おもしろ飼育コラム

日本野生動物医学会に参加してきました!
  • 研究・調査

日本野生動物医学会に参加してきました!

みなさん、こんにちは! 実りの秋に向けて、少しずつ涼しくなってきましたね。   8月30日~9月1日まで山口大学で開催された、日本野生動物医学会に参加してきました。 今年で25回目の開催となり、飼育下の種も含めた野生動物の動物医学に関する学術発展を推進するために設立された学会です。   詳しくはこちら→HP(http://www.jjzwm.com/index.html)     水族館や動物園で飼育されている動物に対する獣医学は、まだまだ発展途上で、日々、新しいことが発見・判明しています。   そのため、情報を集めることは、飼育動物の健康管理を行う上で、とても大切なことになります。   他の水族館や動物園の方、さらに大学の先生方と情報交換・意見交換することは、アクア・トト ぎふの生き物たちを生き生きと展示できるよう、飼育環境を見直すことにもつながります。     また、当館で経験した症例について口頭発表を行ってきました。 『モリアオガエルに見られた角膜病変の病理組織学検討』という題名です。 とても難しい題名ですが、簡単に言いますと「カエルの目に変なものが見つかったので詳しく検査してみましたよ」という内容です。 発表はとても緊張しましたが、質疑応答も無事に終了し、ほっと一安心しました。   ↓発表の様子を少し… 口頭発表やポスター発表、シンポジウムなど、聞きたい・知りたい講演内容ばかりでとても充実した3日間でした。   学会では、たくさんの方と出会うことで刺激をもらい、もっともっと精進せねば‼という気持ちにさせてくれます。 アクア・トト ぎふの生き物たちが元気に過ごせるように、これからも頑張ってきます!       Tweet

モンキヨコクビガメ
  • 企画展・特別展示
  • 爬虫類

モンキヨコクビガメ

現在のテーマ水槽、 主役はモンキヨコクビガメ。   顔の黄色い模様がとてもキュートです。 成長に伴い、特徴的な頭部の黄色い模様は薄れていきますが、現在展示中の個体たちは甲長6㎝ほどの幼体なので、実に鮮やかな色をしています。   普段は流木の上で寝てることが多いのですが、エサを察知するとすごい勢いでアピールしてきます。       こんな顔で見られたら通りがかっただけでも、ついつい、エサをあげてしまいますね…。     さて、モンキヨコクビガメの展示は9月30日までです。 あどけない姿も今月末で見納めですので、ぜひぜひお越しください。   アマゾン川にも生息している本種。 いずれはシルバーアロワナやパクーが泳ぐ水槽で、常設展示できればなぁと思っています。   はたして何年後になるかわかりませんが、こうご期待!   Tweet

樹脂標本作製
  • イベント

樹脂標本作製

皆さんは樹脂標本をご存知でしょうか。 樹脂標本とは、長期保存する昆虫標本を透明樹脂で固めて、脚などの弱い部分の破損を防いだり、生き物をいろいろな角度から観察したりできるようにしたものです。 現在、トト・ラボでも水生昆虫(タガメ、ミズカマキリ、タイコウチ)の樹脂標本を、実際に手に取ることができます。     今回は、ゲンゴロウを例に樹脂標本の作り方を紹介します。 樹脂標本に使う樹脂は、レジン樹脂という2つの液体を混ぜることで固まる樹脂を使います。   樹脂が付きにくく、固まった際に取り出しやすい、写真のような小さなタッパーを準備します。(シリコン容器の方が良いかもしれません。)   そこにレジン樹脂の主剤と硬化剤を混ぜたものを入れて、標本の土台をつくります。固まるまでに2日ほどかかります。   土台が固まったら、昆虫標本を土台に固定します。乾燥した昆虫標本は樹脂に浮いてしまうので、しっかり土台に接着します。   土台に乗せた昆虫標本に、少しだけレジン樹脂を入れて仮固定します。 次に、昆虫標本が全てつかるくらいレジン樹脂を入れて、しっかり固まるのを待ちます。   固まった後は容器から取り出し、研磨して完成です。   今回は樹脂の配合比率を間違えて少し柔らかくなってしまいましたが、観察に支障はありませんので、トト・ラボデビューしております。 このブログをご覧になった方は、ぜひ樹脂標本を触り比べてみてくださいね。 「あ、ホントにゲンゴロウの標本は柔らかい。」ブログのことを思い出してみてくださいね。       Tweet

