おもしろ飼育コラム

水族館の困りごと・・・落ち葉の巻
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水族館の困りごと・・・落ち葉の巻

アクア・トト ぎふの館内ではいろんな植物が見られますが、3階、4階には本物の植物が植えてあります。   ホウノキやイタヤカエデ、ミズナラ、トキノキ等いろんな種類があるのですが、秋から冬にかけて落葉樹は、枯れた葉を落とします。 はらはらと落ちてくる落ち葉は季節を感じ風情があるのですが、この時期は量が半端ではありません。   特に水槽内に落ち葉がたまると、ろ過循環の配管にはりついたり、オーバーフローに詰まったりと設備的な事故につながる恐れがあります。その為、スタッフは開館準備の時間にできる限り回収しています。     これはコツメカワウソの水槽の写真。 大量の落ち葉が浮いていますね。   ここまでたまると開館作業時の落ち葉回収がとても大変になり、通常の3倍以上の時間がかかるのです。というのも浮いている落ち葉はササッと掬うだけで終わるのですが、水槽の底に沈んでいるものや、流木や擬岩の下に入り込んだ落ち葉はベタッと張り付いてなかなか取るのが難しいです。     これはアズマヒキガエルの水槽。 ここは植物や石の間に落ち葉が入り込んで、取っても取っても終わらない・・・     これはコイの水槽。 落ち葉は底に沈んで、端の方に固まっていますね。この水槽はウェーダーを履いて水槽の落ち葉を回収します。ウェーダーを履いていると、動きにくく落ち葉回収の難易度が上がります。うまく取れない落ち葉は潜水掃除の際に回収することもあります。 落ち葉は季節を感じることができる、アクア・トト ぎふには無くてはならないものですが、事故を未然に防ぐためにも日々落ち葉と格闘しながら回収しています。 そんな私たちもこの作業をすることで季節を感じています。   Tweet

子育てする魚
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子育てする魚

水族館2階、最後にある「タンガニーカ湖の魚」の水槽。 1/13の古田さんのブログでも紹介されていますが、ここに展示されている魚の中には、親が子供を保護する、つまり子育てする種類が多くいます。   卵を口の中に入れて守る魚や、貝殻の中に卵を産み、ずっと付き添って敵から守る魚など、その方法はさまざま。少しでも多くの子孫を残すため、それぞれ知恵をしぼっています。     「へえ、魚が子育てするんだ。見てみたいかも・・・でもそんな簡単には見られないよね?」 と思われたあなた。 ちょっと気を付けて観察するだけで、その望みは割とすぐ叶います。 画面上部に写っているベージュの魚。これはネオランプロローグス・ブリチャージといい、子育て真っ最中のペアです。 岩に卵を産みつけ、生まれてきた稚魚たちを守っているところです!   とはいえ、稚魚たちはまだ2ミリほど。一応写ってるんですが、ちょっと分かりにくいですね・・・。     では、こちらの動画を見てみましょう。 お分かりいただけたでしょうか? 小さな白い点のようなものが親のまわりをうろちょろしていますよね。これが稚魚たちです。 こんなに小さいのに自力で泳いでいます。そしてちゃんと親の近くにいて、どっか行っちゃったりしないところがとても可愛い!     この動画は1/10に撮影したものなので、この子たちは成長して巣立ってしまい、今はもうここにはいません。   でも、気を付けて水槽を観察すれば、こうやって稚魚を守っている様子や、口いっぱいに卵を入れてもごもごしているところ、卵を産むための穴を掘っているところなど、育児行動を見られることも多いですよ。     今度アクア・トトにいらっしゃったときにはぜひ、タンガニーカ湖の水槽に注目してくださいね。   Tweet

