おもしろ飼育コラム

コツメカワウソの見分け方、教えちゃいます!
  • コツメカワウソ

コツメカワウソの見分け方、教えちゃいます!

みなさん、こんにちは。 当館で飼育しているカワウソですが、昨年10月にミヤマとサクラの子どもが産まれ、現在の飼育頭数が11頭となりました。     産まれた子どもたちも、離乳をし、大人と同じごはんを食べてくれるようになってきて、体もすくすく成長しています。体毛も大人と同じ濃い茶色になり、動き回れるようになってきました。一緒に部屋の中を動き回っていると、どこにいるのかわからなくなる時があります。 元気に成長してくれて、私たち飼育スタッフもうれしい限りです。     ところで、先ほど載せた写真ですが、3頭の見分けはつきますか? 同じ顔に見える!という方もいると思いますが、カワウソも1頭1頭、違う顔をしています。今回のコラムでは、みなさんにもカワウソを見分けていただけるように、それぞれの特徴を紹介します。     では早速、今回産まれた子どもから紹介します。 左側に写っていたのはメス。子どもの中では体が一番大きく、口の右下に黒い色素(ほくろみたいな)が1か所あります。顔が丸くて、鼻が黒いのも特徴ですね。     中央に写っていたのはオス。口下のピンク部分が大きく、ギョロっとした目をしているように見えます。メス②と、たまに間違えることがありますが、食べる速度がメス②よりも早いので、ごはんの時間は、顔と行動を見て、見分けています。     右側に写っていたもう1頭のメスは、体が一番小さいです。頭部が平らにも見えますね。そして、ごはんを食べるときは、両手でつかんでから口に魚を持っていくので、行動からも見分けることができます。     こちらの3頭は、まだまだ成長途中です。今は、見分けがつかなくても大丈夫です!これからどんどん個性が出てきて、さらに見分けやすくなっていくと思われます。 今後の成長が楽しみです!     では次に、子ども3頭の親兄姉の紹介です。 左から、モナカ・サクラ・ミヤマ・ゴヘイ・ホオバです。   では、1頭ずつ紹介していきます。   まずは、ホオバです。個人的には、一番わかりやすいと思っています。 吻先の色が、ピンクっぽい色をしていて、口の下に黒色の色素がたくさんあります。顔、体が、一番小柄なのも特徴です。     ゴヘイは、吻先の上が白色です。ホオバほどではありませんが、口の下に黒色の色素は入っています。そして、顔が一番横長です。     モナカは、ホオバやゴヘイのように口の下に黒色の色素が入っていません。吻先が黒く、上の部分がまっすぐになっています。     そして、お父さんのミヤマは、ヒゲが短く、顔の白い部分が全体的に茶色みがかっています。一番落ち着いていて、ごはんの時、他の個体に魚をあげているのを待っていてくれます。     お母さんのサクラは、顔がまん丸で、目鼻口が真ん中にキュッと寄っています。口下がピンク色で、黒色の色素がところどころ入っています。     1頭ずつは、見分けられても全頭一気に見分けるのはとても難しいです。常に動いているので、難易度はさらに上がります。     そして現在、巣穴で展示しているカシワ。 カシワは、現在1頭で飼育しているので、すぐにわかります。 体格が、がっしりとしていて、鋭い目つきをしています。毛並みもとても良いです。     最後は、ヒダ・アサヒの紹介です。 まずは、ヒダ。 ギョロっとした目が特徴的で、顔も体も大きいです。   そして、アサヒ。 顔が小さく、頬が丸みを帯びています。吻先の下に黒色の色素が入っているのも特徴です。   こちらの2頭は、現在ペアリングしており、常に一緒に生活をしています。 アサヒは、体格が小さく、ヒダの方が大きいです。また、一番わかりやすいのは、ヒゲの長さです。ヒダは、短いヒゲをしていますが、アサヒは、とても長いです。 2頭を見比べてみると、どちらかすぐにわかるかと思います。       さて、全11頭の見分け方を紹介しましたが、みなさん違いがわかったでしょうか? よく観察することで、見分けられるようになってきますので、ぜひチャレンジして見て下さいね。   現在は、ヒダ・アサヒペアとカシワの展示をしておりますが、もう少ししたら、産まれた子どもたちも展示デビューをする予定です。その際には、またお知らせしますので、楽しみに待っていてくださいね!  

