以前、2階「コンゴ川 中流の魚」水槽で飼育しているオーケノグラニス・オキシデンタリスという、大型のナマズの仲間の幼魚の発見をお伝えしました。 本種は一般的にオーネイトキャットと呼ばれているので、これ以降はこの名前で呼ぶことにします。 オーネイトキャットは繁殖の際、水底に巣を作って卵を産み、卵を保護するという生態を持つのですが、この時にはそのような行動を観察することができませんでした。いったい、どのように産卵し、成長していたのか疑問でした。 そんな中、昨年11月の初め頃に一番大きなオーネイトキャットが水槽の奥のほうで砂利を盛り上げ、そこに陣取るようになりました。 私が、清掃のために潜水した際、この場所に近づくと威嚇して追い払おうとしてきました。普段は温和な魚なのですが… もしかしたらこの個体は、砂利を盛り上げて作った巣に卵を産んでいて、卵を守ろうとしているのかもしれません! 陣取った場所の上で胸ビレをパタパタと動かし、卵に新鮮な水を送っているかのような行動もしていました。 卵があるのかを確かめるために、その巣らしき場所に突撃してみました! オーネイトキャットの威嚇におびえながら巣の中を探したのですが……卵は見つかりませんでした。 その後も何度か潜水し、卵を探したのですが見つからず、1か月ほどしたらこの場所から離れて水槽の手前に出てくるようになってしまいました。「結局、産卵はしていなかったのかな」と残念に思っていたのですが… 12月末、この水槽に他の飼育スタッフが潜水した際、オーネイトキャットの幼魚を発見しました。 「じゃあやっぱりあの時産卵してたの!?!?」と年末にがっくりとしてしまいました。 「いったいどこに産んでいたのか…またチャンスがあれば今度こそは卵を見てみたいな…」 と思っていたらチャンスは意外と早く来ました。 今年の2月の中頃、前回巣らしきものを確認した同じ場所でオーネイトキャットが雌雄一緒にいるところを発見しました! 「もしやまた産卵するのでは?」と観察を続けていたところ、その約一週間後には前回と同じ個体が巣を作り、胸ビレをパタパタさせながら陣取るようになりました!チャンスとばかりに、巣の奥のほうまで探したところ、ついに卵を発見することに成功しました! 「やったー!」 これが採取したオーネイトキャットの卵です。 卵の大きさは約3 ㎜くらいでした。 中央の黄色い部分が卵黄で、外側の白い部分が胚(魚の体になる部分)です。胚が成長してきていることからちゃんと受精した卵であることが確認できました。 卵を採取した2日後にはふ化が始まりました!大人の姿とは全然違いますね! そしてふ化後5日目には色素ができはじめ、ナマズの特徴であるひげがはっきりと観察できるようになりました。 そしてふ化後9日目には餌を食べる様子も観察できました。成長の早さに驚いています! 今後も飼育を続けてオーネイトキャットの成長を記録していきたいと思います! Tweet