おもしろ飼育コラム

エゾサンショウウオの頭でっかち幼生
  • 新しい展示

エゾサンショウウオの頭でっかち幼生

2F博士の探検小屋コーナーで、エゾサンショウウオの幼生展示を始めました。 ふーんって思われました…? フッフッフ 今回はただエゾサンショウウオの幼生を展示したわけではありません。 では、まず下記の写真をご覧ください。      この個体たち、実は同じ卵嚢から生まれたいわゆる兄弟にあたる個体です。 でも見た目が全然違いますよね。          上は通常型で、頭でっかちな方は大顎型とよばれますが、 個体密度を高くして飼うなどちょっとした操作で、 一部の個体が頭でっかちになるのです。 これを表現型可塑性(ひょうげんがたかそせい※)と呼びます。 野外では水中の小さな生物やエゾアカガエル幼生、共食いをして育ちます。 大顎化することで、ライバルより多くの餌を食べられるようになるわけです。 特にエゾサンショウウオの頭でっかち化は、 エゾアカガエル幼生がたくさんいる環境で、顕著になります。 オタマジャクシ食べ放題! と思いきや、エゾアカガエル幼生も負けてはいられません。 ドーン!          衝撃! 新弟子検査時の、舞の海関を彷彿させます。 このサンショウウオとカエルの変身、 ここにヤゴが登場すると、またさらに体型が変化します。 本当に面白いですね、わくわくします。 今回はエゾサンショウウオ幼生だけの展示ですが、いずれは! さて、展示中のエゾサンショウウオ幼生は、当館で繁殖した個体です。 親は2010年夏のサンショウウオ展で展示した個体で、 その後もバックヤードで飼育を続けてきました。 今回、幼生と一緒にこの親個体も一緒に展示します。        (もう一枚) 幼生が変態したら展示終了となりますので、ぜひお早めに。 ※表現型可塑性 同じ遺伝子型を持つ個体が環境の変化に応じてその表現型を変えること     ツイート

ニホンウナギ
  • 企画展・特別展示

ニホンウナギ

GWも無事終了。 今さらではありますが、 4月18日からは新しい企画展「ニホンウナギ」がはじまっています。      ウナギって誰でも知っている魚ですが、まだまだ分からないことばかりです。 この特別展の設営中にも、 ニホンウナギの成魚が産卵回遊時、昼と夜で遊泳深度を 規則的に変えていることが発見され、 ニュースで大きく取り上げられました。 → https://www.fra.affrc.go.jp/pressrelease/pr27/20150416/index.html   ウナギの親が産卵場所であるマリアナ海域までたどるルートは まだわかっていないんですね。 この発見は産卵回遊ルート解明を大きく前進させることと思われます。 一生を通じて数千キロも旅する魚ですから、 その生態を調べることはとてつもなく大変なことです。 また、海だけでなく川でのくらしについても、 まだわかっていないことが多いのです。 今回の特別展では、ふしぎな生態だけではなく 体の秘密、養殖など人との関わりなどについて、 狭いスペースですが、できる限り紹介しました。 (解説パネルが多くなってしまいましたが、省くわけにはいきません!)    貴重な標本なども多く展示しておりますので、ぜひ見に来てください! さて、ウナギといえば、やっぱり食べることが頭をよぎりますよね…。 私も大大大大好きなのですが、 数年前からウナギを食べることをやめてます。たぶん…(※) ニホンウナギは絶滅危惧種であり、その資源は本当に危険な状況です。 いつでもどこでも安価に食べることができるような利用の仕方は かなり問題があると思います。      ウナギは古くから愛されてきた魚で、これからの未来もそうあってほしいです。 ウナギとの付き合い方へのメッセージを込めた、今回の企画展。 ぜひごらんください。 ※某県に行った際、かなり酔っぱらった状況で、人に勧められた白焼きを一切れ食べた! と妻が言うのです。覚えてないのです(涙)   ツイート