オオウナギが…し、死んでる…
  • アクア・トトの生き物

オオウナギが…し、死んでる…

みなさまこんにちは。 本日ご紹介するのは、お客さまからご指摘いただくことの多い「あの生物」です……。     「オオウナギが……し、死んでる……」   オオウナギがひっくり返って底に横たわっていますね。お客さまからこのようなご指摘をいただくことは日常茶飯事です。 しかし安心してください、生きてますよ。   オオウナギは、全長2mに達することもある大型のウナギの仲間です。太平洋の暖かい海や周辺河川を中心に分布しており、日本では南西諸島でみられます。 野生では岩の隙間などに隠れて暮らしており、もしかしたらひっくり返ることにあまり抵抗がないのかもしれませんね。 時間帯によっては、水槽内をダイナミックに泳いでいることもあります。     さて、この写真を先輩スタッフに見せたところ、こんな会話がありました。 「私がこの水槽に潜ると、底に足がつかないんだよね。シュノーケルの先っぽも水面に出ないくらい」 「ってことは、このオオウナギ、先輩よりも大きいんじゃないですか?」 「そうかもしれないねぇ……」 そこで、全長を計測してみることになりました。     オオウナギがアクリル際にいるところを狙って、メジャーを置いてみました。 果たして結果は……。     件の先輩は152cmのため、先輩の勝利のようでした! 水槽の端の方は底砂が分厚くなっていたため水深が浅く、オオウナギが実際よりも大きく見えていたんですね。   このまますくすく育って、いつか本当に先輩も追い越して欲しいです。 ここまで読んでいただきありがとうございました。

コノシロ奮闘記
  • アクア・トトの生き物

コノシロ奮闘記

みなさまこんにちは。 今回の飼育コラムでは、少し前にもちらっと登場したあの魚について、つらつらとご紹介していこうと思います。   その魚とは… コノシロです!     コノシロ、お寿司屋さんではコハダという名前で出てきます。 知っている人も多い、身近な魚なのではないでしょうか。 ただみなさん、コノシロを水族館で見たことがある人は果たしていらっしゃいますか?   実はコノシロを展示している水族館はそんなに多くありません。 それがなぜなのか、今回展示に挑戦してみて分かった気がします。 それは…「シンプルに飼育が難しいから」のような気がします。   今回のコラムは、何がそんなに難しいのか、どういった血のにじむような努力があったのか、その片鱗でもいいので、このコラムを読んでくださっている皆様に届くことを願って書いております。     コノシロ飼育の難しい点その① 狭い場所ではダメ! コノシロは基本的には海域に生息し、産卵期の4~5月に汽水域に回遊する魚です。 そのため、個体を当館に搬入してすぐ、海水の予備槽へ入れて様子を見ることとしました。   当館は基本的には淡水の水槽ばかりで、少しなら海水の水槽がある、という状態です。 それは予備槽も同様で、淡水の予備槽に比べると非常に数は少ないです。 コノシロは遊泳魚だし、一番大きい予備槽へ入れよう、となりました。   しかし、狭かったのでしょう。 当館の海水予備槽ではコノシロを落ち着かせるには足りませんでした…。 水槽内の壁にぶつかり、ぽろぽろ鱗がはがれてしまいます…。 これはまずい、ということになり、ダメもとで最も大きな海水の展示槽へ移すこととなりました。 現在も展示を継続している、河口の魚水槽です。 壁への激突も治まり、今ではすいすい優雅に泳ぐコノシロを見ることができます。     コノシロ飼育の難しい点② ごはんを食べるようにならない! コノシロは搬入当初、本当にごはんを食べませんでした。 同じ水槽にはスズキやクロダイなど、様々な魚が入っており、週に5日様々なごはんを与えています。 しかしコノシロは一切食べるそぶりを見せません。 そんな日が続き、コノシロがごはんを食べずはや幾星霜。 このまま衰弱してしまうのではと焦っていた時、先輩からごはんを食べたとの連絡がありました。   話を聞くと、なになに「食べたごはんはおとひめ」? それを聞き、「食べるのか、これ食べるのか?」と思いました。 おとひめというのは配合餌料の一種で、粒径はおよそ0.5mmです。 これを水中にふわふわ漂わせると、パクパク食べるというのです。 試してみると…食べました!これ食べました! ふわふわしているとこを食べました!     コノシロがおとひめを食べるようになってはや幾星霜。 まだまだ問題は残っています。 おとひめはあまりにも小さい…。 コノシロのために大量に水槽に撒いても、おそらくコノシロをおなか一杯にすることは難しく、水槽もかなりのペースで汚れていきます。 より大きなごはんを食べるようになって欲しいところです。 そこで次はアミエビのミンチを試してみることにしました。 大きさはだいたい1.5mmといったところ。   「食べてくれ、これ食べてくれ」と与えてみると… 無事食べました! ここで調子に乗った山下、アミエビでもいけるのでは?と思い、水槽に投入しました。 すると、食べました!アミエビでもいけました!     その後も細かなサバミンチ 粗めのサバミンチというように粒径を大きくしていき… 現在は6mm角ほどに切ったサバコマを食べるようになりました。 鱗のはがれた部分も徐々に治り、現在は安定した飼育ができていると思われます。   しかし本来は群れで泳ぐ魚です。 コノシロが群れて泳ぐ様子をお見せできるよう、日々精進してまいります。

