おもしろ飼育コラム

コマチ爆睡。
  • 爬虫類

コマチ爆睡。

みなさま、こんにちは。 動物班の尾崎です。 すっかり秋らしくなり、日中はお昼寝に最適な気候となってきましたね。   お昼寝といえば以前アルダブラゾウガメのコマチが気持ちよさそうにお昼寝していました。 こんな感じです。     首を地面にくっつけた状態で寝ている姿はよく見ましたが、 前あしに首をのせて寝ている姿が可愛くて思わずカメラを取りに行きました。     もう爆睡。 楽しい夢でも見ているのかな?  ツイート  

1年と4カ月
  • アクア・トトの生き物

1年と4カ月

そう、それは、1年4カ月前に遡ります。 2階にあるメコン川ゾーンの小さな水槽で、ベタの仲間の展示を始めました。 当初は、ベタ・スマラグディナ、ベタ・マハチャイ、ベタ・インベリス の3種を入手しましたが、 紆余曲折あり、現在は、ベタ・スマラグディナの1種のみの展示となっています・・・     これが、そのベタ・スマラグディナです。うん、地味ですね。 観賞魚屋さんなどでの売られているベタの仲間のほとんどは、 いろいろと交配を重ねて創られた改良品種です。   しかし、アクアトトぎふでは、  原種(つまり交配されていない種、現地のタイにホントに生息している種)  を展示しました。 地味ながらも、その「動き」をよ~く観察していると、 これがなかなか飽きないくらいにオモシロイのです。   落ち葉の下に隠れながら、エサを食べつつ、調子にのって他のテリトリーに侵入すると、 他の魚に追いかけられ、ビビって流木の影に身をひそめたり・・・   そんなに泳ぎまわる魚ではなく、  隣の水槽のシザーステールラスボラやパールダニオなんかに比べると むしろ「静」な魚です。   だからこそ、時折見せるちょっとした「動き」は、目を引きます。 で、この度、今までで一番の「動き」を魅せてくれました。 それが、こちら・・・      青色鮮やかな体色がお分かりになりますか?これが、オスの婚姻色たるものです。 さらに目を凝らしていただきますと、吻の先に泡が溜まっています。 オスがせっせと泡を溜めて、産卵床を作っているのです。 ベタの仲間のなかには、このように泡の中で産卵し、 その後オスが卵や仔魚を守る習性をもつものがいます。   こういった習性を「バブルネストブリーディング」と呼ばれています。 へぇ~と感心していると、さらに・・・     そう「産卵!!」です。オスは、メスの体に巻きつくようにして、産卵を促し、放精します。 周りの魚を追い払いつつ、何度も何度も泡の中に産卵を繰り返します。 どんな生物もそうですが、やはり「繁殖の瞬間」は感動的ですね。   で、その卵を泡ごと取り上げ、孵化したのが、こちら・・・   大きさは、3㎜くらいの極小サイズ。 卵黄の吸収が終わっていないので、 なんとも言えませんが初期餌料にちゃんと餌付いてくれるかどうか・・・・。 不安を抱えながらも、期待しています。 (ベタマニアの方なら、別に珍しくも難しくもないんでしょうけど) 産卵周期があるようですが、今のところ1週間ほど継続して営巣、産卵が繰り返されています。 今が旬の魚です!!!!ぜひ♡   (・・・次からはもっと上手く写真を撮ります・・・)  ツイート  

ヒガシニホントカゲ展示!
  • 新しい展示

ヒガシニホントカゲ展示!

