現在開催している企画展「世界のナマズ大紀行」ですが、
以前にブログで紹介したアストロブレプス、覚えていただいているでしょうか?
元気かどうか心配で冷や冷やの毎日ですが、
ある朝様子を確認したところ、こんな状態になっていました。
なんと、産卵していました。
残念ながらオスがいなかったので、この卵は未受精卵になります。
非常に悔やまれます。
以前のブログでもお伝えしましたが、
この魚に関する情報はほとんど見当たりません。
アクア・トト ぎふにおいても今回が初めての飼育、
初めての産卵の記録であったわけですが、
産卵についていえば国内外探しても、恐らくないのではないでしょうか。
どのような水温で維持すれば良いのか、
どのようなエサをあげれば良いのか、ずっと手探りな状態で、
どうにかこうにか道を切り開いていくような感じでしたが、
産卵してくれたということは飼育方法として間違っていなかったようです。
卵の大きさは約3ミリ、卵数は59個でした。
体長が約5cmであり、その小さな体からこれだけの卵数を
この大きさのまま産卵するとは考えにくいので、
最初はもっと小さい状態で産卵された卵が、水を吸って大きくなるのでしょうか。
また、卵の粘着性についていえば、アクリル面に付着したり、
卵の表面に砂利が付着したりしている状況でした。
本来の生息地では、川の上流の流れのある場所に生息しているようなので、
卵が流されないように石にくっつけるようにして産卵するのでしょうか。
このように色々想像を掻き立てられます。
親の様子を観察していても
たまたま卵の近くにいるものの、保護している様子ではありませんでした。
未知な魚とともに過ごしたその日々は初物尽くしでしたが、
最高の贈り物をもらったように思えます。