イモリもりもり「イモリ」展~卵・幼生・幼体の展示~
皆様こんにちは。
イモリもりもりイモリ展日記、その2です。
イモリ展が開催されている特別展スペースの半分は、
皆さんおなじみアカハライモリについて解説しています。
岐阜県内でも山際の水路や田んぼを覗くと、
数が減ってきているとはいえ、
まだまだたくさん観察することができます。
捕まえたことある方も多いのではないでしょうか。
ところで。
アカハライモリの卵や幼生(オタマジャクシ)ってみたことありますか?
さらに。
変態後の幼体ってみたことありますか?
普通、目にするのは成体、いわゆるおとなの個体です。
幼体は水の中にはいないので、なかなか見ることはできません。
ということで、
卵・幼生・幼体、すべて展示しました!
(右:卵と幼生、左:幼体)
企画展は6月30日まで開催する予定です。
長期間にわたる展示を継続する上で、一番やっかいなのは「卵」。
予備水槽や展示水槽内でポコポコうんでくれているのですが、
ほかの個体が食べてしまうこともよくあります。
また、突然うまなくなっても困るので、裏ではこんなこともやりました。
ホルモン注射。
麻酔をかけて注射して、二日くらい待つと産卵します。
アカハライモリのメスは精子を体内で蓄えているので、
これでばっちり受精卵を得ることができます。
(※注射されたメスも元気にしてますよ)
でも、一度にたくさんの卵を得ても、
全部同じように発生がすすむのでは、意味がありません。
一気にフ化してしまいますから。
では、どのように発生段階をずらし、展示を続けているのか…。
今回は、思い切ってその秘密を公開いたしましょう。
こちらをご覧ください。
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冷蔵庫。
すごいひっぱりましたが、エサを保管するただの冷蔵庫でしたー。
リンゴの上に目を向けると、怪しい容器がこっそりと収容されています。
容器の中ではこの通り、
冷やされた卵が非常にゆっくりと発生を続けています。
発生のスピードは温度で大きく変わってきますので、
これでフ化の時期をずらしているわけです。
このようにして展示をつないでいるよ、というお話でした。
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