おもしろ飼育コラム

ゆらめくイトヨ
  • 企画展・特別展示

ゆらめくイトヨ

トゲウオ展ついにはじまりました。 先日のブログではオザキ氏が、長年恋焦がれていたハリヨから、あっさりとイトヨに心変わりしたと報告されていました。 この驚くほどの「女心と秋の空」っぷりに、我々は失笑を禁じえないわけですが、それはさておきイトヨ日本海型の展示水槽。 ちょっと雰囲気が違います。 その理由はここだけ海をイメージしており、ちょっとした造波装置をつけているからです。 (イトヨは海に下ります) 造波装置と偉そうに言っていますが、波を起こすというよりは、 乱流をおこすといった方がよいでしょうか。 まあ、水槽上部にいわゆる「ししおどし」を設置しています。 これは2008年8月のマンスリー水槽で、潮間帯の生物を展示した時に使用したもので、 90cm定格水槽とはいえ、少しでも雰囲気をだせないかと、適当に作ってみました。 すると、なかなかどうして、ケヤリムシとかゆらめいて非常に良い感じじゃない! もう、テンション急上昇です。   「これ良くない?ねぇ、これ良くない?」と連呼する今夜はブギーバック状態の私を、 皆は「うん、良いね。ぜひ、今度使わせて。」と、 今思うと非常に軽い返事でかわされていました。   私はホントにみんなが使ってくれると思っていたんです。しかし結果は、3年4カ月の放置。 この悲しみをどうすりゃいいの?誰が僕を救ってくれるの?と打ちひしがれる私を、 トゲウオ展担当者、ハタノ・オザキ両名がようやく救ってくれたのでした。 ゆらめくイトヨ、カッコイイです。 次にこの装置が使われるのは、これまでの流れを踏襲すると計算上2014年。 ブラジルでのワールドカップが開催される年ですね。 それでは皆様「アテ ローゴ!」 ※注:特別展は始まったばかりです。   ツイート

子育て中のママにこそ、水族館を思い切り楽しんでほしい
  • アクア・トトの生き物

子育て中のママにこそ、水族館を思い切り楽しんでほしい

平日の昼、館内ではベビーカーを押すママの姿を多く見かけます。 育児や家事の合間に少しだけほっとしていただける時間でしょうか。   幼稚園や保育園に入園前の小さなお子さんたちは、 その小さな瞳をキラキラ輝かせながら 目の前でゆっくりと泳ぐ魚や生き物を見つめています。 お母さんは、そんなわが子の成長がうれしくて写真をパチリ。 このようなほんわかした光景に、私たちも嬉しくなってしまいます。   小さなお子さんたちは、歩くことや走ることが楽しくて、いろんなことに興味があって、 心やからだがどんどん発達していく時期です。 この時期だからこそ、いろんなものを見せてあげたり、教えてあげたり、 一緒になって遊んであげたりしたいですよね。   私たちは、子育て中のママにぜひ、お子さんと一緒に水族館に来ていただきたいと思っています。   水族館のスタッフは、生き物の大切な命を預かる仕事。 来館してくださったお客様に、命の大切さや 生き物の不思議について、少しでも多くのことを伝えたいと考えています。   そんな私たちの思いは、水槽の設計にもあらわれています。 当館の水槽の高さは、お子さんにも見やすいように低い位置にあり、 水槽にはりついて間近に泳ぐ魚たちを見られるようになっています。 これらの展示はきっと、お子さんの好奇心や冒険心を大いにかきたて、 心や脳の発達にも良い影響があったり、 癒しの効果があったりするのではないかと考えています。 お子さんはもちろん、お母さんたちも。   でも、お子さんが何よりも嬉しいのはきっと、 優しいお母さんがいつも近くにいて一緒に笑ってくれること。 そんなささやかで幸せな時間を水族館が提供できれば、 アクア・トトのスタッフはとっても嬉しく思います。   水族館の生き物は皆、水そうの中で いきいきと暮らしています。   その姿を見て、子どもさんたちは純粋な心で大切な何かを感じてくれるはずです。   そして、ここで育んだ「感受性」や「創造力」は、大人になっても色あせることはありません。   「心豊かな、好奇心あふれる子どもに育ってほしい」というお母さんの思いを、 アクア・トトぎふは応援していきたいと考えています。   ツイート        

