おもしろ飼育コラム

すべてが主役!?
  • 日本の淡水魚

すべてが主役!?

秋の風物詩、イタセンパラの展示が「下流の魚」水槽ではじまりました。 毎年見ても、毎回写真をとっても、やっぱり今年は今年で、しっかり見て写真を撮りたい欲望にかられます。 この水槽には他にも色々な生き物が展示されていますが、主役はだれかと聞かれると答えられません。 数で言えば、一年足らずで大繁殖したオイカワです。 すごい数の群泳がみられ、今でもどんどん産卵して増え続けています。 底のほうではスミウキゴリやゴクラクハゼが良いアクセントとなりアピールしています。 このゴクラクハゼはばっちり婚姻色が出ていました。かっこいいです。 あと、魚以外でいえばお子様に人気のクサガメやカルガモがいます。 今の時期しか見られないので、イタセンパラをじっくりとみていただきたいのはもちろんですが。 スミウキゴリ、ゴクラクハゼ、オイカワ、コウライモロコ、ボラ、モツゴ、タモロコ、ワタカ、イタセンパラ、モクズガニ、カルガモ、クサガメ...。 皆さんの一押しはどれでしょうか。   水槽を隅から隅までじっくりと観察しながら楽しんでいただけたら本望です。         Tweet

オオアタマガメのフィーデングウォッチやりました!!!!
  • 爬虫類

オオアタマガメのフィーデングウォッチやりました!!!!

みなさん、こんにちは。 先日、10月6・7・8日の3連休に「オオアタマガメのフィーデングウォッチ」を開催しました!!ご覧いただけたでしょうか?   今回は、残念ながら見れなかった!!!という方の為に、イベントの様子をちょっと紹介しようと思います。 さて、「オオアタマガメのフィーデングウォッチ」ですが、実は開催するのは今回で2回目。 2年前の10月に行ったことのあるイベントなんです。 オオアタマガメは、名前の通り、頭が大きすぎるカメ。 ですが、特徴はこの頭だけではなく、力強い手足にとても長いしっぽ、鋭いくちばしなど、とてもとても、おもしろい特徴をもつカメなんです。 そして、この長いしっぽで野生下では、枝にぶら下がることができると言われています。   こんなにおもしろいカメなのですが、展示をすると普段はジッとしており、そのおもしろさがなかなか伝わらい・・・。 ということで、展示槽内でも元気でアクティブに動くカメの姿を見せたいと思い、「カメのトレーニング」を行うことにしたのが、始まりでした。   さあそして、肝心のイベントなんですが、、、 もう、大盛況!!!!!(と、私は思っています。)   多くのお客様に、元気な姿をお見せすることができたんじゃないでしょうか。   展示水槽前で一人のスタッフがカメの生態などについてガイドをしながら、私がバックヤードでトレーニングをし、その様子を観察してもらうというもので、小さな水槽ではありますが、大勢の方に見ていただけて、わたしも満足です。 そしてオオアタマガメの様子ですが、2年前に実施した時よりも、よりしっぽを使うところが観察できるようになりました。 元気に動かしたり、枝に巻きつけようとしたりとだいぶしっぽを使うことが上手になってきました。   私は、バックヤードにいたので残念ながら聞こえませんでしたが、「がんばれー!」と、声をかけてくださった方もいたと聞いて、とてもうれしかったです。(私ではなく、カメにですけど笑) なかなか、しっぽだけで枝にぶら下がるのは難しいですが、なんとかして、野生下での行動を引き出せたらな・・・と思っております。   という感じで、ガイドは無事に終えることができましたが、3日間って、あっという間ですね。 次は、いつ開催できるかわかりませんが、また、やりたいですね。 これからもトレーニングは続けていくので、今回ご覧になった方も、そうでない方もその際はぜひ、見にきてください!!   ちなみに、カメのトレーニングは、週に何回か行っていますので、ガイドはありませんが、運が良ければ見ることができます!! 場所は、水族館2F「雲南省の生き物」にある、オオアタマガメ水槽です。 みなさまが、応援しに来てくれるのをオオアタマガメと一緒にお待ちしております。   あ!!!!! あとですね、このオオアタマガメのトレーニングの取り組みについて、市民ズーネットワークという団体が開催している「エンリッチメント大賞2018」に応募してみました。   (エンリッチメントとは、「動物福祉の立場から飼育動物の幸福な暮らしを実現するための具体的な方策」のことです。簡単にいうと、野生下に比べるとどうしても単調になりがちな飼育環境を改善するために行われている取り組くみのことです。遊具を与えたり、エサを隠して動物に探す行動をさせたりとかです。)   残念ながら大賞をとることはできませんでしたが、なんと、1次審査を通過することがでました!!!!!   哺乳類などでは、よく行われているエンリッチメントですが、両生類爬虫類では、まだまだ浸透していません。   今回この賞に応募をして、少しでも多くの方にこのカメの取り組みについて知ってもらって、少しでも両生類爬虫類のエンリッチメントについて考えてくれる人が増えたらいいなと思っていました。 1次審査を通過することができ、関心を持ってくれる人がいることを嬉しく思います。   動物たちが本当のところ何を思っているのかは、わかりませんが、少しでも刺激的で良い環境を提供できるように、今後もできることをやっていこうと思います。   ・・・なんだが、真面目な感じになってしまいましたが、 とりあえず、 オオアタマガメが好き!!!って人が増えるといいなーってことで!!! トレーニング、がんばります!!笑   では!!       Tweet