3F「水田近くの土手の生きもの」水槽にて、ヒガシニホントカゲを展示してます! と、書くと「新しい展示!?」のようで誤解を招くので、 先にどういうことか説明します。 今までニホントカゲと呼ばれていた種は、 日本列島に広く分布している考えられていましたが、 近年の研究結果から、東日本にすむものと西日本にすむもので、 遺伝的に大きく違っていることがわかりました。 そして、今年8月にでた学術論文(※)で見分け方が明らかにされ、 ニホントカゲは二種に分けられました。 これにより西日本に生息するものがニホントカゲPlestiodon japonicus、 東日本に生息するものが、新たにヒガシニホントカゲPlestiodon finitimusとして 新種記載されました。 岐阜県内の個体はヒガシニホントカゲです。 さらに、ヒガシニホントカゲの中でも中部地方のものは、 遺伝的に分化していることがわかっています。 生物の分類は研究の発展とともに変更されることは、不思議なことではありません。 (当館飼育生物で最近変更したものを挙げると、例えばコサギ。 今まではコウノトリ目とされてきましたが、 研究の結果ペリカン目となりましたので、変更してます) こういった情報の更新はこれからも迅速に対応していきます (今回はちょっと遅かったです、すみません)。   ちなみこのように種名板を変更しました。 旧     新     写真はそのままですけど、何か? 下記HPも是非。 http://www.nies.go.jp/biology/research/pu/2012/1208.html ※Okamoto, T.and Hikida, T. (2012)  A new cryptic species allied to Plestiodon japonicus (Peters, 1864) (Squamata: Scincidae) from eastern Japan, and diagnoses of the new species and two parapatric congeners based on morphology and DNA barcode. Zootaxa 3436: 1-23.           ツイート  

カエルの穴
  • 日本の両生類

カエルの穴

こんにちは。ちょっと肌寒くなってきました。 そして、このあたりは稲刈りの季節でもあります。 詳しいことは分からないのですが、なぜかこのあたりの田んぼは、 田植えも稲刈りも、他の地域と比べて遅いんですよね。 さて水族館の中には、「田んぼや用水路の生きもの」と名前のついた水槽があります。 3Fにあるこちらの水槽がそうです。 秋なのに、新緑がまぶしくてごめんなさい…。 でも水槽の中では、カエルたちが「秋らしさ」を演出してくれています。   陸の部分に注目すると、 穴だらけです。 夏にも、穴があることはあるのですが、こんなダイナミックにはあいてません。 夜は冷え込むので、カエルたちが穴の中でじっとするようになったからです。   こんなところにも!中をのぞくと…、 穴の左端にちょこんとナゴヤダルマガエルが入っていました。   水族館は空調がきいているので、自然界で見られるカエルの冬眠とは少し違いますが、 水槽の中のカエルたちにもそれなりに冬はやってきて、それなりの寒さ対策をするのです。 寒い季節は、穴の中をチェックしてみてください。   あ、カエルは穴をほるわけではありません。 ちょっとしたくぼみや、やわらかい土のところを選んで、後ろあしを使ってもぐるんです。 もぐってじっとしてる間に、土が固まって穴になるってわけで、 例えば、アリやモグラのようにトンネル状の巣を作るのとは別物です。   カエルがもぐる瞬間の映像がとれたら、アップします。 けっこうすごいんですよ~!!真冬までお待ちください☆       ツイート  

秋の企画展
  • 企画展・特別展示

秋の企画展

こんにちは。もうめっきり秋ですね。 今は秋の企画展「のぞいてごらん夜の森を~夜行性動物展~」を開催中です。 今回の企画展は、わたしは担当していないので、毎日客観的に、企画展を眺めています。 「モワモワが多いな…」 いつもカエルだのヘビだの…、あとはエサのコオロギやアジやサバなど、ぬるっとしたものや、 つるつるっとしたものをよく扱うのですが、今回の企画展はモワモワした生き物が多い。 まずはこちら。ニホンモモンガです。 目を開けたまま寝ることがあるようで、その様子を初めて見た時は、 死んでるのかと思ってだいぶびっくりしました。 次はカヤネズミ。ちっちゃいです。サツマイモが好きです。 で、最後を飾るのは、存在感たっぷりのフクロウ。よく目が合います。 おっと、忘れてならないモワモワの持ち主がもうひとつ。 はさみ脚にモワモワがついてるモクズガニです。 川の中流から下流で生活していますが、産卵は海で行います。 甲幅6cmぐらいの大型のものがわっさわっさいます。 「やっぱりカニは、しぶくてかっこいいね~♪」って水槽を上からのぞきこむと、うっ! 臭くてげんなり…。   これぐらい大型になると、川や陸のカニって独特のにおいがします。 モクズガニについて調べていたら、「飼育するには植物質のエサを多めに与えるほうがよく、 かぼちゃを多く与える」と本に書いてありました。   かぼちゃ!!モクズガニがかぼちゃを食べるところなんて見たことないです。見たい! かぼちゃに群がるモクズガニ…魅力的です。 企画展の担当者に、かぼちゃを与えてみてもいいか聞いてみようと思います。       ツイート  

