おもしろ飼育コラム

サンショウウオ日記~2013、春~
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サンショウウオ日記~2013、春~

突然ですが、昨年、以下のブログ記事にて紹介した ブチサンショウウオとヒダサンショウウオの件。   実はうまくいきませんでした。 ブチの卵は未受精、ヒダにいたっては産卵すらせず…です。 某芸人さんの口真似で調子にのって、 ちゃーっと走り書きしたような記事に対する罰に違いありません。   でも、約一年間の後悔と反省の結果、今年はちょっと成果がでました。   ブチは今年も産卵し、受精しております。今のところ1個の胚しか成長していません。 相変わらずの受精率の低さに頭を痛めておりますが、 今私がやるべきことは、 この1つの新しい命の健やかな成長のために、持てる力をフルに発揮することです。 具体的に何をしているかというと、 「ちゃんと育ちますよ~に」と祈ってます。全力で。   2対産卵が見られ、後から産んだほうはまだ受精しているか分かりません。 そちらにも期待しています。   ヒダの方は昨年同様、卵を持っているのは見えるのですが、ここから先に進みません…。 流水性小型サンショウウオの飼育下繁殖例はあまりないのですが、 ヒダだけは京都市動物園と日本サンショウウオセンターの2つの施設で繁殖例があります。 そんなこともあり、割と簡単に考えていましたが、何か足りないようです。色々試行錯誤中。   コガタブチサンショウウオはそろそろ産む頃。 現在、飼育場所の一部を暗幕で覆っています。 (この暗幕は「夜行性動物展」で使用したものを再利用してます。 しかも大量にあったので、今年は贅沢なことですが二重にしています。 こういうささやかな配慮ができるかどうかが、成否のカギとなるのです。 切るのが面倒だったという説もあります。)   この中には小さい繁殖槽があり、横の飼育槽(トロブネ)とパイプでつなげてあります。 簡単な図にするとこんなの。   繁殖槽には水をちょびちょび注水することにより、 連結パイプから飼育槽に水がしみだしてきます。 コガタブチの繁殖場所である地下伏流水をこれで再現しています。   こうしないと産まないわけではないですが、 安定的に繁殖に成功しているので効果はあると思います。 今、繁殖行動を記録するべくビデオ撮影に取り組んでいるので(昨年は失敗)、 うまく撮れればご紹介したいと思います。   というわけで、 今年もなんともたとえようのない緊張感とソワソワした気分で春を過ごしています。  お後がよろしいようで。    ツイート

新年度スタート! 春がきました
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新年度スタート! 春がきました

みなさん、こんにちは。 4月に入り、新年度が始まりましたね。 町では桜も咲いて…すっかり春気分です。   アクア・トトメールマガジンにご登録いただいている方は、お話が被ってしまいますが…  (余談ですが、アクア・トトメールマガジンでは、おもしろい生き物のお話しや、 最新のイベント情報を毎月配信しています! 興味のある方は、ぜひご登録ください♪)   アクア・トトの館内にも、満開のお知らせが。  さて、ここはどこのフロアでしょう? 探してみてくださいね。    ちなみに、マンスリー水そうも満開です。     また、アクア・トトのある公園内にも、いろんなところでお花が咲いています。         さらに土日の園内は、こんな風に屋台もたくさんでてるんですよー! 食べるのが生きがいの私には、目ぼしいものがいっぱい!  お天気のいい日は、 ベビーカーをひいたファミリーや、犬のお散歩に来ている方もちらほら。   春休み、アクア・トト ぎふを見学しながら公園でピクニックはいかがですか。 今なら桜も満開で、お花見気分も味わえますよ♪  それでは、また!    ツイート

