テトラ類の繁殖に挑戦!
みなさんこんにちは。安原です。
今回はアマゾン川に生息するテトラ類の繁殖のお話になります。
テトラは、南米の河川に生息するカラシンという魚の仲間です。
その中でも“テトラ”といえば、青と赤に輝くネオンテトラや、顔が赤く染まったラミーノーズテトラが有名で、お家で飼育している方も多いのではないでしょうか。
当館では1階のピラルクーがいる「アマゾンの魚Ⅱ」水槽や水草水槽で複数種のテトラ類を展示しています。
アマゾンの魚Ⅱには数多くのテトラを展示しており、群れになって泳ぐ様子は、大きな魚にも負けないぐらいの見ごたえがあります。
「他の魚に食べられないの?」と心配される方もいらっしゃるかと思いますが、テトラ以外の魚はみな大きく、テトラなどの小さな魚には興味がないようで、食べたりすることはありません。
そのような中で、たくさんのテトラを展示してもやはり時間がたつにつれて少しずつ数が減っていってしまうのが問題でした。
そこで、テトラ類を水族館でも繁殖させようとなり、私が担当することになりました。
まず、テトラの繁殖について調べてみると、pHや水温が重要になることが分かりました。そのためテトラの繁殖用水槽を立ち上げ、熱帯植物の落ち葉や泥炭を使って飼育水のpHを下げました。
どうやらテトラたちは卵をばらまいて産卵するようなので、水槽の中には食卵を防ぐのと卵を回収しやすくするため蓋を加工したタッパーを設置しました。
そしてペアリングをしたところ2日後には、タッパーの中に卵を確認できました。
この方法では、インパイクティスケリー、ブラックファントムテトラ、ラミーノーズテトラ、ダイヤモンドテトラを繁殖させることができました。
しかし、同じ方法を試してもカージナルテトラやネオンテトラは産卵しません。
そこで水温差を一気につければ産卵しないかと思い、24℃から22℃へと変化をつけて試してみると、なんと翌日に卵が確認できました。
同じテトラ類でも違いがあって面白いなと感じました。
産卵までの方法を確立できたことは良かったのですが、そこから先も私にとってはじめてのことばかりでした。
1ミリに満たない卵の状態を1つずつ確かめることや、孵化後餌を与えはじめるタイミングなど、思うようにいかないこともありましたが、少しずつ成長するテトラを見るのが毎日楽しみでした。
ちなみにふ化直後のテトラはこのような感じです。
そして、先日最初に繁殖させることができたインパイクティスケリーを展示の水槽へと追加しました。3か月ほどで約3cmまで成長しました。
嬉しいような寂しいような複雑な気持ちになってしまいました…
バックヤードにはまだまだ成長中のテトラ類がたくさんいるので大きくなったら随時展示に追加していく予定です。
そしていつか、アマゾンの魚Ⅱで泳ぐテトラたちをアクア・トトで生まれ育った個体でいっぱいにしたいと思っています。