8月21日(土)に、第2回サンショウウオdeサイエンスカフェを開催しました。 講師に首都大学東京の草野保先生をお迎えして、 「トウキョウサンショウウオの生態と東京都多摩地区における保全」というテーマで お話していただきました。 草野先生らが行っている保全活動を参考に、カスミサンショウウオの保全活動を実施していることもあり、 私もかなりワクワクです。 ちなみに、トウキョウサンショウウオはこのあたりにはいませんが、同じ止水性サンショウウオですので、 すごく参考になります! (過去の文献などに愛知県のトウキョウサンショウウオという記述がありますが、研究の結果、カスミサンショウウオとされました) まずは、当館スタッフによるアイスブレイク。 今回は、「水」についての問題をみなさんに考えていただきました。 サンショウウオの繁殖場の水枯れや陸地化は、かなり深刻な問題です。 その辺りをふまえてのアイスブレイク、ニクい演出です。 さて、本題の草野先生のお話。 トウキョウサンショウウオの保全活動についての部分では、何よりその調査地点の数に圧倒されます・・・。 もちろん、その活動には大勢の方が関わっていらっしゃるのですが、 このネットワークと長期間にわたる調査活動は本当にすごいと感動しました。 しかし、個体数の減少もはっきりと表れているとのことでした。 今までは「開発」がトウキョウサンショウウオが減っていく主な原因であったのが、 さらに「外来種」や「心無い人間の違法採取」などもあらたな脅威となっているとのことです。 アライグマが食い散らかしたトウキョウサンショウウオの死体写真や、違法採取の写真は 本当に心が痛みます。 講演終了後は質問タイム。 時間いっぱいまで質問が飛び交いました。中には時間の都合上、質問できなかった方もいらっしゃるくらい活発。 今回は小学生のお客様も参加されていて、またその少年が、誰より活発に質問していたのには驚きました。 その質問にも、草野先生はしっかりと答えてくださり、また質問内容が非常に興味深くて、 一気にフロアが「なるほどー!」てな雰囲気につつまれました。 こういう感じが、企画して良かったと何より思える瞬間であります。 草野先生、ご講演本当にありがとうございました! ちなみにこれは、その小学生のお客様が作ったジオラマです。 サンショウウオ愛に包まれた作品ですね!!