コツメカワウソのライ
  • コツメカワウソ

コツメカワウソのライ

こんにちは。 今日はコツメカワウソの見分け方part4、最後の一頭はライです。     〈ライ♂のプロフィール〉 出生日:2010年8月13日産まれ(2才) 出生場所:プラハ動物園    です。 ライに関してはこれまでに、こちらやこちらやこちらで紹介してきました。 なぜなら、わたくしライ押しなのです。 ライの特徴は白くてまるっこい吻先です。あと、あしが太いです。   ライは、ヒトにちょっかい出すのが好きなようで、 ひじの骨にがぶりとかみついたり(めっちゃ痛い!)、 髪の毛しばってると引っ張ってきたり(めっちゃ痛い!)します。   手に持っているのものにも興味しんしん。 おかげでいつもカメラ目線でばっちり写真を撮らせてくれます。 こちらのポスターの写真もライです。    さて、これで4頭の紹介が終わりました。なんとなく見分けつきそうですか?   カワウソについて、よく質問されるのが、「家で飼えるんですよね?」 ということ。テレビでもやってますからね、そう思われている方が多いみたいです。 でも、そんなに簡単ではないと思いますよ。   それに、コツメカワウソは、 IUCNで絶滅危惧種に指定されていますし、 ワシントン条約でも輸出入が規制されています。 だから、ごくまれに流通していても高額(100万円近い値段)です。   日本人はペットに高いお金をかけますから、 残念なことに、それをねらって密輸が後を絶ちません。 今年に入ってからも、 タイ国で日本行きの旅行かばんの中から11頭のコツメカワウソの子どもが見つかっています。 離乳間もなく、親から取り上げたんでしょうね。   こういうニュースを知るたびに、悩みます。 飼育係として生き物の魅力を伝えたいのですが、それを伝えることによって、 家で飼いたいと思う人が増えれば、密輸される個体数も増えてしまうのではないかと。 だから、説教くさくならないように気をつけながら、 生き物の魅力とおかれている現状もしっかり伝えていきたい思っています。    長くなりました。みなさん読んでくださってありがとうございます。 何かカワウソについて気になることがあれば、超混雑時以外は、 水槽の前でポイントガイドしてますから、ぜひ質問してみてくださいね。    ツイート

ここが面白い「骨展」 ヘビの骨
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ここが面白い「骨展」 ヘビの骨

どうも、骨担当のエントです。    今月15日からはじまりました特別企画展「骨の水族館」はもうご覧になられましたか?  いやあ、骨をメインに展示するのは初めてだったので、 お客様がどう思われるのか、最初はどっきどきでした。    私はこんなに骨を愛しているけれど、一般には骨って怖いイメージがあるし、 もしかして気持ち悪がられたりする?? 子供が泣いちゃったらどうしよう?! なんて心配で、しばらく展示ブースの裏に潜んで、皆さんの反応をこっそり観察しておりました。    でも、 「うわあ、すごーい!」 「何これ骨?面白い!」 等という声がたくさん聞こえてきて、ほっと一安心です。 水槽の裏でひとり、にやにやする私。   さて、「骨展」は、前の「渓流展」とは違って生きているものがいないため、 リアルタイムの情報っていうのはないんですが、 見どころと言うか、ここ見たって!!!な点をいくつか紹介したいな、と思っています。   まずこれ。 ジオラマ展示。   骨になった生き物が生きていた時、どんなところにいたか、 その生息地を再現した水槽に展示してあります。   脊椎動物である魚類、両生類、爬虫類、鳥類、哺乳類から1種類ずつピックアップして、 5つのジオラマが作られています。     中でも注目度が高いのが、このヘビ骨です。 これを見てお客様がよく言われること其の一。 「ヘビって骨あったんだ?!」   あります!!!ヘビ、骨あります! こう、ぐにゃぐにゃしてるので骨がなさそうなイメージがあるのでしょうね。 でも、立派な頭骨と脊椎、肋骨があります。あ、骨盤はありません。   見てください。この精密でシンプル、かつ美しい造形を。 一流の芸術家が作ったオブジェのようです。   さて、ここで問題です。 Q1:どこまでが胴体で、どこからがしっぽでしょう? Q2:胴体としっぽを見分けるポイントは何?   答えは展示解説の中にあります。気になる人は見に来てね!     ジオラマ展示の骨には、矢印をいくつかつけてあります。 これ、ここ見てほしい!というポイントで、下に解説がついています。読めば 「へー!」 と感心すること疑いなしなので、ぜひチェックしてみてください。    ツイート

