突然ですが、昨年、以下のブログ記事にて紹介した ブチサンショウウオとヒダサンショウウオの件。 実はうまくいきませんでした。 ブチの卵は未受精、ヒダにいたっては産卵すらせず…です。 某芸人さんの口真似で調子にのって、 ちゃーっと走り書きしたような記事に対する罰に違いありません。 でも、約一年間の後悔と反省の結果、今年はちょっと成果がでました。 ブチは今年も産卵し、受精しております。今のところ1個の胚しか成長していません。 相変わらずの受精率の低さに頭を痛めておりますが、 今私がやるべきことは、 この1つの新しい命の健やかな成長のために、持てる力をフルに発揮することです。 具体的に何をしているかというと、 「ちゃんと育ちますよ~に」と祈ってます。全力で。 2対産卵が見られ、後から産んだほうはまだ受精しているか分かりません。 そちらにも期待しています。 ヒダの方は昨年同様、卵を持っているのは見えるのですが、ここから先に進みません…。 流水性小型サンショウウオの飼育下繁殖例はあまりないのですが、 ヒダだけは京都市動物園と日本サンショウウオセンターの2つの施設で繁殖例があります。 そんなこともあり、割と簡単に考えていましたが、何か足りないようです。色々試行錯誤中。 コガタブチサンショウウオはそろそろ産む頃。 現在、飼育場所の一部を暗幕で覆っています。 (この暗幕は「夜行性動物展」で使用したものを再利用してます。 しかも大量にあったので、今年は贅沢なことですが二重にしています。 こういうささやかな配慮ができるかどうかが、成否のカギとなるのです。 切るのが面倒だったという説もあります。) この中には小さい繁殖槽があり、横の飼育槽(トロブネ)とパイプでつなげてあります。 簡単な図にするとこんなの。 繁殖槽には水をちょびちょび注水することにより、 連結パイプから飼育槽に水がしみだしてきます。 コガタブチの繁殖場所である地下伏流水をこれで再現しています。 こうしないと産まないわけではないですが、 安定的に繁殖に成功しているので効果はあると思います。 今、繁殖行動を記録するべくビデオ撮影に取り組んでいるので(昨年は失敗)、 うまく撮れればご紹介したいと思います。 というわけで、 今年もなんともたとえようのない緊張感とソワソワした気分で春を過ごしています。 お後がよろしいようで。 ツイート