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ヤモリの指のひみつ②

2020.10.01 (木)

河合

こんにちは

 

前回ヤモリの指のひみつ①で「ヤモリが壁などにくっつく方法」を紹介しました。

前回の投稿はこちらです。

 

天井やガラスなどに、しっかりとくっつくことができるヤモリ。

では、今回は「なぜくっついたまま素早く移動できるのか?」についてお話します。

 

 

まず、最初に紹介したいのがヤモリの吸着力についてです。

体重約50gのトッケイヤモリが自らの体を支えるだけなら全ての毛のたった0.04%で十分です。

 

もし、全ての毛が同時に壁面に接触した場合、約120kgのものを支えられる吸着力があるという計算になります。

 

我が家の壁にいたニホンヤモリ

片足だけでくっついていました。

実は、この写真のヤモリですが、すでに死んでいました。死んでもくっつくことができるというのはすごいですね。

 

 

ヤモリの吸着力が分かったところで最初の疑問に戻ります。

まずは映像を見てください。

 

指の動きはどうでしたか?

ゆっくり動いてくれたので分かりやすかったですね。

指が壁から離れる瞬間にゆでダコの足のようにクルンと指を外側方向にまげているのがわかりますよね。

このように指の角度を変えることで壁から離れることができるのです。

 

 

毛先の動きと吸着力の関係がわかる実験があるので紹介します。

毛先の代わりに付箋(ポストイット)を用います。

まずは、付箋を机やガラスなどにツルツルした物の表面に張り付けます。

毛先が壁面にくっついているイメージです。

上の写真のように斜め横から(30度くらい)で付箋を引っ張ります。

 

次に真上(90度)に付箋を引っ張ります。

 

どちらが弱い力ではがすことができるのでしょうか?

答えは②です。

接着力は30度で最大になり、90度では最小になるので、②のように真上に引っ張った時の方が簡単にはがすことができます。

 

つまり、ヤモリは指を動かして毛先の角度を変えることでくっつく力を調整しているのです。

これを瞬時に行うことでヤモリは、壁でも天井でもガラス面でも素早く移動することができるわけです。

それでは

 


【参考】

サイエンスチャンネルhttps://www.youtube.com/watch?v=Y8HRvOdiFh8

独立行政法人 物質・材料研究機構 細田奈麻絵理学博士

 

 

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カテゴリー  爬虫類
キーワード 河合
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