さて、6月4日はムシの日でした。 そして6月には父の日がありますね。 最近は「イクメン」なんて言葉がありますが、生き物の世界でも「イクメン」なお父さんは多く、当館で展示しているものですとハリヨ、ウシモツゴ、オヤニラミ、他にも多くの生き物が「イクメン」なお父さんをもちます。 そこで今回紹介する生き物はこちら。 イクメンなムシ、コオイムシです。 オスが卵を背負うからコオイムシ。漢字では「子負虫」なんて書きます。 メスがオスの背中に卵を産みつけて、オスは卵を孵化するまで育てるのです。 背負っているのにどうやって世話をしているの?そう思いますよね? 背負うことで守っているだけかと思っていましたが、どうやらそれだけではないようです。 コオイムシの卵は水中の酸素を取り入れて呼吸をしていますが、水底では酸素が足りなくて窒息してしまいます。 そこで、卵が窒息しないためにオス親は1日のほとんどの時間を、卵を酸素がたくさん溶けている水面近くに持ち上げて過ごしているようです。 そうなのかと思いみてみると、ずっと観察しているわけでもありませんが、見に行くたびに水面にいること多いなあと感じました。 水面に卵が出ているのが分かりますか?(ピンぼけすみません) また、写真のように卵を空気にさらすこともあります。 水中だけで育てているとカビが生えることがあるので、太陽の光にあてて卵を消毒をしています。 この写真はバックヤードにある予備水槽で直接太陽の光は入らないのですが、本能的に卵を空気にさらしているのでしょう。 こうしてオスが頑張って生まれたコオイムシベイビーがこちら。 おおー小さい…かわいい! 孵化してから世話をするのは私たち飼育スタッフ。 1匹ずつアカムシやコオロギを与えて、5回の脱皮で成虫になります。 これはコオロギを食べている写真ですね。 オスが一生懸命世話をして孵化した子たちの展示デビュー楽しみに待っていてくださいね。 Tweet