- コツメカワウソ
コツメカワウソの体験福袋
- 中野
先月、特別な朝の体験福袋『モーニングカワウソ〜ファミリーとの特別な朝を〜』を開催しました。
カワウソの体験福袋は昨年からスタートしましたが、今回は内容を変更しての初の試み。スタッフも「問題なく進行できるか」「お客様に楽しんでいただけるか」と、少し不安と緊張を抱えながら当日を迎えました。
福袋は募集人数が非常に限られていたため、参加をご希望されながらも叶わなかった皆様には、大変申し訳ありません。
当日は、開館前の静かな時間でカワウソファミリーが最も活発に過ごす姿をじっくり観察していただくとともに、普段できない様々な体験をしていただきました。

展示場の中に直接ごはんを設置したり、手作りのフィーダー(給餌器)をセットしたり、

ワラや枝、竹などの遊び道具にどう反応するか、その好奇心旺盛な性格や力強さを間近で感じてもらう内容です。
早朝の様子を観察

朝はカワウソが最も活発に動く時間です。セットした仕掛けにどう挑むのか。その器用さや力強さを、貸し切り状態の展示前でじっくりと観察しました。

楽しい体験の最後には、コツメカワウソが置かれている厳しい現状についてもお話しさせていただきました。お客様も非常に関心を持ってくださり、話し合いができたことは私にとっても貴重な時間でした。
「カワウソといえば、ふれあえるもの」という認識が一般的になっているかもしれません。 しかし、このイベントにおいて、カワウソと直接ふれあうことはできません。
近年、メディアやSNSでは「可愛さ」ばかりが強調され、その裏側にある密輸や乱獲、不適切な飼育環境といったことが問題視されています(つい最近も、こうした危うさに警鐘を鳴らす記事が注目されていました)。
実を言うと、私たち自身もSNSでの発信には非常に頭を悩ませています。可愛い姿を発信することが、結果としてそうした側面を助長させてしまわないか。どう伝えれば、カワウソの日常を誤解なく届けられるのか。撮影したけどそっとしまう、日々で配慮と葛藤の繰り返しです。「楽しみにしているのに更新が少ないな・・・」と思われていたらすみません。
ただ、私はカワウソを単に愛でる動物としてだけではなく、守るべき野生動物として捉えています。
動物福祉に配慮した飼育・展示や過度なストレスを与えない距離感の維持、絶滅危惧種としての正しい教育・啓発など、様々ありますがこうした取り組みこそが、水族館の果たすべき役割だと思っています。
最後になりますが、参加されたお客様から、大変励みになるお言葉をいただきました。特に私たちのスタンスや、日頃の取り組みが少しでも伝わったことが、飼育スタッフとして何よりも嬉しかったです。
人と動物の福祉に配慮することはもちろんですが、どうすれば動物たちにとって良い方法で、楽しく命の尊さを伝えていけるのか。
これからも、模索し続けていきたいと思います。