コツメカワウソのエナ
  • コツメカワウソ

コツメカワウソのエナ

こんにちは。 今回は「コツメカワウソのミナミ」に続く、コツメカワウソの見分け方part3をお届けします。   今日はエナ。   今いるコツメカワウソ4頭のうち、唯一のアクア・トト産まれです。 〈エナ♀のプロフィール〉 出生日:2007年5月31日産まれ(6才) 出生場所:アクア・トトぎふ(母:サツキ 父:ナガラ)   エナの特徴は頭です。 頭の形が「ニコちゃん大魔王」 なんです。 ライと比べてみると、わかりますね。     性格はわりと動じないタイプです。 エナは6匹兄弟で産まれたのですが、いつも飼育係に寄ってくる勇気ある子どもでした。   せっかくなので、小さかった頃の写真もアップしときます。     6頭写ってる写真これしかなかった…。 どれかがエナです。   もうちょっと大きくなったエナがこちら。     これで生後2ヶ月ぐらいです。   子どもだ子どもだと思ってましたが、もう6才になってるんですね。はやい。 エナはちょっとどんくさいので、足を軽くひねったり指先をけがしたりなど、 ちょくちょくやるので、一番手がかかります。   ちなみにエナの大好物は「イソジン消毒液」。 傷口にイソジン塗ろうとすると目の色が変わって、全部なめ取っちゃいます。 おかげで消毒できた試しがありません(笑)  スースーするのがいいんですかね?      ツイート

コツメカワウソのミナミ
  • コツメカワウソ

コツメカワウソのミナミ

こんにちは。春ですね~。 水族館の裏側で冬眠していたカエルたちも、起き出してきましたよ。 今日は、コツメカワウソの見分け方part2ということでミナミを紹介します。   part1からだいぶ日が経ってしまいましたが…。(part1ではナガラを紹介しました。)   <ミナミ♀のプロフィール>  出生日:2003年8月28日産まれ(9才)  出生場所:国内の動物園   性格は控えめで、やんちゃもしないし怒ることもないし、一番手のかからないのがミナミです。 こちらがミナミの顔。いつもナガラと一緒にいます。   う~ん…コレといって特徴がないです。 整った美人顔だなぁとなんとなく感じる程度で。   なのでミナミは「ナガラじゃないほう」って覚えてください。 ナガラは鼻がでかくて黒く、下あごにホクロがあるので分かりやすいです。   あと、ミナミは「お手」が一番うまくできます! コツメカワウソのエサの時間(10:00 13:00 16:00)をねらって、 「ミナミのお手」に会いに来てください。      ツイート  

広報のお仕事
  • お知らせ

広報のお仕事

みなさん、こんにちは。 今日は、寒いですねえ。 せっかく、暖かくなってきたと思ったのに。。。   突然ですが、水族館のお仕事といえば、どんなことがあると思いますか?       やっぱり一番は「生き物の飼育」が思い浮かぶと思いますが、 もちろん普通の会社と一緒で、 営業、経理、広報、販売のお仕事もあります。    私の担当している「広報」って、どんなことするの? と、よく聞かれることが多いので、 今日はその一例をご紹介したいと思います! (生き物のお話じゃなくてごめんなさい。。)    3/9(土) 先日私は、「川島ライフデザインセンター」というところで、 出張キャラバンにいってきました!  「キャラバン」は水族館の外に出て、アクア・トト ぎふをPRする活動です。 今回は出張ワークショップを行い、 おめん作りとぬりえを自由に参加してもらいました。   直接お客様とお話しできる機会でもあり、  私はキャラバンに行くのが好きなんです。        4月は4/6(土)、7(日)に各務原のさくら祭りに出店します。   こちらではなんと! 新登場の海洋堂ガチャガチャ第6弾を持っていきたいと思います! し、か、も!! お値段はそのままで、招待券が当たる空くじなしの福引つき!(数量限定)   同じく7(日)は『道の駅 池田温泉』にも、出張キャラバンにもいってきます。 こちらは、出張ワークショップを開催予定です。   ぜひ、お近くにお立ち寄りの際は覗いてみてくださいね♪ それでは、また!      ツイート  