パンタナールに行った人の情報⑤
  • 企画展・特別展示

パンタナールに行った人の情報⑤

パンタナールに行った河合です。 5回目の情報です。   今回は予告通りドラードについて紹介しましょう。 今回の調査で私が一番会いたかった魚が、ドラードです。 ※ドラドとも呼びます。 ドラードは、アマゾン川流域やパンタナールの河川に生息する大型のカラシンで、肉食性が強い魚です。 パンタナールでは観光用のスポーツフィッシングも盛んで、この魚は特に「釣り人の憧れ」になっています。   ドラードという名前は「黄金」という意味。現地では”Rei dos rios”=「川の王様」という異名もあるそうです。   現地で見たドラードは、その名の通り黄金に輝きとてもきれいで泳ぐ姿も貫禄があり、王様の風格もありましたよ。 4日目の調査で、クリンバタとピラプタンガの個体数調査をしたのですが、その後にオリバーの発案でドラードが何匹いるのか数えようぜということになり、各自でスタートからゴールまでの間に見たドラードを数えることになりました。数えることを忘れていたメンバーもいますが…。     ホテルに戻り結果発表! オリバーは13匹、私は12匹、レアンドロは11匹、大島は13匹と言っていたので、平均をとって12匹だったということにしましょう。 オーリョダグア川2.2kmの区間に生息していたドラードは、12匹という結果になりました。 出会えたドラードのサイズは20cm~60cmでした。 50cmを超えるさすがに迫力と貫禄がありました。 でも最大サイズは100cm。最大サイズのドラードってどんな感じなんだろう?   ということで 企画展会場で100cmのドラードと写真が撮れます。     本当は、今回のパンタナール行が決まった時に現地でたくさん魚を釣ろうと考えていました。もちろん巨大ドラードも。   しかし、今回訪問した場所は、生き物の保護に関するルールが厳しい場所で釣り道具や採集道具は持ってきたらダメよと言われたので早々に断念しました。 しかし、パンタナール全域が釣り禁止ではありません。 リリースサイズの設定など様々な規則が定めれていて、そのルールの下では釣りOKの場所があります。釣り目的でパンタナールを訪問する人も多いと思います。     20年前にパンタナールの北部に個人旅行したときにクイアバ川で20cmのドラードを1匹釣りました。 パンタナールではない別の場所サンフランシスコ川で50cmオーバーのドラードも釣り(夜釣です)ました。   おそらくパンタナールのドラードとは別種です。     前回のブログで紹介した水族館でもドラードが展示されていたので紹介します。 パンタナールに生息するドラードはこちらです。 水槽で飼育するとなぜか金色が薄くなるような気がしますが、まるまる太った立派なドラードでしたよ。     話は変わりますが現在は第2弾の準備とりかかっています。 少しだけブログの更新が遅れるかも…。 そこはあたたかく見守ってくださいね。   次回もお楽しみに!       Tweet

今年のアユ
  • アクア・トトの生き物
  • 新しい展示
  • 日本の淡水魚

今年のアユ

こんにちは。 今年のアクア・トトぎふのアユ。 これまでになく勇ましいことになっています。 水槽の下のほう、体が黒くて背側がオレンジ色になっているのが、 サビアユと呼ばれる、婚姻色のあらわれたオスです。 今年、完全にサビてしまいました…。   ご存じの方も多いと思いますが、アユは年魚です。 秋に卵から産まれたアユの仔魚は、流されて海へ行き、そこで冬を越します。そして、春に川に帰ってきます。 川で石に着いた藻類などを食べて成長し、秋に川の下流域で産卵して一生を終える。 これがアユの一生です。   でも、こんな生活史では、当館のあの水槽では、冬にアユが展示できません。   そうならないために、これまで毎年、アユに秋を、というか四季を感じさせないように、照明を24時間点灯し、水温も低めに保つなどしていました。 でも、どういうわけでしょう…。今年は、完全に秋が来たのに気づかれてしまったようです。 というわけで、見事に繁殖期を迎えたアユたち。 本来のあるべき姿を今年はご覧いただくことができます。     途中で、オスが体を震わせて放精(精子を放出)するようなシーンがありますよね。ニシシマドジョウとシマヨシノボリが寄ってきて何かを食べているようです。   そうです。ここの砂利には、アユの卵がたくさん産みつけられているのです。   先日のブログで「繁殖期は一段落」と、のんきなことを申しましたが、 繁殖期はまだ終わっていなかった…というか休む間もなく秋産卵型の繁殖期到来です。   当館でアユが産卵したのはおそらく初めて。 アユの卵を直接見たのもわたしは初めて。   両側回遊型だし、光に気を遣わなくちゃいけないみたいだし、 育てるのは非常に難しそうだなぁ…。 と思いつつも、繁殖期を終えて死んでしまったら、 水槽にアユがいなくなってしまうかもしれない!!! という危機感から、少しだけ卵を回収して育て始めました。   ↓ 1日目   ↓ 4日目     ↓ 6日目     ↓ 10日目       ふ化しました。全長は約7mmで、体は細くて透明。そして目の大きいこと! この目で何を見るんでしょうね。   現在、ふ化してまだ1週間。これからどうなることでしょう。   産まれた仔魚はさておき、岐阜県の県魚にも指定されているアユです。 朝早くや夕方に産卵していることが多いので、勇ましいアユの姿をぜひ見に来てください。 今年限定です!来年以降は何か手を打ちます。たぶん。   あ、長くなりましたが、アユの右隣の水槽にも目を向けていただきたいです。 こちらには、今年に入ってから新種として発表されたナガレカマツカを展示しています。   カマツカとして知られている魚が、じつは3種類だったということが明らかになり、もともと展示しているカマツカに加え、それよりもちょっと上流に生息するナガレカマツカが仲間入りしました。 こちらは、岐阜大学の向井准教授にご協力をいただき展示することができました。 当然ですが、カマツカそっくりです。 ヒゲの長さや胸ビレの形が見分けるポイントです。 名前がついたばかりのぴかぴかの新入りをどうぞよろしく。       Tweet