モクズガニの秋
  • アクア・トトの生き物

モクズガニの秋

こんにちは。 こちらはモクズガニです。 英名はMitten crab(ミトンクラブ)といい、何ともかわいらしい名前です。 長良川の「下流の魚」水槽(カルガモがいるところ)にいます。 この広い水槽に10匹ぐらいのモクズガニがいます。 ふだんは、石の下や水槽のはしっこに隠れていて、なかなか見つかりませんが、夕方から夜にかけては活動的です。 閉館後の館内を見学するプログラム「夜の水族館」では、夜の見どころのひとつとして紹介しています。 ずいぶんと毛が立派な個体を見つけたので写真を撮りました。 ふっさふさでしょ? モクズガニは日本中のあらゆる川に生息しており、上流から河口までいたるところにいます。 アクア・トトぎふの裏庭にも時々いたりします。 個人的には、野外で見かけても(あ、モクズガニね)とさらっと終わってしまうことが多いのですが、去年の秋に、河口で見かけたときは大興奮しました。 その時の動画がこちらです。     交尾失敗…。 わっ!と覆いかぶさったのがオスで、いたしません!と逃げたのがメスです。 オスのほうが、はさみ脚の毛が立派です。   モクズガニの繁殖期は秋から冬にかけてで、おもに海水の混じる河口域で交尾をします。そのため、秋になるとせっせと川を下り海を目指します。 早いものでは2才、遅いものでは9才が、交尾のために何10kmもの道のりを移動します。   そのため、秋、河口に行くと、大きなモクズガニが集まっていて、こんなシーンを間近で見ることができます。   話は変わり、モクズガニは食用とされています。 モクズガニをとるための漁は、繁殖のために川を下る時期に行われることが多く、秋の風物詩とも言われます。 幾多の困難をこえて、大きく成長し、川を下って、さぁ繁殖だ!という時期に、捕まえられて食べられるカニの気持ちになると複雑なものがありますが、 これから先も、モクズガニにとってすみやすい環境が保たれ、日本の秋の味覚として漁や食文化が存続できることを願っています。     Tweet

ゾクッ3 ちょっとだけよ~
  • 企画展・特別展示

ゾクッ3 ちょっとだけよ~

こんにちは。 企画展「ゾクゾク水ゾクッ館」より、ちょっといいお知らせです。 7月14日から始まったこの企画展もすでに3カ月が経ちますが、12月9日までとなが~い展示です。 「もう見たよ~」「楽しんだよ~」というお客様もたくさんいらっしゃると思います。 しかし、残りの約2か月をもっと楽しんでいただくために、プチリニューアルしました。 これが作業風景です。 新たに登場する生き物は、モンハナシャコ、テキサスジャイアントビネガロン、バンパイアクラブ。 その他、ダイオウグソクムシの水槽に別種の「オオグソクムシ」を追加しました。 この場で紹介したいところですが、実際に会場でご覧いただきたいので、ぜひ見に来てくださいね。 え~写真くらい見せてほしーい! なんて声が聞こえてきそうなので、10月1日から先行して展示しているフクラガエルの仲間を紹介します。 アメフクラガエルから変更しています。 アメフクラガエルよりも2まわりくらい大きく、目の後ろのオレンジ色がきれいでかわいいです。   ちなみに以前展示していたアメフクラガエルはこちら。   実は、地味にですが、トト・ラボ内の標本展示も変えています。 現在は、ダチョウの卵、エミューの卵、ネッタイタマヤスデ、バイオリンムシを展示していますが、その前はライオンゴロシ、ヤマアラシのトゲ、ヒシの実を展示していました。 トト・ラボの展示は11月以降も展示替えを予定しています。   どの水槽がどの生き物に入れ替わったのかは、お楽しみ! ではでは。       Tweet

