口から赤ちゃん
こんにちは!
5月も後半に差し掛かりましたが…
今回は先月展示した4月マンスリー水槽のおはなしです。
4月マンスリー水槽では
「春の小川の生き物たち」ということで、
春の風景にちなんだ魚たちを展示しました。
そのなかでのこの水槽!
小川のほとりに咲く、タンポポをイメージして選んだのは、
ラピドクロミス・カエルレウスという、
アフリカのマラウィ湖に生息するシクリッドのなかまです。
この魚は、メスが卵を口の中で育て、
稚魚になるまで保護するという面白い生態を持っています。
それについて解説板にも紹介していたのですが…
なんと!
展示期間中に卵を持ってくれたんです!
よく見ると、あごの部分がこんもりしているのが分かります。
展示水槽には ↑ このようなステッカーを貼り、紹介させて頂きました!
4月が終わるころには、
4匹のメスが卵をくわえていました。
さてさて、4月の展示期間も終わり、
裏の予備水槽に移動してもらったカエルレウスたち。
先日、口の中の稚魚を取り出すことにしました。
ある程度母個体の口内で成長すると、稚魚は口から吐き出されます。
そのままにしておくと、
稚魚が同居している他の魚たちに食べられてしまうため、
そうなる前に口内から取り出して
稚魚だけの水槽にお引っ越しすることにしました。
母個体を傷つけることなく、
口の中の稚魚を出すにはどうしたらいいのか…!?
考えた結果、
「先を丸くした鉛筆」で母個体の口を開けることにしました。
その時の映像がこちら。
4匹の母個体から、全部で34匹の稚魚を取り出しました!
稚魚はこんな感じ。
ラピドクロミス・カエルレウスの特徴である
鮮やかな黄色ではなく、透き通った体をしていますね!
おなかに黄色く見えるのは卵黄です。
少し頼りない感じはしますが、
引っ越し先の予備水槽でにょろにょろ泳いでいますよ!
これからは、母個体に代わって子育てに励みたいと思います!!
※母個体も元気に予備水槽で泳いでいますので、ご安心くださいね。
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