パンタナールに行った人の情報④
  • 企画展・特別展示

パンタナールに行った人の情報④

パンタナールに行った河合です。 4回目の情報です。   今回はボニートにある水族館アクアリオ・デ・ボニート(ビューティフル水族館)の紹介です。   パンタナールに生息する魚を展示していて、水槽数は約30本、展示種数は約70種と小規模な水族館。   観光地にあるので営業は9:00~22:00で夜遅くまで開館しています。 スタッフの方は毎日忙しいよ~と言っていました。 入館料は45レアル(当時のレートは1レアル=約30円)で当館の大人料金と同じくらいの入館料でした。 民間運営の施設なのでこれを高いと思うか妥当と思うか安いと思うかはわかりませんが…。 展示(生き物の見せ方)はどうなのかというと日本の水族館と比較したら劣りますが非常にシンプルに魚を見せています。     中でも興味深かったのは、ピラプタンガを飼育している池のような水槽は面白かったので紹介します。 ※写真奥の中央にある池     ボニートの水族館ではピラプタンガの習性を活かした給餌体験とガイドをしていました。 その様子がこちらです。エサを見つけたピラプタンガがジャンプしてエサを食べるところです。 これは水面近くにある木の実や虫を食べる行動をガイドにしたものです。 とても分かりやすく楽しいガイドで勉強になりました。 https://www.facebook.com/aquariodebonito/videos/339101883390902/ これを是非、企画展でも再現してピラプタンガを紹介したいと思っていたのですが… いろいろな厳しい事情があり、ピラプタンガの入手ができず断念となりました。 あの感動を味わってほしかったのですが、とても無念です。     淡水エイのタッチングも面白かったです。毒針をカットしてないエイをタッチするので、ハラハラドキドキしながら触りました。 刺されたらとんでもないことになるので日本では少し考えられませんでしたが、そこはブラジルだからか?あまり気にしていない様子でスタッフに安全面のことを聞いたけど、過去に事故は一度もないから大丈夫と!     余談ですがこれが解説板です。   Cachara(カシャラ)と書いてあります。 日本ではタイガーショベルノーズキャットと呼ばれる魚です。 今回の企画展で展示している魚たちには和名がないものがいるので、学名だけにしようかいろいろ悩みましたが、折角ブラジルに行ってきたので現地の名前を採用しようと思い、今回は「和名」ではなくこの解説に書かれている「現地名」で表記しました。この機会に是非、現地名も覚えてくださいね。   規模は小さな水族館でしたがボランティアスタッフなどの教育も徹底されていてガイドも素晴らしかったですし、環境問題の水槽や野生生物保護のための募金などもあり、とても充実した水族館でした。     案内してくれたスタッフの皆様ありがとうございました。この場をお借りしてお礼申し上げます。Obrigado por nos guiar! 日本の皆様も是非、機会があれば訪れてみてください。ピラプタンガの給餌ガイドも是非体験してくださいね。     次回は釣り人のあこがれドラードにしようかな? お楽しみに!       Tweet