ひとり甲殻機動隊!part2
  • 企画展・特別展示

ひとり甲殻機動隊!part2

では、今日は「オカガニがたべたー!」について。   オカガニは雑食なので、まぁ、基本的にはなんでも食べるだろう…と思っていたのですが、事前に、オカガニの食性について調べてみました。図鑑やインターネット、あとは文献に、ちらほらと何を食べるのかが載っていました。落ち葉や木の実、それと…サツマイモ!?サツマイモなんて食べるのか…。沖縄では「サツマイモ喰い」なんて言われることも…。ほんとかね?あとは、甲殻類なので、硬くて立派な殻を維持・形成できるように、カルシウムも大事です。さぁ、飼育環境も落ち着いて、いよいよエサをあげてみよう。ということで、まずは、エビやカニには必ず与えるオキアミから…。↓     つるつるっと食べました。4~5匹のオキアミをつるっと。とにかくエサを食べてくれたということで一安心です。では、次、サツマイモはどうでしょう?食べます食べます。サクサクっと聞こえてきます。その他、リンゴ、ニンジン、魚肉、活きたコオロギを与えて飼育しています。で、木の実もよく食べるはずなので―――――アボカドも与えてみましたが、大きい左右のはさみで、アボカドに対して「あっちいけ!あっちいけ!」と拒否。同居しているミナミオカガニは、なんの躊躇もなくアボカドを完食しました↓ こんな感じで、はじめてのオカガニ飼育は順調にいっています。 12月いっぱい展示してますからね。見に来てくださいね。   ツイート  

次回特別展予告!
  • 未分類

次回特別展予告!

皆様こんにちは。 展示飼育の尾崎です。 今回は、12月16日から始まる企画展についてのお話です。   現在は特殊能力展で、両生爬虫類や魚類、 昆虫まで様々な生物を展示していますが、 今度の特別展の主役はこちら!!     そう、トゲウオです。(写真はトゲウオの仲間、ハリヨです。 ハリヨは常設展示でも見ることができますよ。) タイトルは「命まもる魚 トゲウオからのメッセージ」です。   私は淡水魚の中ではハリヨが一番好きで、 今回の特別展の担当も希望しました。 ハリヨはその姿も好きなのですが、生活史がとても面白く、 長く私のNo1淡水魚でした。   そして現在、トゲウオ展(タイトルが長いので、 私たちは「トゲウオ展」と呼んでいます。)の準備を進めているわけですが、 水族館に入って長年私のNo1を守ってきたハリヨを超える魚に出会ってしまいました。 その魚…こちら!     「イトヨ」です。皆様いかがですか? 私はこのメタリックな美しい銀色の体に心を奪われてしまいました。 イトヨはハリヨと同じ仲間なので、生活史も似ています。   私は水槽の中でしかイトヨを見たことがありませんが、 自然界で見た人に聞くと、イトヨが太陽の光を浴びて、 キラキラと体が輝き、とても美しかったそうです。 ぜひ、私も見てみたいものです!!   そんなイトヨやハリヨなどを展示する、今回のトゲウオ展。 まだまだ準備で大変ですが、良い展示になるよう頑張りますので、 ぜひ見に来て下さいね。   ツイート    

ひとり甲殻機動隊! part 2
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ひとり甲殻機動隊! part 2