トウカイコガタスジシマドジョウの成長記
  • アクア・トトの生き物

トウカイコガタスジシマドジョウの成長記

トトベビー水槽にいる トウカイコガタスジシマドジョウの子どもたち。  実はこの子たち、去年の8月生まれなんです。 今でこそ一丁前に『ドジョウ』の形をしていますが、 その姿になるまでに面白い発見をさせてくれました。 これまでを振り返って、ご紹介します!    ふ化直前の卵はこんな感じ。   こちらふ化直後の赤ちゃん。   とにかくちっちゃいです!    ふ化した次の日、目を凝らしながら赤ちゃんを見ていると、 不思議な形をしていることに気付きました。    水槽にいるのはドジョウの仲間のはずですが、 どちらかというと、サンショウウオの幼生の形に似ているというか…   気になったので、顕微鏡でのぞいてみました!     赤い矢印で示した部分。何かがにょろっと出ていますよね。 調べてみると、シマドジョウ亜科の仔魚期にみられる 外鰓弁(がいさいべん)であることが分かりました。 大人ではエラの中に納まっている器官(鰓弁)が、 赤ちゃんの時だけ、体の外に飛び出ているんです! これは不思議!! この外鰓弁、なくなるのもあっという間で、 ふ化からわずか4、5日でエラぶたの中に隠れてしまいました。   その後、赤ちゃんは順調に長細くなっていき、         ふ化して約1か月経つと、やっとドジョウらしい顔つきに。     観察を続けて、トウカイコガタスジシマドジョウって こんな成長の仕方するんだな~と、しみじみ思いました。 身近な魚でも、その赤ちゃんに出会う機会はなかなかないですもんね。 感動です。 当時と比べればかなり大きくなった!とはいえ、 まだまだ小さなトウカイコガタスジシマドジョウたち。    ぜひ、トトベビー水槽に会いに来てくださいね。 長い名前ですがみなさんに覚えて頂けることを信じて、お待ちしています♪         ツイート

トトベビーデビュー!!!!!!!!!!!!
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トトベビーデビュー!!!!!!!!!!!!

さてさて、今年もついにGWがはじまりました! みなさんは、どこかへお出かけする予定はありますか? 私は、友達とBBQをする予定です!! あとは、GWの企画担当になっているので、イベントの運営を頑張らなくちゃ! て、とこですかね。 なので、ブログを書いて宣伝です!! 今回、入館してすぐのプレリュードに特別水槽を設置しました。 『トト・ベビーのトトデビュー』 ということで、アクア・トトでうまれた生き物を集めて展示しています。 まだまだ、小さい子供たちの展示です。 今回は、それぞれの生き物の見どころを教えちゃいます。 では、順番に紹介していきますね! ①ネオランプロローグスブリシャルディ 目元が鮮やかで、なんだかお化粧をしているような顔をしています。 ほっぺたが赤く染まっている!!なんて感じでとてもキュートです♡ ②ナガレヒキガエル   カエルの子供はご存じのとおり、オタマジャクシ! ナガレヒキガエルのオタマは、口が吸盤状なのが特徴で、 よく見ていると、葉や石についたコケなどを食べている姿を見られるかもです。 口がパクパクと動いていますよ!   ③トウカイコガタスジシマドジョウ  生まれてまもないこのドジョウには、外鰓弁(がいさいべん)というものがついていて、 成長と共になくなってていきます。 ブログをよく書いている飼育員Sさんが成長記録を 写真におさめていたのでこちらをご覧ください! よーーーーーーく見るとあるのがわかりますよね? 展示しているドジョウはそれがもうなくなっていますよ!   ④カスミサンショウウオ   うまれてから、バックヤードで毎日世話をしてここまで大きくなりました! 水中をゆらゆらと漂ったり、泳いている姿が 個人的にはとてもかわいらしくて好きです。     ⑤ライオンヘッドシクリッド この魚は、石の隙間や陰に隠れ家を作るので水槽内を見ても、なにもいない!! なんてことがあるかもしれません。 でも、よく見てみてください。 見ていると、石や草の隙間から、 ひょっこりと顔を出したり、泳いでくる姿が見れるでしょう! さて、 こんな感じでそれぞれとても魅力的で、かわいい子供たちを展示しています! ずっと見ていたくなっちゃうほどのかわいさですよ!!! 2015年のGWは、アクアトトで決まりですね! ちなみに、GWは予定が・・・ という方は、5月末までに来て頂いたら大丈夫です。 『トトベビー』の展示は、5月31日までとなっておりますので、 是非ともご覧になりに来て下さいね!! では、最後に 私は今回初めて、カスミサンショウウオの飼育に挑戦しました。 餌をあげたり、水を換えたり・・・ 日に日に、大きくなっていく姿がとても楽しく、うれしい気持ちになりました。 その時、成長記録として写真を何枚かとっていたので その中から、とっておきの1枚をみなさんにプレゼントです!! ドンッ!!         あ、でも こっちもすてがたいので・・・ ドドンッ!!!   では、みなさん この子達と一緒にお待ちしておりますね!       ツイート