カエルと植物
  • アクア・トトの生き物

カエルと植物

台風17号、はげしかったですね。急きょ水族館は14時に閉館となりました。 閉館後の空いた時間を利用して、ひとつ水槽をピカピカにしました。 ピカピカにしたのは、3Fのニホンアマガエルなど4種のカエルを展示している水槽です。 古いコケが黒ずんで、きたなーくなっていたので、掃除したいしたいと思っていて、ようやくできました。 きれいさっぱりと掃除をした後には、とれたてのコケやシダ植物を植え込みました。 こちらが掃除後の水槽 ↓↓↓ 明るくなり、緑がまぶしい水槽に大変身!掃除前の写真も撮っとけばよかったですね。 コケやシダがうまく育つといいなぁ。。。同僚にも誉められ大満足のデキです。   しかし、難点はちょっとカエルが見にくいということ。 以前は殺風景な水槽だったのでカエルがよく見えたのですが、 隠れるところが増えたのと、色が保護色なので、ぱっと見た感じ、カエルが少なくなった? と思ってしまいます。   たとえば、この写真、向こうを向いたニホンアマガエルがいますが分かりますか?  では、次、この写真は植物のすき間からシュレーゲルアオガエルが見えるんですが、分かりますか? むずかしい…。ヒントは写真中央より、ちょっと右です。 というように、カエルを見るためには、カエルを見つけなければならなくなりました。 でも、これが本来の姿ですから許してください。 そして「かくれる生き物がちゃんとかくれている」のが、私が心掛けたい展示のひとつでもあります。 こちらに見つからないように、ひっそりとしていて、それでいて、活き活きしている。 こういうシブさと生き物の色気が、みなさまにわかってもらえるといいなぁ。     ツイート  

古い写真から
  • アクア・トトの生き物
  • 未分類

古い写真から

こんにちは。台風が去り、今日は秋晴れですね。 ニホンカナヘビのふ化、そして幼体を、「飼育2年目の岩本」がブログにアップして、 で、現在、展示をしています。 ふ化前後のニホンカナヘビの幼体には、卵歯という突起が鼻先にあって、 この卵歯で内側からたまごに裂け目をつくり、顔を出します。 顔を出した状態で、数時間じっとしてから外に出てきます。 この一連のふ化の様子は、ヘビの仲間アオダイショウと似ています。 アオダイショウの卵の大きさは… サインペンのマッキ―の太いほうのキャップぐらい(汗)。←いい例えが思い浮かばない…。 もう、何年も前ですが、写真があったのでご覧ください。 ①たまごに裂け目ができました。 ②たまごの裂け目から、顔を出しています。 ③産まれました。全長40センチぐらいです。 かわいい?それとも気持ち悪い?   バックヤードにアオダイショウがたくさんいても、展示できるのは1匹だけなので、 この時以来、繁殖はさせていません。最初で最後の貴重な写真となりそうです。では、また。     ツイート  