16種類400匹のタナゴたち
  • 企画展・特別展示
  • 日本の淡水魚

16種類400匹のタナゴたち

こんにちは。   現在開催中の企画展『Save the 淡水魚 ~未来へつなぐ水辺の宝~』は見に来ていただけましたでしょうか? 毎日寒いですが、暦の上ではもう春!ということで、企画展で展示しているタナゴたちも、少しずつ春の訪れを感じているようで…。 ほんのりとですが、春産卵型のタナゴたちに婚姻色があらわれ始めました。     まずはミヤコタナゴ。こちらは尾ビレや臀ビレのふちがオレンジ色になり安定の美しさをほこっています。   小型種のカゼトゲタナゴにも婚姻色がうっすらと。眼や背ビレ、臀ビレのふちが赤く染まっています。     見分けが難しいタビラ属も、婚姻色があらわれると違いがわかり易くなります。   アカヒレタビラ ミナミアカヒレタビラ セボシタビラ シロヒレタビラ   このように、それぞれのタナゴたちの婚姻色をくらべるにはもってこいのこの企画展となっています。なんといっても在来のタナゴ類全16種類が勢ぞろいしていますから。     ふだんから展示している東海・近畿地方に生息する6種類にいたっては、ど~んとひとつの水槽でお見せしています。 この水槽だけで170匹! 種ごとに群れたり、ほかの種とも交ざって群れたり。 隠れたり、底をついばんだり。 広い空間での様子はふだん見る姿とはまた違います。     この水槽はスタッフにも人気で、閉館後の安らぎの場となっていることも。 開催期間は4月13日までの4か月間ですが、早くも1か月が過ぎてしまいました。あと残り3か月しかありません!!   さらにタナゴたちの色が美しくなるように、レイアウトなど日々調整中です。ぜひぜひまた、何度でも見に来てください。

プラークラベーン成長中!
  • アクア・トトの生き物

プラークラベーン成長中!

みなさま本年もよろしくお願いいたします。 さて水族館2階、メコン川中流の魚水槽でプラークラベーンの展示を始めてから1年が経ちました。 プラークラベーンは、川などの淡水にすむエイの仲間で、世界最大級の淡水魚としても知られています。     昨年1月の時点ではこのくらいでしたが     現在ではこれぐらいまでに成長。     昨年4月に上から見た写真はこのくらいでしたが   現在はこのくらい。   と写真で見ても大きさは分かりにくいかもしれません! 水族館にやってきた時は、体盤幅といっていわゆるエイの体の大きさは40cmほどでしたが現在は65cm(1月9日測定)にまで成長しています。   成長が目に見えて分かります! 毎日魚の切り身を食べてどんどん成長しています。 体盤幅2m以上になるといわれている世界最大の淡水エイ。 まだまだ大きくなってくれるでしょう。 そのうち大きな水槽へ引っ越しすることも計画中です。

SDGsのワークショップを開催しました!
  • イベント

SDGsのワークショップを開催しました!

こんにちは、体験学習班の大島です。 12月29日に特別ものづくりワークショップ「SDGsのおさかなぼうずをつくろう!」を開催しました。 こちらの企画は、岐阜県内の企業と協力して、端材として出た布を用いたワークショップになります。どのようなワークショップにするのか、内容や準備には当館のボランティアスタッフの方々が中心となり試作品を作り、準備を進めていただきました。     当日の様子を少し…。 当日は、「キャンドル水族館をつくろう!」と同時開催で、多目的ホールの南側での運営です。ボランティアさんのお力を得て、会場の準備は万端です。     アイキャッチとなるよう特大サイズも飾りました。 さてさて、お客様の反応はいかに???     まったく参加していただけなかったらどうしようと心配していましたが、なんと会場は、午前中から大賑わいとなりました!!       ハサミを使って布を切って、目玉をつけて、ペンで模様を書いて… 結果は、なんと一日で77作品! こんなにかわいい作品ができました。     大変、好評をいただき、無事に終えることができました。 そこで、来る1月13日(月・祝)にも開催しようという運びになりました。 前回ご参加できなかったみなさま、楽しみにしていてくださいね。 当日のご参加をお待ちしています!! (参加料金は、なんと次回も一作品¥100です)

水草水槽更新中!
  • アクア・トトの生き物

水草水槽更新中!

