忙しそうな干潟のカニたちをのぞく
企画展『カニカーニバル』が開幕してから早いもので1ヶ月ほどが経ちましたがご覧いただけましたでしょうか。
干潟のカニたちが展示開始直後は、せっせと作った巣穴に引きこもりがちでした。しかし、環境に慣れてきた最近では、展示水槽のあちらこちらで活発に活動する姿が見られるようになっています。
チゴガニやヤマトオサガニの食事は忙しそうで、砂の中からハサミを器用に使って、休むことなく口元へ運ぶ忙しそうな動きは、まるで早送りの映像を見ているかのようで、見入ってしまいます。
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ヤマトオサガニが水中で食事をする際に、周りのものをかき集めるような独特のハサミの動きをするので、その姿をぜひ動画に収めたいのですが、カメラを構えるとピタッと動きを止めてしまう・・・
撮影できたらSNSで紹介したいと思います。
さて、野生下では非常に警戒心が強く、姿が見えると一斉に巣穴に隠れてしまいます。野生下でじっくり観察するには、気づかれないよう石のように固まって待つ我慢が必要ですが、展示水槽なら至近距離で行動を観察できます。
また、干潟のカニたちは、河川や海の生態系で非常に重要な役割があります。
主に上流や海から運ばれてきた微細な有機物を食べています。食べることで、河口の環境における浄化装置としての機能の一部を担い、さらにせっせと巣穴を掘ることで、本来なら酸素が届きにくい砂や泥の深い層まで空気が送り込まれます。これにより堆積物の分解が助けられ、干潟の環境が保たれます。
忙しそうなカニたちの動きは、実は豊かな水辺を維持するために重要でもあるのです。
今後はチゴガニやヤマトオサガニが左右のハサミを一斉に振り上げる「ウェービング」という行動も見られないか楽しみにのぞいていきます。
カニたちが作り出す小さなボコボコとした巣穴の跡や、砂粒を丸めたごはんの跡など、水槽の隅に残された跡にも注目してみてくださいね。