衝撃の?オタマジャクシ
2016.09.08 (木)
7月16日からスタートした企画展「インパクト・アクアリウム」
刺激的な姿を持つ生き物たちを前に、
怖い…と立ちすくんでしまうこどもたちもチラホラ見かけます。
絶賛開催中のインパクト展には是非足を運んで頂くとして、
今日はバックヤードで見つけたインパクト!な生き物を紹介しましょう!
はいドーン!
どうですか、このオタマジャクシ。
なかなかの衝撃的な姿ではないでしょうか。
実はこれ、南米に生息する
「キオビヤドクガエル」のオタマジャクシなんです。
アクア・トト ぎふでは、1階のデンキウナギがいる水槽の隣で展示しています。
このオタマジャクシとの出会いはというと、
話は少しさかのぼります。
4月、展示水槽にてオスがしきりに鳴き始めました。
カエルの声とは想像できないような、美しい鳴き声です。
全身を震わせ、メスに向かって猛アピール!
これはもしかして、産卵してくれるかな!?ということで、
展示水槽に忍ばせていた産卵用のケースを確認すると・・・
卵を生んでくれました!
このプルプル感…まるで水まんじゅうのようです。
この黒い塊のような状態から、卵は目まぐるしく姿を変えていきます。
キオビヤドクガエルは4~5月にかけて定期的に産卵してくれたので、
その成長段階を追って撮影することができました。
卵回収から約3日後
黒い塊の上に小さなオタマジャクシの形が現れました。
卵回収から約4日後
なにやらオタマジャクシの頭からツノのような突起物が出ています!
突起物はどんどん細長く伸びていき…
卵回収から約7日後
始めにご紹介したあの姿に!
オタマジャクシから伸びているこの血管のような部分について調べてみると、
どうやら『外鰓(がいさい)※』だということが分かりました。
※エラのことです!
ヤドクガエルの仲間は、
自然下では植物の葉と葉のすきまにできるような
わずかな水たまりで産卵するといわれています。
少ない水の中で、効率的に酸素を得るためのものでしょうか。
なんともカッコイイ姿に感動しました。
外鰓ができてしばらくすると、卵膜を破ってふ化しました。
この特徴的な外鰓、ここからどのように成長するのだろう!?と観察を続けましたが、
日を追うごとに体にどんどん吸収され、短くなっていきました。
1対あった外鰓は片側にしか見られなくなり
卵回収から12日~14日後に全て吸収されてしまいました。
ちょっと細長いオタマジャクシですね!
キオビヤドクガエルの、ほんの少しの期間のみ見られる姿に
インパクトを受けて頂けたでしょうか!?
この後、オタマジャクシはどう育つのか!?
黄色い模様はいつ出てきたのか!?
気になる成長については、改めてご紹介させて頂こうと思います。
それでは、また!