みなさまこんにちは。 1階の「アマゾンの小川水槽」(通称:水草水槽)が少しずつリニューアルしていることにお気づきでしょうか? 今回はその様子を詳しくご紹介します。     こちらが新しくなった水草水槽の様子です。大きく葉を広げているのはエキノドルスの仲間たち。奥の方に見える、丸い葉が向かい合った有茎草はウォーターバコパです。まだ植えたばかりで育てている最中ではありますが、それでもみずみずしく、水槽を彩ってくれています。     変更したのは水草だけではありません。実は底砂もすべて交換しました。なぜ底砂を替える必要があったのか、次の写真をご覧ください。 底砂が粘土のように硬くなり、指を挿してもほとんど入らない状態でした。こうなると、水草が根を張れなくなるなどの問題が発生します。   そして、交換直後の底砂はこちらです。 軽く指を挿しただけで、スルスルと入っていきます。これなら小さな水草でもしっかり根を張れそうですね。       底砂の交換には、いったん魚と水草を取り出さなくてはいけません。三段になっている大きな水槽ですので、日程を分けて、スタッフ総出で作業を行います。   新しい底砂を敷き、水を注いで……。 次の日、水槽に問題がないことを確認したうえで、魚と水草を戻しました。     完成した水草水槽上段の全体像がこちらです。 きれいになったとはいえ、水槽の管理はここからが本番です。植えた水草がしっかりと根を張り、魚たちが快適に過ごせるよう、しっかりと手入れしていきたいと思います。また、1月中には、現在手をつけていない一番下の段を更新する予定です。   ご来館の際は、魚だけではなく、ぜひ水草にも注目してみてくださいね。青々とした水草と泳ぐ魚たちが、アマゾンの小川の雰囲気を存分に楽しませてくれるはずです。

3種3様
  • アクア・トトの生き物

3種3様

こんにちは。みなさまご存じでしょうか? 3F「河口の魚」水槽に、新たなメンバーがポツリポツリと加わっていることを。   まずは10月15日 コノシロ     11月7日 マゴチ     そして12月18日 コショウダイ     コノシロは、お寿司ではコハダと呼ばれる魚です。 コノシロを飼育するのは初めてで、しかも片眼に傷のある隻眼のコノシロでしたので、かなり気をつかいながら飼育を始めました。水槽内では、けっこうなスピードを出して泳いでおり、じっとしていることはありません。展示開始から2か月、すっかり水槽にも慣れごはんを与えると一番に寄って来るようになりました。     コノシロとは正反対に、じっとしているのはマゴチ。個人的にかわいくてたまらない1匹です。     動画のように、一瞬で砂地と同化できる技を持っていますが、ふだんは比較的見つけやすいところにいて、よく動いています。   平らな体でペタンコなのですが、ごはんを食べた後は微妙にふっくらします。 尾ビレだけあざやかな白と黒なのもおしゃれです。     コショウダイはとにかく明るくて活発。展示水槽に移ったその日のうちからモリモリごはんを食べました。 カメラを向けると、こちらを見るのでなかなか横からの写真が撮れません。     新たに仲間入りした3種3様の魚たち。 それぞれ1匹ずつですが、存在感は十分です。じっくり観察してみてくださいね。

アクア・トト ぎふ掃除のMVP
  • アクア・トトの生き物

アクア・トト ぎふ掃除のMVP

みなさまこんにちは。   このコラムを読んでくださっているみなさまの中には、一度は生き物を飼育したことのある方がいらっしゃるのではないでしょうか。   そんな方々にはわかっていただきやすいと思うのですが、生き物を飼育すると、水槽ってすごく汚れていくんですよね…。 魚を飼育する場合は、とにかく水槽にコケが生えてきます。   我々飼育スタッフは、来館してくださるみなさまに綺麗な水槽を見ていただけるよう、日々コケたちと戦っています。     そんな中で、飼育をしていると逆に水槽が綺麗になる、素晴らしい生き物がいます。 それがこちら! オオタニシという巻貝の仲間です。   なんとオオタニシ、藻類を食べることが知られており、水槽に生えたコケも綺麗に食べるんです。 実際にコケまみれの水槽にオオタニシを入れ、しばらく経ったときの写真がこちら。 華麗なスターの軌跡が残されています! まさに掃除のMVP!     さらにオオタニシ、水槽掃除のみでは終わりません。 じっくり観察すると、非常にかわいらしい顔つきをしています。 つぶらな瞳をしているのがおわかりでしょうか。 のそのそと動くところも愛くるしいです。 水槽を綺麗にするのみではなく、かわいらしく、展示生物としても魅力的という2面性を持つ生き物なんですね。     オオタニシは館内のけっこういろんなところにいます。 3階の展示水槽にいたり… 木曽三川の豊かな水辺エリアにいたりします。 ぜひみなさま、アクア・トト ぎふのスーパースターに会いに来てください。   それではまた次のコラムでお会いしましょう!

