50gを入れると0.5%)入れると、体液の移動が少なくなります(淡水魚の体液は約1%前後です)。淡水魚にとって「塩」は必要なミネラルなので、1週間くらい塩水浴すると体調が良くなることがたくさんあります。また、採集してきたばかりの魚は傷ついていたりして、そこから真菌などのカビや細菌による疾病が二次的に発生するのも予防してくれます。弱点として、魚のフンやおしっこを食べてくれるバクテリアにダメージを与えてしまいますので、水質が悪くなる可能性があります。様子を見ながら1~2週間程したら少しずつ水を取り換えて塩分を抜いていきます。ナマズ・ドジョウ・古代魚の仲間(アロワナなど)は塩分や薬に敏感で弱いといわれていますので、使う時は半分以下の濃度にしています。毎日、水槽をじっくり観察して「病気」を事前に防ぐのも飼育係の大事な仕事です。 Tweet

動物奮闘記 ~体重測定~
  • アクア・トトの生き物
  • アマゾンの生き物

動物奮闘記 ~体重測定~

みなさまこんにちは。 動物班の尾崎です。 今回はカピバラのヤマちゃんについてです。   アクア・トトでは月に一度、カピバラの体重測定をしています。 しかしオスのヤマちゃんはなかなか体重計には乗ってくれません。 そこで私たちは時間がある時に、体重計に乗せるためのトレーニングをしています。   まず、牧草でヤマちゃんを誘導します。     おっ!!前脚が乗ったぞ!!     あぁ~逃げちゃいました。再度挑戦です!こっちだよ~     ヤマちゃん…。体重計に自分のニオイつけてどうするの…。   牧草はダメか…。 それならこれでどうだ!! おっ!!!!! あと少し!!!!!!     あぁ~ 逃げちゃった~。   20分粘りましたが、今回は失敗です(泣) 次こそは乗せてみせるぞ!!! Tweet

毎年春の恒例行事Ⅱ
  • アクア・トトの生き物

毎年春の恒例行事Ⅱ

「サツキの~花が~咲くころにぃ~♪」 なんて歌があるとかないとか・・・。 今年もそんな季節に遡上がはじまりました。 そう!サツキマスです。           以前、私は福井県に住んでいたこともあり、     K川でのサクラマス釣りにはまっておりました。(結局0尾でしたが・・・)       海から遡ってきたサクラマスの銀白色に輝くスマートなボディは、 私自身あこがれの魚でありました。 そんな思い入れもあって、ここ岐阜県に来てからは、このサツキマスに魅せられております。 長良川の代表種とも云えるこのサツキマスをできるだけ多くのお客様の見て頂きたく、 毎年、漁師さんにお願いして展示に至っております。 年によって、遡上する数が違いますから、漁獲される数も違うわけで、当然搬入される数も違うわけです。 今年も例年とおり、5月の連休明けに漁獲の連絡がありました。 現地に行って見てみると・・・40cmクラスがずらり。 「デカイっ!!」 何回とサツキマスを搬入してきましたが、迫力あります。   ギンギラギンのでっかいサツキマスをとくとご覧あれ!     Tweet

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本日の開館時間

9:30-18:00

最終入館 17:00

世界淡水魚園水族館 アクア・トト ぎふ

〒501-6021 岐阜県各務原市川島笠田町1453

TEL 0586-89-8200 FAX 0586-89-8201

2回分の料金で何度でも楽しめる!

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