こんにちは。甲殻機動隊part1から、はや2ヶ月も経過…。この2ヶ月は、主役の登場を、今か今かと待ち焦がれていたのでした。     今日のお題は、その主役、「オカガニがきたー」 です。     12月のマンスリー水槽の主役の座を射止めております。   こちら↓     なんだ、ふつうのカニではないか? いやいやいや…。大きくて硬くて…。迫力満点!そして力持ち。 甲幅8cmぐらいです。はさまれるとやばいので、しっかりは測っておりません。   オカガニは名前の通り、基本的に丘=陸地で生活するカニです。 産卵の時だけ、海に移動します。 わりと、山の方にすんでいるので、移動の時は、道路を横断することもあります。 なので、オカガニがすんでいる沖縄やその周辺の島では、 オカガニの交通事故死が多いそうな…。 わたしも、石垣島で、道路を横断するオカガニに遭遇しました。 はぁ、かっこいい。   いつも「サンショウウオ!サンショウウオ!」って言っている田上も、 いつも「ハリヨ!ハリヨ!」って言っている尾崎も、 なんだか、オカガニに魅了されちゃってるみたいですよ。   そしてもちろん私も。 こんなカニがいるんなら、沖縄に移住してもいいかも…。 って思ってるぐらいですから。   いろいろと文献や図鑑を見ましたけど、 日本でオカガニを研究している人はあまりいないようです。 なので、オカガニの生態について詳しくは分からないのです。 何年かかってこの大きさになるのかすら分からない。   というわけで、たった1ヶ月の展示ですが、 オカガニについて分かったこと、気がついたこと、おもしろいことがあれば、 またブログに書きます!   とりあえず次は、 「オカガニがたべたー!」 つまり、オカガニの食性について、書こうと思ってます。 ツイート    

模型
  • 未分類

模型

館内には水槽だけでなく、色々な展示物があります。 たとえば、こんなの。 これは触ってもOKなものです。 実際の標本から型をとって製作したと聞いたことがありますが、 細かい点までは再現出来ていません。 ポリプテルスは特徴的な鱗(ガノイン)をしていますので、 欲をいえば、そういう細部までこだわって作ればいいのになーと思います。 (私は製作には携わっておりません)   他にもこんなものも。 これは触れる展示物ではなく、装飾品といったものなのですが、よく見ると・・・   歴戦の傷跡が(笑) 修理するのも私たちですので、お取り扱いはほどほどでお願いします。   で、なんでいきなりこんな話題を持ち出したのかと言うと、 そこには深い訳があるのです。     これですよ・・・。 この模型、実は職員オオシマ氏手作りなのです! ちょっと前から夕方頃になると、工作室にこもって、 発泡スチロールと石膏粘土をコネコネコネコネ何をやっとるんだと思っていたら、 これが出来上がりました。   なかなかどうして、プロ顔負けとまでは言いませんが、 素人耳勝ちくらいは言っても良いくらいの、素晴らしい出来です。 残念なのは、私が作ったのではないという点です。   じゃあ、なんでわざわざ私が記事にしたのかというと、 「すごいっすね」って話をふった時の、オオシマ氏の表情と言ったら! もう見たことないくらいのドヤ顔。 鼻の穴も広がる広がる。   そんなん見たら、切なくなりまして・・。 記事にした次第です。 おあとがよろしいようで・・・。   (何に使われるのかは、まだ秘密です)     ツイート    

エボシカメレオン飼育奮闘日誌~特別展「生物のふしぎな能力」より~
  • 企画展・特別展示

エボシカメレオン飼育奮闘日誌~特別展「生物のふしぎな能力」より~

こんにちは! 秋季特別展「生物のふしぎな能力展」も終盤です! 今回の特別展の双璧の主役 (個人的にはもう1種ミミックオクトパスだと思っています)である 「エボシカメレオン」を紹介したいと思います!         「カメレオン」と言うとおそらく… 「伸びる舌」 「バラバラに動く目」 「体色変化」などを 想像するのではないでしょうか? 不思議な能力を持ったカメレオン… 個人的には興味深く飼育をするのは面白いですが、 意外に世話が大変です… 今日はその苦労話を一つ… 展示している個体は餌用のコオロギを1日平均で約8匹くらい食べます。 餌をやる時は、カメレオンを驚かさないように 必ず「下」からピンセットで与えます。 「上」から餌を与えると「敵」だと勘違いして、 驚いて餌を食べてくれなくなる時もあります。 カメレオンの仲間は代謝が速いので毎日の給餌が欠かせません。 水を飲ませるのも工夫が必要です。 基本的にはカメレオンの仲間は 水を容器に入れて置くだけでは水を飲んでくれません。 自然界では木の枝や葉っぱに付いた水が「雫」となって、 落ちる様子を見て初めて「水」と認識します。 飼育下では、ケージの上からチューブで水がポタポタと落ちるようにしています。 カメレオンの仲間は主にアフリカ大陸やマダガスカル島に生息しています。 日本とは環境条件が全く異なるので、 カメレオンに合うように条件を合わせなければなりません。 加湿器を設置して適度に湿度を保ちます。 体を温める為のスポットライトや健康を維持する為の紫外線も欠かせません。 飼育環境が合わなければ、すぐに調子を崩してしまいます… 「特展の期間中無事に展示出来るだろうか?」 これが正直な気持ちでした。 しかし、最近は飼育環境に慣れてきましたので、 少し安心しております!観察していると 「人間のような」一面もあるので、とても面白い生物です! 餌を食べる時にガツガツしすぎて、枝を踏み外して落ちそうになったり、 移動の時には細い枝を間違えて掴んで落ちそうになることもあります。 驚いた時や警戒している時には露骨に体色も変化しますし、 世話をする時に手を入れると体は動かさないで、 「目」だけ動かしてこちらの様子をじっと観察しています。 特別展期間中の限定展示ですので、皆さん是非見に来て下さいね!   ツイート            