隠れ家、増量。
  • アクア・トトの生き物

隠れ家、増量。

2階、コンゴ川の水槽に大きな流木を追加しました!    矢印で示したのが追加した流木です!  ビフォー写真を撮っていなかったことを悔やんでおります。。   新しく変わった環境に、魚たちの反応はというと… トンネルを覗いてみたり (クテノポマ・オケラートゥム)    隙間に収まってみたり (ライオンヘッドシクリッド)      なかなか新鮮だったようで、物珍しそうに流木の周りを散策する様子が観察できました。     手前に隠れ家が出来たことで 魚たちの姿がより間近で見られるようになりましたよ! ぜひ!水槽の前で足を止め、 魚たちの表情豊かな行動に注目してみてくださいね♪ それではまた!   ツイート

ヒゲいろいろ
  • アクア・トトの生き物

ヒゲいろいろ

  アクア・トトでは様々なナマズのなかまを展示しています。   こちらは3階にいるナマズ。 チャームポイントはやっぱりヒゲです! このヒゲは味を感じることができ、 餌を探すのに重要な役割を持つといわれています。 ナマズのなかまといえば、長く立派な髭を持っているイメージがありますが、 こちらはどうでしょう!    2階にいる、メコンオオナマズです。 ヒゲがない!? と思いきや、アゴの先に注目してみてください!     お分かり頂けるでしょうか!?         体に対して、すごく短いんです! 例えるのであれば、 プッチンするプリンの容器の底にあるアレのような、 ツンとした形をしています! 最後にもうひとつ、とっておきのヒゲを… コンゴ川に生息するシノドンティス・ノタータです。      ちなみに2階のこの水槽にいます。       さてそのおヒゲは…      枝分かれしてる! まるで植物の根っこのようです! このヒゲを常にせわしなく動かしているため、 撮影するのになかなか苦労しました。 見ようと思ってのぞかないとなかなか気づきにくいナマズのたちのヒゲ。 ちょっとマニアックですが、オススメの観察ポイントです! ぜひ、注目してみてくださいね♪   ツイート

今日はホワイトデー♡
  • イベント

今日はホワイトデー♡

みなさんこんにちは。 今日は3月14日 ホワイトデー。 バレンタインデーのお返しを送る日です。   いつもアクア・トト ぎふをご愛顧いただいているみなさんに  ささやかながらハートのお返しを...      2尾のピラルクーが寄り添って、ハート形に♥  みなさまに幸せが訪れますように...♥   ツイート

チュラさん
  • アマゾンの生き物
  • 企画展・特別展示

チュラさん

ご無沙汰ぶりのブログです。 アマゾン展ももう残りわずかの開催期間を残すのみ。 私は展示導入部分の魚以外の展示に関わっていましたが、 そういえば、一度も記事にしなかったので、今更ながら少しおつきあいを。 上に書いた魚以外の展示、先日の休館日に一部展示変更しました。 この一年、アマゾン展に足りなかったものは何か。 それはズバリ、「モフモフ感」。 今回展示した種は、この「感」を補って余りある、最高の生物です。       よく見ると、細か-い毛もモフモフ。 もうちょっと引いて撮影したものがこちら。     苦手な人はここまで! イケる人はスクロール。 ↓ ↓ ↓     そうです、チュラさんです。 世界最大のクモ、その名もゴライアスバードイーター! バードイータ―とありますが、鳥を主食にしているわけではないです。 当館では餌用コオロギを与えています。   普段はのそのそ動いていますが、 餌を見つけるやいなや、するどい牙でガッ!   私的「絶対に襲われたくない捕食者ランキング」、上位にランクインです。 (ちなみに堂々の1位はタガメ) こんなチュラさんですが、当館に来た当初は一回りちいさくて、 ちょっとケースのフタを開けるだけで、 お尻の刺激毛(たまらん痒い)をシビビビビと 私に向けて飛ばしてくる臆病者でしたが、 2回の脱皮を経て、最近はそういうことも少なくなりました。 私、クモはあまり得意ではなかったのですが、 最近ちょっとかわいいなと思うようになってます。 このアマゾン展唯一にして最強のモフモフを皆さんぜひご覧ください。 と、いう〆を考えて、ブログを書いていたら、 アマゾン展最強のモフモフはチュラさんではなかったということに今気づきました。 アマゾン展の案内人、     クニさん が一番でした。   ツイート