アシカショーにデビューしました
  • アシカショー

アシカショーにデビューしました

皆さんこんにちは。 ご挨拶が遅れまして、申し訳ありません。 私、去年の4月に入社しました、平出です。   入社してから、あっという間に1年が経とうとしています。 右も左もわからなかった私ですが、去年の12/25、アシカショーにデビューしました。   ショーデビューをするまでに約5か月間トレーニングや稽古をしました。 今回は、デビューをするまでについて書かせていただきます。   まず初めは、カリフォルニアアシカのマリンに給餌する(餌を与える)ことからはじめました。 アシカに給餌すること自体私には初めてのことだったので、給餌の仕方や注意することなど、基本的なことを一から先輩に教えてもらいました。   問題なく給餌することができるようになったら、次はマリンに指示を出すサインを覚えて、実際にマリンにサインを出してその通りにマリンが行動してくれるようにトレーニングをします。   初めてマリンにサインを出して、マリンが反応し行動してくれた時は、マリンと心が通じ合ったような気がして、嬉しくて感動したのを今でも覚えています。ですが感動し過ぎてしまい、マリンに「できているよ」と伝える為のホイッスルを吹き忘れるという失態をしてしまいました。   そんな心が通じ合えたサインですが、手の動きによる「ハンドサイン」や、声による「ボイスサイン」など50種類以上もあります。 これらのサインは、ショーで披露する種目(輪投げやフラフープなど)の他に、健康診断をするためのハズバンダリーを目的としたものまであり、トレーナーの意思を動物に伝える重要な「言葉」になっています。     マリンはこれを全て覚えてその通りに行動できるので賢いですよね。 毎回すごいなぁと感心します。     そしてサインや種目を全て覚えて問題なく出来ると、次はショーの練習です。 まずは、ショーの流れ(サインを出すタイミングなど)を一通り行いました。     それが問題なくできたら、ショーの台本の内容をスムーズに行えるようにマリン無しの立ち稽古をしました。 何日間もマリン無しの立ち稽古をし、先輩方からOKが出たら、次はステージ上でマリン有りの立ち稽古をしました。   これがとても苦戦しました。 上手く話せなかったり、アドリブが出てこなかったり、言葉の引き出しが少なく、思い通りにいかなくて、自信を無くしかけました。   しかし日々の稽古の中で先輩からのアドバイスやビデオを見て自分を客観的にみることで、改善し少しずつ前に進んで頑張っていきました。   そして、マリン有りの立ち稽古でもOKが出て、ドキドキのアシカショーのデビュー日を迎えることとなりました。   ショーデビューの日は、マイクの不具合などのハプニングもありましたが、笑顔で頑張りました。先輩方からも「よく頑張りました」と言ってもらい、嬉しかったです。マリンも私のサインに対してきちんと反応してくれて良かったですし、感謝です。   これからも、ショーの時間が来てくださった方々の素敵な時間となるよう、日々精進していきます。 まだまだ未熟な私ですが、どうぞ宜しくお願い致します。 そして、ぜひマリンに会いに遊びに来てくださいね。 お待ちしています。   最後まで読んでいただきありがとうございました。   Tweet

パンタナール旅行記 カンポグランデに到着
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パンタナール旅行記 カンポグランデに到着

