その3です。 道路沿いのゴミを除去すると同時に、道路のたまり水を、繁殖池と間違えてメスを待っているオスや、 すでに産みつけられてしまった卵のうを救出したら、次の作業です。 次は繁殖池の造成です。これが、なかなかキツイ! 毎年同じ場所に池を掘っても、たった一年で落ち葉や植物で半分以上が埋まってしまいます。 もちろんその上にはこの写真のように雪がつもっていることも。 (この写真は当時のものではありませんが、同じ場所です) でも、繁殖に集まった成体と卵のうが観察できると、体の疲れが癒えるとは言いませんが、 一瞬喜びで疲れを忘れてしまいました。 また、この作業から数カ月後、同じ場所でたくさんの幼生が確認できた時は、ほんとにホッとしました。 そしてこの年から、アクア・トトぎふでは、ハクバサンショウウオの飼育に取り組み始めました。 残念ながら、いまだ飼育下繁殖には成功していませんが、少しづつ進展しています。 もともとゴミと一緒に捨てられてしまっていたのは、何が問題だったかというと、 「みんなそんなところにハクバサンショウウオがいるなんて知らなかった」ということです。 そもそもサンショウウオ自体が知られていないわけですから、当然です。 飼育下繁殖技術などの確立も大事ですが、実物をみて、その生物のことを知ってもらうことも、 水族館の大切な使命です。 という熱い思いを込めての、ハクバサンショウウオの初展示なのです!