プンプン!
  • アクア・トトの生き物

プンプン!

カラシン展の裏側で作業をしていると、なにやら気配が…       タライロン が 怒っている !! エラ蓋を立てて、ゆっくりと近づいてきました。     もうプンプンです。 どうやら水槽の上でゴソゴソされるのに反応した模様…。 ごめん、ごめんて!と言いつつ、 あまりの気迫に見入ってしまいました。   明らかに自分より大きな相手(私)にも ひるまずに、この表情です。     裏側はこんな感じ。       ちなみに、通常時はシュッとしています↓     このタライロン、野生ではどんなところにすんでいるのでしょう! 実際にアマゾンに行き、出会ってきた国崎さんに聞いてみました。   出会った場所はアマゾン川に流れ込むナナイ川という支流。 中央に小さく見えるのが国崎さんです。  なんとも広大ですね!         そんなナナイ川で流し網をした際、 偶然にタライロンを捕獲したそうです。       いました!     国崎さん、タライロンに負けない気迫です!   水槽の中で見られたような威嚇も、 実際はこの広大な水中で行われているのでしょうか。 水槽にいる個体を目の前にして、妄想が掻き立てられます!   企画展の観覧側から覗いても タライロンが威嚇してくることはほとんどありませんが、 今回のことで、裏側でもタライロンの気に触れないよう 慎重に作業することを心掛けようと思いました…。   カラシン展で一際存在感を放つ、 タライロンにぜひ会いに来てくださいね!      それではまた!   ツイート

おじいちゃんカワネズミのその後
  • アクア・トトの生き物

おじいちゃんカワネズミのその後

こんにちは、 まだまだ寒い日が続きますね。     以前紹介したおじいちゃんカワネズミ(No.4 ♂)は、まだ元気にしています。 (2月で飼育開始から2年4か月)     最近は餌の時間を覚えたようで、 餌をあげる際にはピョンピョンと飛んで餌を探します。     餌の中でも特に大好きなコオロギは、与えるとすぐに食べに来て、 最近では人の手から直接餌を食べるようにもなりました。     視力の悪いカワネズミは、目で見て餌を認識することはできないようで、 手を入れてみると「餌かな?」と、指をクンクンしてきます。       そして・・・     「ガブッ」     落ち着いているときは餌じゃないとわかって離れていくのですが、 「餌だー!」と興奮状態になっていると、容赦なく噛みつきに来ます。       「あぁ、No.4…今日も摂餌意欲良好なんだね。元気そうで良かった。」 と、噛まれたところを見ながらニヤつく今日この頃です。     というわけで、まだまだNo.4は元気そうです。     目指せ3年。     長生きしてください。         p.s. 実は以前からカワネズミは毒を持つのではないか という説があったりしていたのですが、 少なくとも私は飼育している個体に何度も噛まれても、 人間に感じることのできるほどの毒があるようには思いません。 「カワネズミは毒を持つ生き物なのか?」 まだまだ謎だらけですね。 ※安全な範囲で行っています。皆さんはマネしないでください。     ツイート

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本日の開館時間

9:30-17:00

最終入館 16:00

世界淡水魚園水族館 アクア・トト ぎふ

〒501-6021 岐阜県各務原市川島笠田町1453

TEL 0586-89-8200 FAX 0586-89-8201

2回分の料金で何度でも楽しめる!

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