なんか変わっている魚「ムスン」
  • 企画展・特別展示

なんか変わっている魚「ムスン」

みなさんこんにちは   今回はパンタナールの生き物紹介ということで、こちら 現地名で「ムスン」と呼ばれる魚をご紹介します! この魚はウナギやヘビのような体形をしており、鱗もなく、胸ビレ、腹ビレも見当たりません。     呼吸を行う鰓の穴もあごの下についていて、 個人的には少し変わった魚だなと思っています。   意外にも大きさの記録では、最大体長が150cmとされており、 大きい個体が日本へ観賞魚として「アナコンダシンブランクス」という名前で流通されたりします。 確かにそのくらい大きいとヘビと間違えそうですね。   なんとなく顔つきも魚っぽくない?でしょうか? 住んでいる場所は川や湿地、止水域となった水たまりにもいるようでそういった場所では、空気呼吸をおこない生活しているようです。     さらにこのムスンという魚は、成長するとメスからオスヘ性転換をおこないます。 種によっては、口の中で子供を育てる口内保育をおこなうとのことで、やはり変わった特徴をいくつも持っている魚です。     夜行性の魚なので、現地のパンタナールでは夜の観察で発見しました! ところで、この「ムスン」の仲間が日本にも生息しています。(同じ種類ではありません)   こちらではタウナギと呼ばれており、中国大陸や朝鮮半島から持ち込まれた個体が定着していると考えられています。 パンタナールの魚はあまり馴染みがない種が多いかと思いますが、タウナギと聞くとご存知の方もちらほらいらっしゃるようです。 田んぼで発見されるようで、田んぼにいるウナギで「タウナギ」とつけられたのでしょうか。     また、こういったにょろにょろとした魚は、何かと筒や石の隙間などを好んで隠れがちですが、 意外と堂々していることもあり不思議です。   やっぱりなんか変わった魚ムスンは、企画展ブース、一番最後の水槽でお待ちしております。 Tweet

繁殖期は一段落
  • アクア・トトの生き物

繁殖期は一段落

こんにちは。 急に涼しくなりましたね。気が付けば夏休みものこりあとわずか。 この夏のわたしは、春に産まれた稚魚や幼魚たちの世話に明け暮れる日々が続いています。     たとえば、先日のブログでご紹介した奈良県産のニッポンバラタナゴ。 ご覧のようになりました。 今年は60匹以上が育ちました。大きいものは3cmぐらいになっています。 写真のように、幼魚の背びれには白黒の模様がありますが、3cmの個体はもう消えています。 成長が速い個体は、その年のうちに早くも繁殖に加わるそうですよ。       次に、これまた先日のブログで産卵の喜びを伝えしたシマヨシノボリ。 育てられた数は12匹と少ないですが、しっかりヨシノボリの体型になりました。 産卵したのは、あの1回ぽっきりだったので、それが残念です。 かなり臆病なため、顔を近づけすぎることや振動、光でてらすなどはご法度! 水換えや移動もごくごく最小限にして育ててきたので、実は、これが初めての写真撮影になりました。なのに、背びれに糸くずがっぁ・・・無念(涙)       泥底を好む、ゼゼラ、ツチフキ、トウカイコガタスジシマドジョウも育っています。   ゼゼラ↓   ツチフキ↓   トウカイコガタスジシマドジョウ↓     ゼゼラとツチフキは、よく似た姿をしていますが、ゼゼラは水草や木の根っ子などに卵を産み付けるのに対し、ツチフキは泥底にすり鉢状の巣をつくり、その中に卵を産みます。ゼゼラの卵はぶるぶるねっちょり。ツチフキの卵はひとつひとつばらばらになりコロコロしています。   でも、どちらもオスが卵を守るところは共通しています。     ↓ゼゼラの卵。卵を守っているオスの頭が見えているのですが、わかりますか?     ↓ツチフキの卵。一部はこのように露出していますが、大半は泥に埋まっています。       トウカイコガタスジシマドジョウは、なんと1匹のメスが1度に産卵した卵から、 294匹もの稚魚が育ちました。 産卵前のメスのおなかはこのとおり、ぷっくり。   上から見るとさらにすごい。 ひと目で産卵間近なのがわかりますね。       そして、ウシモツゴ。 今年から、岐阜市産ウシモツゴの生息域外での保護活動に協力しています。 4月から5月にかけての1か月間産卵が続き、その結果999匹もの稚魚が育っています。       そのほか、 デメモロコ、イトモロコ、カワヒガイ、アブラボテ、ヤリタナゴ、スイゲンゼニタナゴ、ビリンゴ、カワヨシノボリ、トウカイヨシノボリ、ゴクラクハゼ、チチブ、シモフリシマハゼ、アベハゼ、アシシロハゼ、そしてハリヨにホトケドジョウ。 以上がこの春から夏に産卵し、育った魚種になります。     展示個体数を維持するため、あるいは、生息域外での保存活動のためなど、繁殖させる目的は違いますが、水槽という特殊な環境でも産卵してくれたものですから、これから先も丁寧に育てていきます。     展示水槽での都合もありますが、これから幼魚たちが随時デビューしていきますので、楽しみにしていてくださいね。     Tweet