生物のふしぎな能力5
  • 企画展・特別展示

生物のふしぎな能力5

こんにちわ 今回は「サバクツノトカゲ」のご紹介。 サバクツノトカゲは、危険を感じるとすばやく草むらなどに逃げ込みますが、隠れるところがない場合は、目から血を飛ばして、敵が驚いている隙に逃げることもあります。 脳の血流を制限し、目の毛細血管を破裂させることで、血を飛ばすことができるそうです。 ここまでくると、もうほとんどホラーですね。 恐ろしや・・・・     ツイート    

生物のふしぎな能力4
  • 企画展・特別展示

生物のふしぎな能力4

こんにちは。 今回は、「ハリセンボン」のご紹介。 とても愛嬌のある姿形をしているハリセンボン。 あの大きな目が良いのでしょうか?見ていて、癒されます。 人によく慣れ、餌の時には水面まで寄ってきます・・・。     いやいや、特殊な能力についてお話しましょう。 ハリセンボンの体には、トゲがたくさんあり、危険を感じるとトゲを立たせて、身を守ります。 どうやって立たせているのかというと、口から海水を胃に送りこみ、体を膨らませてトゲを立たせているのです。 どこかの土産物屋さんに、膨らんだ状態でぶら下がってるのを見かけたことありませんか? あんな感じに膨らみます。すごいですね。痛そうですよね。 さて、ハリセンボンとありますが、トゲは千本もあるのかというと、実はありません。 もちろん個体差もありますが、350本前後のようです。 ツイート  

プチリニューアル♪
  • 新しい展示

プチリニューアル♪

この秋、プチリニューアルを行ないました。 それは、3階にある「上流の魚」たるタイトルがつく アジメドジョウの展示水槽です。 以前より、アジメドジョウを展示飼育しておりましたが、 隠れて見えなかったり、じっとしていて泳がなかったりと私個人的にも不満の残る展示でした。 実は、このアジメドジョウは、上流域つまり流れのある場所に棲んでいて、 よく泳ぐのです!! 川の中に潜ってみると 川底を這うように、群れをなしてぴろぴろ~っと泳いでいるではありませんか! 初めて見た時、感動すら覚えました。 夏、上流で川遊びした方は、そんな彼らを見たことがあるかもしれませんね? その様子を水槽でも再現したくて、今回水槽内に水流を付けてみました。 流れに負けじと泳ぐものや石の隙間をうねうね潜っているものなど まさに自然!!(と自画自賛) ま、水槽の片隅で休憩モードになっているものもいますが、それは愛嬌ってことで・・・。 泳ぐアジメドジョウをぜひご覧あれ!!! (アジメドジョウに混じってヨシノボリも展示しています)     ツイート

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本日の開館時間

9:30-19:00

最終入館 18:00

世界淡水魚園水族館 アクア・トト ぎふ

〒501-6021 岐阜県各務原市川島笠田町1453

TEL 0586-89-8200 FAX 0586-89-8201

2回分の料金で何度でも楽しめる!

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