こんにちは パンタナールに行った河合です。 前回の続きです。   カンポグランデに到着した時には、緊張と長旅の疲れが…。 空港の外に出てみると、そこには!なんと!!   パンタナールのシンボルとも言われる巨大な水鳥、ズグロハゲコウのモニュメント。 「Wow!」と思わず声が出てしまい、パンタナールについたことを実感。そしてテンションもアゲアゲです。   ホセ&レアンドロと無事に合流でき、レンタカーでホテルへ。 ※なかなか立派なレンタカーでしょ?     ホテルに到着し、改めてみんなで自己紹介&プレゼント交換。 当館の図録を興味深く見るメンバーたち。 日本語はわからないけど図録をじっくり見てくれていました。   そしてTシャツのプレゼントがあり、メンバー全員おそろいです! ずーっと みんなこのTシャツを着ていました!     これがカンポグランデの街です。なかなか近代的な感じがしますよね。 早速、荷物を置いてブラジルで初めての夕食。     ブラジルといえば「肉」ということで肉のレストランへ。 肉に芋に焼きパイナップル、ソーセージ そしてビールで乾杯!     とにかく肉がでかい! あまり肉が食べられない僕にとっては辛い!辛かった!! みんな、ほんとに肉が好きでよく食べます。   そして 翌朝、朝食&打ち合わせ なんて豪華なんでしょう! パン、チーズ、肉、ハム、ソーセージ、フルーツ、ドリンクどれも種類が多く迷う。全部食べたいけど、そんなに食べられないですよ。   そして食べている最中にオリバーから 「さっきトッカーノ(オニオオハシ)がホテルの近くを飛んでいたけど見た?」と。 え?こんな街中にカピバラは出るわ、オオハシが飛んでいるわ どんなところよ~と思い朝一から興奮して窓の外を見るとなんと 街灯にオオハシが3羽 まじですごい! また感動。 この後の街中に出没するカピバラの出会いにも期待が膨らみます。     ボニートに向けて出発前に少しオリバー達の研究のお手伝い。 カンポグランデに建設予定の水族館の飼養場を訪れました。一般人ではこんな場所にもちろん入ることも見ることもできません。     とても貴重な場所を見学させてもいました。     この道中にカピバラが出没するらしいのですが残念ながら出会えず…。 それでも道路標識がカピバラになっていてこれにも興奮。 見るもの、出会うもの1つ1つが楽しくてたまりませんでした。       ぶらっとペットショップにも立ちると、ドジョウや金魚がこの値段で売られていました。 ドジョウ15レアル、金魚48レアル ※1レアルが約30円換算(当時)     ホテル近くにあるショッピングモールで昼食を済ませ 午後からようやくボニートに向けて出発! 広大な景色が続く ほとんどがトウモロコシ畑と牧場   道中で出会ったレア(アメリカダチョウ)にも興奮。オオアリクイやアルマジルの出会いにも期待しましたがそれは会えず残念。アルマジロやミナミコアリクイが路上ではねられて死んでいる光景も目の当たりにしました。   カンポ(野原)グランデ(大きい)というだけあってさすが、名前の通りです。 ボニートに到着したのは夜でした。   次回はボニートでの夕食から Tweet

パンタナール展~第2章~いきもの『ドラード』
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パンタナール展~第2章~いきもの『ドラード』

みなさん、こんにちは。   パンタナール展~第2章~のいきもの『アルマジロ』 に続きまして、今回ご紹介するいきものはこちら 「ドラード」です!       ドラードだけは第1章に続いて登場しています。(↓第1章の展示の様子)   ドラードファンにはたまらないことでしょう。   ですが今回のテーマは「森」なので、ちょっと変化をつけたいですよね。     <展示開始時>       <ちょっと前>     <現在> そうです。フェイクグリーン(擬草)を付けて足してみました。 これで森のイメージや水中の水草のイメージが、より伝わるのではないでしょうか?   普段なら水槽のレイアウトを変えるところ、今回は水槽の外側をセンス抜群の先輩にいい感じにアレンジしてもらいました。       更に予想外の出来事が起こりました。   なんと水槽の外側を変えたことで、ドラードの行動に変化があらわれました。     以前は、水槽をぐるぐる泳ぐ単調な行動が比較的多かったのですが、設置した植物の影に止まったり、水槽の中央に堂々と止まったりと、行動に明確な緩急がついてきたように感じます。   じっとしてくれる時間があるので、ドラードの写真が撮りやすくなりましたよ。 こんな感じ     水槽の中の石や木などを変えることで魚の行動が変わることはよくありますが、こんなにもはっきり変化があるとは・・・・・・・・・・・・。   現地にいった河合に聞いてみると、野生のドラードはゆっくり泳いでいる姿もありましたが、水草が群生している草陰や大きな流木の陰でとどまっているドラードもいたとのこと。     この動画は現地の泳ぐドラードです。   ドラードもよく周りの景色を見ているんですね。     さらに!企画展ブース内の変化は、フェイクグリーンだけでおしまいではないですよ(予定) 只今、こんな感じで企み中です。       さらに、トトラボの映像も増やす予定です。 まだまだ少しずつ付け足しをしていきますのでお楽しみに!       おまけで 餌をあげるとどうなのか?と思ったので、動画を撮影したのが、こちらです。   さすがドラード、かっこいいの一言につきますね。 このかっこよさもありドラードは釣り人の憧れと言われます。 それ以外の理由の一つとして、針にかかると驚くべきジャンプを繰り返し必死に逃げようとする、それを制して釣りあげることがとても楽しいと聞きます。   飼育する側としては、そのジャンプはとても恐ろしく、何かの拍子に驚きジャンプしたり水槽内を暴れまわったりしないか、常に不安でした。     しかしこのドラードは今のところ全くジャンプすることなく、壁などにぶつかったりすることもなく、むしろ驚いたことあるのか?というほど、堂々としています。     草陰に息をひそめる「川の虎」ドラード、かっこいいです。 Tweet