新入りをよろしく
  • 新しい展示
  • 日本の淡水魚

新入りをよろしく

新しい仲間を紹介します。   こちらはオオシマドジョウと呼ばれるドジョウの仲間で、かつてはシマドジョウ西日本グループ4倍体型と呼ばれていました。 吉井川の魚類の一つとしてオヤニラミやムギツクが泳ぐ水槽に仲間入りしましたが、当館ではオオシマドジョウによく似たニシシマドジョウがすでに展示されております。   よく似ているので見た目ではなかなか区別できないかもしれません。 ニシシマドジョウは染色体数が2n=48の2倍体、オオシマドジョウは2n=96の4倍体ということで、ニシシマドジョウが染色体数を倍化させて誕生したものがオオシマドジョウと考えられています。 といっても難しい話なので、とりあえずは両者は分布域が異なるので、生息地で区別することは可能です。 ニシシマドジョウは当館がある岐阜県などに生息していますので、この周辺で採ったらニシシマドジョウです。オオシマドジョウはおもに瀬戸内海流入河川に生息していますので、そのあたりで採ればオオシマドジョウです。 学生時代はオオシマドジョウの生息する地方に住んでいましたので、何度もオオシマドジョウを捕まえてきました。 時折このような全長15cmをこえる大型の個体と出会うこともありました。   この写真の個体はメスなのでややお腹が大きいですが、なんとなく肉付きも良く強そうな感じもします。   当然、ドジョウの仲間なので砂や砂利の中にも潜ります。   パッと見た感じいないと思っても、こんな感じで隠れていますので、予想以上に多くの個体がいると思います。 ぜひじっくりと観察してみてください。       Tweet

ゾクッ2 アフリカオオヤスデ
  • 企画展・特別展示

ゾクッ2 アフリカオオヤスデ

こんにちは。 今回は、企画展「ゾクゾク水ゾクッ館」からヤスデの紹介です。 ※この下に大きなヤスデの写真があります。苦手な方はご注意ください。           この企画展ではインパクトがあるアフリカ産の大ヤスデを展示してみましたが、水槽の前ではこんな会話をよく聞きます。 「ヤスデって何?ムカデじゃない?」などなど。 ヤスデの仲間は、庭や林など身近なところにすむ生き物ですが、意外とみなさん知らないようなので説明します。   ムカデとヤスデの違いを簡単に紹介しましょう。   【ムカデ】※写真(左) 体の特徴:1つの節に1対の脚、動きが速い 食べ物:昆虫やクモなど 性格:攻撃性が強い その他:毒を持つのでかまれると痛い、腫れる 漢字で書くと「百足」「蜈蚣」 【ヤスデ】※写真(右) 体の特徴:1つの節に2対の脚、動きが遅い 食べ物:落ち葉や朽木など腐食した植物質のもの 性格:おとなしい その他:毒はない、危険を感じると丸まり、臭い液を出す 漢字で書くと「馬陸」「八十手」 なんとなくムカデとは違う生き物だってことは伝わりましたか?   今回展示しているヤスデは、世界最大級のアフリカオオヤスデ。 どのくらいデカいのか、水族館のまわりにいるヤスデと比べてみましょう! ※この下に大きなヤスデの写真があります。苦手な方はご注意ください。         どうですか? 身近なヤスデ(写真下)が赤ちゃんのように見えますね。 飼育も比較的簡単で、ある程度湿度を保つことと、エサはリンゴや昆虫ゼリー、リクガメフードです。とてもおとなしく噛むこともないので、手で直接さわっても問題はありせん。 優しくさわれば臭い液も出さないですよ。   おまけの話 ヤスデの体をよく観察してみると、なんとっ! 脚の方からダニが見え隠れ。大きいだけでゾクッとするのに更にゾクッとします。 さわっても、人にダニがうつることはないので大丈夫です。   ゾクッとするだけではないですよ。魅力的な部分もあります。 ヤスデが歩くときの脚の動き、このウェーブの動きが綺麗でたまりません。     こんなヤスデの魅力を伝えるべく、何かできないかと模索中です。 お楽しみに!   Tweet