パンタナールに行った人の情報③
  • 企画展・特別展示

パンタナールに行った人の情報③

パンタナールに行った河合です。   3回目の情報です。 今回は、我々が拠点に置いたボニートの街に関わる生き物の紹介です。   その前にまず1つ豆知識として・・・。 パンタナールは、標高が130m以下の平原地帯で(※文献によっては80~200m以下と表記される)、毎年その平原の約7割が河川の氾濫により水没します。 同行したブラジルの生物学者のホセによると、今回の拠点「ボニート」は標高が約400mの場所にあるそうです。   厳密に言うと、ボニートは南パンタナールの水源地にあたる場所で、パンタナール大湿原ではありません。 街自体はそれほど大きくはありませんが、周辺にはプラタ川のような透明度抜群な川や鍾乳洞(洞窟)、森林などが点在していて環境に配慮した自然体験ができる南パンタナールの代表的観光地です。   このボニートの観光のシンボルになっている魚がこちら ピラプタンガです。   街中の公園にも大きなモニュメントがありました。   街の中にある水族館のFacebookでもシンボルフィッシュと紹介されています。 https://www.facebook.com/aquariodebonito/videos/339101883390902/   この魚は、今回訪れたプラタ川とスクリ川にたくさんいました。 オーリョダグア川(プラタ川の支流)からプラタ川までの合流地点まで約2kmの区間を何度も何度もシュノーケリングしましたがどこを泳いでいてもピラプタンガに出会うことができました。     そして調査4日目にはピラプタンガの生息数調査を行いました。 調査区間はオーリョダグア川の入水地点にある10m四方の大きな池のような場所。   調査風景がこちら この区間だけでなんと!! 約300匹 川に入った瞬間、ピラプタンガだらけ! この感動は、この光景を目の当たりにした人にしかわからないかもしれませんが、とにかく感動しました。     ピラプタンガの生態も少し紹介しましょう。 ピラプタンガはとても目がよく、水上にいる鳥やサルの動きをよく見ています。 水上にある木の実を食べにサルや鳥がやって来ると、ピラプタンガはその木の下に集まるのです。   なぜ集まってくるのか? それはサルや鳥が落とす木の実を待っているんです。 そして水面に落ちた木の実をピラプタンガは食べます。   ピラプタンガが咀嚼した木の実からは種が出てきます。 その種は流れに乗って岸に辿り着き、芽を出し、やがて川沿いの森を形成します。 このような生き物のつながりを目の当たりにできたのも、大きな収穫でした。 このことを教えてくれたホセとボニート水族館の職員に感謝です。 この食物連鎖については第2章で紹介したいなーと思っています。   次回はボニートの水族館を視察してきた話を書きますね。 お楽しみに!     Tweet

MUD
  • 新しい展示

MUD

2Fコンゴ川の水槽に新たな展示種が加わりました。 その名は「アフリカンマッドフィッシュ」。 一科一属一種の超変わった魚です。 うきぶくろは肺のような機能を持っており、溶存酸素の低いmudな環境もへっちゃらです。ハイギョの巣からの発見例もあるそうです。 ご尊顔もなんとも言えない変わった魅力があります。私、大好きです。 さらに、この上向きについた口の動きは衝撃的ですので、摂餌シーンをどうぞ。     なかなか臆病な性格のようで、水槽やお客様に慣れるまでは少し時間がかかりそうです。 展示初日はこのように流木に頭を突っ込んでおります。 よく見るとバタフライフィッシュも突っ込んでいますね…。展示魚オールビビりな水槽なので、水槽をたたいたりせずそっと見ていただけると嬉しいです。     Tweet

40ページ(全154ページ)

本日の開館時間

9:30-18:00

最終入館 17:00

世界淡水魚園水族館 アクア・トト ぎふ

〒501-6021 岐阜県各務原市川島笠田町1453

TEL 0586-89-8200 FAX 0586-89-8201

2回分の料金で何度でも楽しめる!

年間パスポート
のご案内