アルダブラゾウガメに水浴びを
  • 爬虫類

アルダブラゾウガメに水浴びを

 こんにちは。 昨年夏、アルダブラゾウガメが困ったことに なったというブログを書きまして、 その対処法として、しっかりした池をゾウガメ舎に作ろうということになりました。     土を掘って、給水と排水の配管をして、      休館日には業者さんに来てもらって、   完成!!   まだちょっと寒いのでゾウガメたちは入ろうとしませんが、 きっともうすぐ、池にまっしぐらな姿が見られるんじゃないかと…楽しみです。      ツイート  

新人広報なつめ 「ホネ展」取材日記 Vol.1
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  • 新しい展示

新人広報なつめ 「ホネ展」取材日記 Vol.1

みなさんこんにちは。 渓流展ブログでリレーを続けた「渓流 命の旅のはじまり」が 先日、無事終了しました。   ということは……?   はい、現在特別展のスペースはこんな感じで次回の準備真っ最中。       それにしても、今回はいつもと何か違うような… 水がなーい!!!   そうなんです。 今回の特別企画展示のテーマは 「骨の水族館 ~生き物たちのからだの支え方、守り方~」 3月15日(金)~7月8日(月)   ということで、魚類を中心にいろんな生き物の 骨 ホ・ネ を集めました! これは…ヘビの骨?! 他にもまだまだあります!   前回の渓流展に引き続き、今回も私新人広報なつめが 少しずつ、レポートしていきたいと思います! 準備中の段階から、 通り過ぎるお客様が興味深そうにご覧くださっています。 いよいよ、明後日3月15日(金)より始まります!! おたのしみに…☆   それでは、また!      ツイート  

渓流展ブログ13「お礼」
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渓流展ブログ13「お礼」

皆さんこんにちは。 早いもので特別企画展「渓流 命の旅のはじまり」が本日、3/10をもちまして、 無事に終了します、たぶん。 始まる前、なかなか全容がまとまらず苦労をしたことが思い出されます。    「渓流に入ると、凛とした空気が張り詰め、清々しさを感じます」 そこに生息する生きものたちを通して、 渓流の魅力や独特の生態系をお伝えしようと企画した今回の特別展。   渓流の雰囲気を出すというの難しいもので、 どこまでその魅力をお伝え出来たか分かりません。   渓流展ブログもこれで最後となります。 沢山の方々にご協力を頂き、本当にありがとうございました。 そして読んで頂いた皆さまに感謝致します。    今回は御礼を述べさせて頂くとともに、個人的に好きな渓流の姿を少しお伝えして、 渓流展ブログの最終回とさせて頂きます!    渓流には、実はさらにその先があります。   渓流を進んで行き、渓流を覆っていた木々(渓畔林)も無くなり、       草原とゴツゴツした岩が広がる場所、そう源頭部と呼ばれる場所です。   この源頭部から浸み出した水が集まり、 渓流やその下流へと続く河川を形成していくのです。  日本にもこんな素敵な場所がまだ残っています。 未来の子どもたちに伝え、残していきたい自然だと思います。   そして次なる特別展はエントさんが担当する 「骨の水族館 ~生き物たちのからだの支え方、守り方~」 3/15(金)~の開催です。 こちらも是非ともご覧頂きたいと思います。      ツイート  

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本日の開館時間

9:30-19:00

最終入館 18:00

世界淡水魚園水族館 アクア・トト ぎふ

〒501-6021 岐阜県各務原市川島笠田町1453

TEL 0586-89-8200 FAX 0586-89-8201

2回分の料金で何度でも楽しめる!

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