新しい世代
  • 日本の淡水魚

新しい世代

夏も終わり秋が深まりつつある今日この頃、みなさんはいかがお過ごしでしょうか? ついこの間までは猛暑で汗だくになっていたのを懐かしく感じます。 さて、目指してきた一つの目標でもありますが、以前ブログでご紹介したゼゼラやツチフキの繁殖した個体が展示デビューしましたのでご報告します。   さぁ、どこにいるかわかるでしょうか? ん?もしかしてこれか?と思うような大きさかもしれません。 居場所さえわかってしまえば、見つけるのはたやすいかもしれませんが、この水槽の中にいるという前提で見なければ、なかなか見つけるのも難しく、周りの風景にも同化しています。 まだまだ小さいので、このまま順調に育つことを祈るばかりです。     また、トトベビー水槽で展示していたウシモツゴの繁殖個体も時を同じくしてデビューしています。 ゼゼラやツチフキに比べると、ウシモツゴのほうがわかりやすいので、来館された方はすでに気づいているかもしれません。 新しい世代が次々に誕生して成長してデビューし、水槽のなかでも世代交代は行われていきます。 理想を言えば、水槽内で産卵された卵が育って、自然に世代交代をしてくれればよいのですが、そう簡単にはいきませんので、我々が一つ二つ手を貸すことで、種を絶やさないように心がけています。 頑張ったところで種が絶えない保証が絶対にあるわけではありませんが、このような形が水族館内における人と生き物との共存という一つの形でもあるように思います。   途中経過をお伝えしてそのままになっているニシシマドジョウも大きくなりました。 生まれたときから3,4カ月経過すると、まぁまぁな大きさまで育つことがわかりましたが、まだ展示するには小さいので、もう少しあたためておきます。   Tweet

ゾクッ1 ヘラクレス
  • 企画展・特別展示

ゾクッ1 ヘラクレス

こんにちは。 7月より開催している企画展「ゾクゾク水ゾクッ館」。皆さん、もうご覧いただきましたか? 今日は企画展「ゾクゾク水ゾクッ館」で展示している生き物を紹介します。   今回はこの生き物。 「大きさにゾクッ」ヘラクレスオオカブト。 世界最大(最長)のカブトムシです。 日本のカブトムシと比べると大きさの差は歴然!われわれの常識を超えるサイズです。 成虫の大きさは、一般的に46mm~178mmと言われ、150mmを超えればビッグサイズです。 一方、日本のカブトムシは、27mm~85mmの大きさで、70mmを超えればビッグサイズと言えるでしょう。 成虫(オス)での比較ですが、ヘラクレスの大きさ(長さ)は、実に日本のカブトムシの2~3倍です。 そしてさらに 成虫がデカいということは、幼虫もデカいはず!! カブトムシは、成虫になってから脱皮して大きくなることはないので、幼虫の大きさで成虫の大きさが決まるんです。 展示している幼虫は、3令の中期で現在約70gの重さですが、後期になってくると100gを超えます。 大きいものだと150gくらいにもなるそうです。   日本のカブトムシの幼虫の重さは、30~40gなので、ヘラクレスの幼虫は、3倍以上!!! さすがワールドクラス、半端ない。   これだけでも十分面白い話ですが、もう1ネタ紹介します。 羽の色が変化するって知っていました? 以前、飼育していたヘラクレスに霧吹きの水がかかった時の写真がこちら。 羽の一部が黒色になっているのがわかりますよね。 湿度や体内の水分量、栄養状態(エサの質など)によって羽の色が変わることが知られています。 そこで標本のヘラクレスの羽で実験してみました。 ↑これが乾燥した状態。 ぬれたタオルで数分間包んで見たら...。 黒っぽく見えますよね。 羽の色が変わりました。ビックリしませんか?   ここからは余談ですが、こんな大きくて強くて格好良いいヘラクレスですが、 飼育している時は、いつも真上から見ているのでヘラクレスってこんな形です。   何かと同じ形に見えませんか? そうです これです。ナスに見えませんか? 誰が何と言っても やっぱナスでしょー。 こんなことを思うのは私だけでしょうか?   何だかんだ書きましたが 「幼虫」と「成虫」を同時に展示しているところは、なかなかありませんよ。 そんなヘラクレスオオカブトを見に来てくださいね。   Tweet