帰国からもう8カ月
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帰国からもう8カ月

こんにちは パンタナールに行った河合です。   企画展の第2章も好評でルリコンゴウインコやマタコミツオビアルマジロが人気のようです。 まだの方は是非ご覧くださいね。 企画展示スペースだけでなく、トトラボでも楽しめる工夫をしていますよ。 展示ではなかなか伝えられないような内容(河合、大島の思い出best3)をDVDで絶賛放映中です!!     さて話は変わりますが、 パンタナールに行ってからもう8カ月が経ちました。   伝えたいことはたくさんあるのですが、 そして写真や映像もたくさんあるのですが、 皆さんが何に興味をもってくれるのかがわからず、完全に僕の頭の中は迷子状態です。   なので飼育コラムでは、裏話や体験談、感想などをできるだけたくさん紹介していこうと思います。   3月29日にはパンタナールの講演会も開催します。ここでもできるだけ多くのことをお話出来たらと思っています。 カピバラ写真家の渡辺克仁氏をお招きするので野生のカピバラのお話もたくさん聞けるかもしれません。お楽しみに! 詳細はこちら 企画展特別講演会『カピバラのふるさとパンタナール』     さて今回は、第2章も始まったことですし、もう一度、調査の旅を振り返えってみようと思います。   まずは旅程 セントレアから成田空港 約1時間 乗り換えまで2時間半待ち 成田空港からダラス空港 約12時間 約3時間待ち ダラス空港からサンパウロのグアリューリョス空港 約10時間 約7時間半待ち グアリューリョス空港からカンポグランデ空港 約2時間 カンポグランデ空港からボニートまで約3時間半 カンポグランデで1泊 ボニートのホテルから調査地点まで 約1時間 こんな日程で南パンタナールの水源地 ボニート周辺のプラタ川に辿り着きました。     まずはセントレアでの出来事、僕のキャリーケースの車輪はここで壊れました。   盗難にあわないように、傷だらけになってもいいようにと思い、中古を入手したのですが…。この有様です。 盗まれにくくなったと考えればこれもある意味良かったのかと! 旅は始まったばかり 波乱の幕開けの予感が! でもトラブルがないと旅は面白くないですよね。 でも、実際にこの後なんのトラブルもなく 大した土産話もなくて…。トホホ     飛行機の中はとにかくやることがなく暇で 寝るかひたすら映画を見るか、ゲームやるか セントレアで換金した現地通貨レアルを見て喜んでみるとか     なんとかダラスまでの12時間を乗り切り ダラスについて待ち時間の間にブラジルで合流するメンバーたちに報告 この時点でオリバー以外の情報はほとんどなく、メンバーには誰がいるのか、どんな人たちなのかほぼ知りませんでした。   この時にお互いの顔写真を送り合い、誰が誰かを知ることになりました。 左からオリバー、マーガレット、パブロ 左:レアンドロ、右:ホセ   こんな感じも日本的ではなくて面白いですよね! ダラスからブラジルのグアリューリョス空港までの約10時間 冷房はガンガンでとにかく寒かったです。そして隣の席の人がよく席を立つ人でゆっくり寝ることもできず、機内は満席。大きな声で喋る人も多くてしんどかったです。     グアリューリョス空港に到着して待つこと約4時間 ようやくカナダから来たオリバー、パブロ、マーガレットと合流しましたが、それまでの4時間は我々二人だけ。右も左もわからない空港内を散策し、待ち合わせ予定のお店でまずは乾杯。ブラジルといえばコーヒーでしょ。 コーヒー好きの個人的な感想ですが、日本のほうがおいしいコーヒーが飲めると思います。     そして念願のカナダチームとの合流 出会いの映像がこちら オリバー達と合流でき、すごくホッとしましたね。ずーっと不安で緊張していましたから。   そしてビールで乾杯&自己紹介 ここから英語での会話。グーグル翻訳使いまくりです。 乾杯までは良かったのですが、先ほど二人で飲み食いしたばかり、満腹状態で僕はほとんど食べることができず…。食べ物を残す大失態!!   そうこうしているうちにカンポグランデで待っているブラジル人チームから連絡があり「今、ホテルの近くにカピバラがいるよ」と。   テンション上げ上げ ホテルの近くにカピバラが出没するってどんなところよーと大興奮したことを覚えています。       約7時間半待ってようやく国内線に乗り換えカンポグランデに到着 カンポグランデの空港でホセとレアンドロと合流し、宿泊先に向かいました。   今回はここまで   滞在日数約9日間 ざっくりとした旅程(計画)はありましたが、そんなものはあってないようなもの。毎朝、朝食を食べながら打ち合わせをして予定がよく変わる面白いブラジル調査でした。   続く     Tweet