1/f
  • アクア・トトの生き物

1/f

脇役と言えば脇役か。 ココロの中では主役級。 水族館では、魚、鳥、カエルやサンショウウオなど様々な生きものを展示しています。 でもそれ以外にも水槽の中には水草などの植物も入っています。 この水草などがないと水槽として殺風景で見栄えがしっくりこないのです。 普段はあまり気にとめられることの少ない水草たちですが、 とても良いんです(と個人的には思っています)。   緑を見ていると癒される感じありませんか?   水族館では展示水槽を潤すようなこの水草も育てて、時折、植込みをしています。 なかでも、水草に付いた気泡、これがまたステキです。 水草が光合成をしたり、水槽の水を交換した時など、 葉に気泡を付けてキラキラと輝く姿はなんとも癒されます。       どうでしたか? 水草と気泡のコラボ。 なかでも気泡が次々と水上へ上がっていく様子は、見ていて心地よく感じてしまいます。     生きものは一定のリズムをもって生命を維持し生活を送っていますが、 実はこのような周期的なリズムだけではなく、生きものは「ゆらぎ」と呼ばれる 明確なリズムのない変動をも持って生きているのです。   ろうそくの炎の揺らめきやホタルが光る間隔、川のせせらぎの音などには 「1/f ゆらぎ」と呼ばれる成分があり、ヒトに心地よさを与えているとも言われています。   私たちもこの水草の気泡が浮き上がる姿に「1/f ゆらぎ」を感じているのでしょうか。   長々とお付き合い頂き、ありがとうございました。           ツイート

またまた色変わりニホンアマガエル
  • 日本の両生類

またまた色変わりニホンアマガエル

現在、3F清流の生き物ゾーンで、青・金(白)合わせて計4匹の色変わりニホンアマガエルを特別展示しています。 9月5日から、この特別水槽に新たな色変わりカエルが加わりました。   いかがでしょう?   今回、半透明!?とご紹介しましたが、「黒」と言ってもよいかもしれません。 このニホンアマガエルは、岐阜県瑞穂市在住の一般の方から譲っていただきました。 ご自宅の庭で発見されたそうで、過去には「青」のニホンアマガエルもいたよとのことです。 …素敵やん。   この色変わり個体は、おそらく虹色色素細胞の異常で、このような体色になっています。 腹面は内臓がうっすらと透けて見えます。 (他の色素細胞の状態によって、色や透け具合は変わりますが)     また、眼も通常の個体と比べて真っ黒です。   これも虹彩の色素細胞の異常のためと思われます。   このような色変わり個体の展示は当館では初めてですが、発見例は結構あります。 色変わり個体の発見・持ち込みは毎年のことですが、いつもワクワクしますね。 ちなみに「展示しました!」と発表すると、「発見しましたー!」という連絡が急増します(笑)   皆様、これからも変な色のカエルを見つけたら、ぜひ教えてください!     ツイート  

ふ化の瞬間をカメラがとらえました!
  • アマゾンの生き物

ふ化の瞬間をカメラがとらえました!

水族館1階の大きなアマゾン水草水槽で ロイヤルファロウェラという魚が産卵しました。 この魚は以前プレコ展を開催した際に ロリカリア科の仲間として展示していた魚です。   役目を終え水草水槽に移動してからは、殆ど姿を見せないので心配していたのですが、  子孫を残そうとする姿を再確認したのでした。   卵はかなり大きく3~4ミリ程度あり、水槽の壁面にしっかりとくっついています。 オス親は卵から離れようとせず、 自分より大きなエンゼルフィッシュが近づいてきても逃げません。   しかしこのような落ち着きのない環境では親が卵をつついてしまうことがあるため、 卵だけ回収して他の場所で管理することにしました。   それから5日後、卵はかなり黒っぽくなってきました。   この様子を記録しようとビデオ撮影をしていると、 なんと卵は次々にポップコーンのようにはじけ飛び、ふ化を開始したのです。   卵黄がまだ大きいためにオタマジャクシのようにもみえますが、  ふ化した瞬間からロリカリアの仲間の稚魚だとすぐわかります。  まさにロリカリアJrですね!  吸盤状の口でガラス面にしっかりと吸い付いています。    これからも大事に育てていきたいです。   ツイート

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本日の開館時間

9:30-18:00

最終入館 17:00

世界淡水魚園水族館 アクア・トト ぎふ

〒501-6021 岐阜県各務原市川島笠田町1453

TEL 0586-89-8200 FAX 0586-89-8201

2回分の料金で何度でも楽しめる!

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