どんこのこ
  • 日本の淡水魚

どんこのこ

みなさまはドンコという魚を知っていますか? 「ドンコ」をインターネットで検索するといろんな魚がでてきます。 魚の図鑑を見ても、カジカやアユカケ、ヨシノボリの仲間、はたまた深海にすむチゴダラなど、たくさんの魚にドンコという呼び名が書かれています。 わたしも子供のころは、川でとれるハゼっぽい魚をすべてドンコとよんでいました。   しかし、真のドンコ(標準和名がドンコ)はただ1種のみです。 どーん!!これが正真正銘のドンコです。   このドンコ、強面(こわもて)です。ほんとに強いです。 個人的には長良川にすむ淡水魚界1、強いしこわい魚なのではないかと思うぐらいです。 ドンコどうしで気が合わないと、「ひねり体当たり噛み」をくり出しますが、そのキレの良さははんぱじゃありません。 弱い方のドンコは生きた心地がしないと思われます。   さて、そんな強さをもったドンコですが、オスが卵を守る健気さも持ち合わせています。 この夏、バックヤードで飼育しているドンコがうまくペアをつくって繁殖してくれましたので、ご紹介します。   黒々としたオスとお腹の大きなメスがいるな~とは思っていたのですが、ある日、隠れ家として入れてあるパイプの内側に卵が産みつけられていました。   オスが卵のそばにいて、胸ビレを使って新鮮な水を送っているようでした。 本来はこうして卵がふ化するまでオスが守るのですが、ふ化した後に、ほかの魚たちに稚魚が食べられてしまうかもしれないので、卵をパイプごと取り出して人工的に育てることにしました。 卵の観察もしたかったので、いくつか回収してシャーレで管理しました。   以下、写真で紹介していきます。   6月1日 お米のような形の卵です。   6月8日 体ができてきました。   6月17日 大きな卵黄をかかえた稚魚が誕生しました。   6月28日 卵黄を吸収してドンコらしい体つきになりました。   7月16日 体の色が濃くなり強面になってきました。   ドンコは広くとらえるとハゼの仲間ですが、一般的なハゼにくらべると卵が大きく、ふ化した稚魚も大きめです。 浮遊期間がなく、初めから着床して親と同じような生活を送り、ぐんぐん育ちました。   本当はこうしたドンコの繁殖の一部分でもいいから、お客様に見ていただきたかったので、なんとか展示水槽で繁殖しないかと、去年、一昨年とペア飼いに挑戦したのですが、うまくいかず…。 予備槽では穏やかに過ごしているペアを選んで移しても、なぜか展示水槽に入れるとバッチバチの大げんかになってしまうのです。   現在では大きい個体は体長4cm近くになりました。 そして、ドンコらしく大きい個体がいばり始めました。   このどんこのこたちが大きくなって展示水槽にデビューできるのは、どれぐらい先になるかわかりませんが、大切に育てていきたいと思います。   Tweet

クリオネ、ピンチ
  • 企画展・特別展示

クリオネ、ピンチ

前回のブログで、クリオネが展示されるまでのお話をしました。 試行錯誤を繰り返し、はるばる新江ノ島水族館からやってきたクリオネでしたが...。   クリオネがアクア・トト ぎふの水槽に入った翌日、なんと水槽に欠陥が発覚し大ピンチ!   お手製のクレーゼル水槽(円形の水槽)は排水用の穴が大きすぎたようで、クリオネが吸い込まれて外側の水槽に出てしまうというトラブルが発生。 小型のものはすべてクレーゼル水槽を抜けて外側の水槽に逃げ出していました。   クレーゼル水槽の排水口にネットを張るなど処置をしましたが、結局、残ったのは大型の個体のみ。 他の水族館からクリオネをいただけることになったものの、いただいたクリオネはかなり小型で、今の水槽ではうまく飼育できないということがわかりました。   企画展はすでに始まっていましたが、ここで新しい水槽の製作に取り掛かることにしました。 他の水族館にも問い合わせて、今度は写真のようなU字型のものを作製することに。 ネットを細かくするなど改良を加えて、クレーゼル水槽2号の完成です。 水流の循環もOKということで、早速水槽の入れ替えに取り掛かりました。   ですが、ここでさらなるピンチ!! 海水が冷たすぎたのでしょうか? 固定が悪かったのでしょうか? 壁の向こうで「ピシッ」、続けて「ジョロジョロ」と嫌な音が・・・   なんとクレーゼル水槽を入れている、外側の水槽が割れるという悲劇。 普段はスローな私もこの緊急事態にラガーマンのように突っ走り、帰り支度をしていたスタッフも捕まえて総動員で処置にあたりました。 そして、無事にクリオネを死なせることなく翌日も展示することが出来ました。 ホッ...。   まだまだ続く企画展!もうトラブルが起きませんように...。     Tweet

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本日の開館時間

9:30-18:00

最終入館 17:00

世界淡水魚園水族館 アクア・トト ぎふ

〒501-6021 岐阜県各務原市川島笠田町1453

TEL 0586-89-8200 FAX 0586-89-8201

2回分の料金で何度でも楽しめる!

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