ポリプのお話
  • 企画展・特別展示

ポリプのお話

みなさんこんにちは。 現在、期間限定でマミズクラゲの展示をしています。   マミズクラゲは池や湖などの淡水に生息するクラゲで、水温の高い夏から秋にかけて現れます。 昨年の秋には木曽川でも発生し、そのときに採集した個体の展示も行っていました。   木曽川にマミズクラゲ現る|おもしろ飼育コラム一覧|   しかし、マミズクラゲの寿命は2か月程度と短く、一度出た場所で毎年見られるとは限りません。 まさに“神出鬼没”のクラゲ、いつでも採集できる保証はないのです。     そこで、昨年クラゲを採集した際に「ポリプ」も一緒にとることができないかと、ひそかにチャレンジをしていました。 ポリプとは、クラゲの生活史の中の一つの形態で、イソギンチャクのように石などの基質に固着した姿のことをいいます。   マミズクラゲのポリプはこんな形。   つぼのように少し下側が膨らんだ形で、その上にぽこっとした丸い部分があります。 この丸い部分(矢印で示した箇所)が口で、ごはんを食べるところです。 写真のように、2つ(あるいはそれ以上)のポリプがくっついて群体になっていることが多いです。     ポリプは環境が悪くならない限り、何年も生き続けることができ、さらに自らの分身をたくさん作ることができます。 条件が整えばポリプからクラゲを遊離させることが可能なため、このポリプさえ確保できれば、数をコントロールしながら、必要な時にクラゲを増やすことができるのです。 つまり飼育スタッフにとっては、なんとしても手に入れたいもののひとつなのです。     しかしポリプの大きさは1mm程度ととても小さく、野外で肉眼で見つけるのは至難の業。     現地で探すのは諦め、「きっとポリプがついていそうだな」という感じの流木を拾い集め、水族館に持ち帰ることにしました。   そこからは、ひたすら顕微鏡を覗き込み、しらみつぶしにポリプを探す毎日です。 覗いてみるとこんな感じ。     名前こそ詳しくは分かりませんでしたが、いろいろなプランクトンや付着生物がおり、それらをなんとなく見ているだけでも新鮮で面白いものでした。   ところが1か月たち、2か月たち、それでもポリプは見つからず…。 最初の方はわんさかいた小さな生き物たちも姿を消していき、これはポリプもいないんじゃないかな、と半ばあきらめの気持ちで作業だけを続けていました。     そしてある日、小さな枝を顕微鏡で観察していたところ、求めていたシルエットを発見!! 採集から実に3か月以上がたちましたが、ついにマミズクラゲのポリプを見つけることができました。     その後、ポリプにしっかりとごはんをあげ続け、十分に数を増やすことができました。 現在展示しているクラゲは、そのときのポリプから育成を行ったクラゲです。     一年越しに展示に至ったマミズクラゲ、ぜひこの機会にご覧ください。 ポリプの実物も展示していますし、ポリプからクラゲになるまでの過程や、クラゲの体のつくりについての解説パネルもあります。 不思議なその生態から、何か一つでも面白いな、というポイントを見つけていただけたら幸いです。     そして、マミズクラゲのポリプは、もしかしたらみなさんの身近な環境にも潜んでいるかもしれません。 ある日突然そこから、小さなクラゲが姿を現すかも。 そう考えてみると少しだけ、水辺を覗き込んでみたくなりませんか? もしふわふわただよう小さな生き物を見つけたら、そっと観察してみてくださいね。

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本日の開館時間

9:30-17:00

最終入館 16:00

世界淡水魚園水族館 アクア・トト ぎふ

〒501-6021 岐阜県各務原市川島笠田町1453

TEL 0586-89-8200 FAX 0586-89-8201

2回分の料金で何度でも楽しめる!

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