おもしろ飼育コラム

  • コツメカワウソ

カワウソと初めて接して

  • 松下

みなさまこんにちは。新しい年が始まりましたね。みなさまにとって、2025年はどんな年でしたか?

 

このコラムでは、昨年4月からコツメカワウソの担当になった私が、日々の仕事を通じて感じたことを振り返りながら綴ってみたいと思います。文章ばかりになりますが、どうぞお付き合いください。

 

 

昨年度までは魚類・両生爬虫類を担当していましたが、今年度から哺乳類・鳥類の担当になりました。異動を告げられた当初は、正直なところ戸惑いの方が大きくありました。

今年は○○を繁殖させよう、○○の水槽のレイアウトを変えようなど、取り組みたいこともたくさんあったからです。

 

 

とはいえ、異動は新しい分野に挑戦する機会でもあります。さまざまな生きものを担当してきた先輩から「イルカの取り上げと大型魚の取り上げには共通するものがある。いろいろな生きものを経験することで、視野が広がるよ」と声をかけていただき、よし、やってみようと気持ちを切り替えることができました。

 

 

魚の飼育とカワウソの飼育で、特に大きく違うのは給餌の時間がトレーニングの時間にもなるということです。当館では、指先に吻端をタッチさせたり、お腹を見せてもらったり、歯磨きをしたりといったトレーニングを行っています。

 

これは、動物の健康チェックや日常管理を安全に行うために、とても大切な時間です。

 

 

トレーニングは私にとってほぼ初めての経験でした。子どもの頃、実家の犬に「おすわり」や「お手」を教えた記憶はありますが、仕事として動物と向き合うのはまったく別物です。最初に見学した先輩のトレーニングは、正直圧倒されてしまいました。

 

2頭のカワウソを同時に相手にし、次々と動作を引き出していく姿は、まるで魔法のよう。私もあんなふうに動物と関係を築けるようになりたいと、強く思いました。

 

 

はじめのうちは、先輩方の作業を見学しながら、少しずつできることを増やしていきました。夏頃には、ぎこちないながらも指先タッチや寝転がし、歯磨きまで行えるようになり、自分なりに手応えも感じていました。

 

 

ところが、ある時期から、バックヤードで飼育しているアサヒとのやりとりがうまくいかなくなってしまいました。第一に私の技術不足があり、加えて当時、体調管理のためアサヒの給餌量を減らしており、アサヒの気が立っていたのもあったと思います。給餌や作業の際に、緊張感のある場面が増えてしまい、私自身もどう接すればよいか悩むようになりました。

 

唸りながらこちらに向かってくるアサヒの姿に、犬とは全然違う。カワウソはあくまで野生動物なのだ、と恐怖さえ感じました。

 

今振り返ればもっと早くすべきだったのですが、班の先輩方に相談したことで、状況は改善しました。

 

動物との距離の取り方、立ち位置、合図の出し方、そして「落ち着いて堂々と向き合うこと」。実際に私の給餌を見てもらいながら、ひとつひとつ教えていただきました。すると、少しずつアサヒとの関係も落ち着いていきました。

 

 

今では、歯磨きなどに加えて体温測定までスムーズに行えるようになり、私もアサヒも互いにリラックスして日々の管理ができています。ようやくスタートラインに立てた、そんな気持ちです。

 

班を異動してから、学ぶべきことは本当にたくさんありますが、時間が経って「もっとできるようになりたい」「こんなことにも挑戦してみたい」という思いも増えてきました。ちょうど1年前、以前の担当生物に対して思っていたような感じです。

 

 

これからも、先輩方の作業を見て学び、本を読んで勉強しながら、少しずつ技術を習得していきたいです。

 

動物たちが安心して過ごせる環境をつくれるよう、日々成長していきますので、温かく見守っていただけたらうれしいです。

2026年も良い年になりますように!

本日の開館時間

9:30-18:00

最終入館 17:00

世界淡水魚園水族館 アクア・トト ぎふ

〒501-6021 岐阜県各務原市川島笠田町1453

TEL 0586-89-8200 FAX 0586-89-8201

2回分の料金で何度でも楽しめる!

年間パスポート
のご案内