新しく仲間入り!
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新しく仲間入り!

みなさん、こんにちは。 段々と寒くなってきましたね。 インフルエンザや風邪の対策はばっちりでしょうか? さて、今回の主役はこちらの「アマゾン川の魚Ⅱ」水槽で展示している、一番大きな魚ピラルクーです。 最近、こちらの水槽のピラルクーの数が増えたのはお気付きになりましたでしょうか? なんと!合計4匹を展示しています!!     とても大きいピラルクーが1匹、少し前に仲間入りした中くらいのピラルクーが1匹、そして、最近仲間入りした小さいピラルクーが2匹の計4匹です。 写真で大きさを比較してみましょう!   大きさはおおよそ、大きいピラルクーは2m弱、中くらいのピラルクーが90cm、小さいピラルクーが60cmでしょうか。   日々、少しずつ成長していますので、今後に注目してくださいね! 毎日11時30分からはこの「アマゾン川の魚Ⅱ」水槽にてフィーディングウォッチも開催していますので、そちらもぜひ、ご覧くださいね!       Tweet

あこがれのオヤニラミ
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あこがれのオヤニラミ

こんにちは。   ニッタン(日本産淡水魚)好きの方に絶大な人気のあるオヤニラミ。 京都以西の本州、九州北部、四国東北部が自然分布域です。 きりっとした顔立ち 鮮やかな色彩 これぞ魚!という体形 肉食性の名ハンター そのくせ、卵に寄り添い見守る姿は、まさにギャップ。キュンとなりますよね。 ところが水槽で飼育してみると、オヤニラミ同士の闘争が絶えず、お互いをぼろぼろにしてしまいます。 1匹だけでは、全長10cmぐらいとあまり大きくない上に、水槽の角にかくれたり、木に寄り添うように立ち泳ぎして、見えないことも多い。じつに飼育係泣かせのオヤニラミです。 ところで、日本にオヤニラミの仲間はこの1種類だけですが、 海を渡った大陸(朝鮮半島・中国・ベトナム)には、4種類が生息しています。     1つは以前、当館でも展示していたコウライオヤニラミ。 最大で全長18cmと日本のオヤニラミよりもかなり大きいです。 さらに中国には、20cmオーバーの大型のオヤニラミも生息しています。 ナンシオヤニラミという種類なんですが…。   う~~ん、見てみたい。かっこよさそうだなぁ。   というわけで…。   展示スタートしました!   今はまだ20cm未満ですが、貫禄は十分。 気分によってなのか分かりませんが、体の斑紋もしま模様だったり、複雑なまだら模様だったりと変わる様子。   小っちゃかったころは、こんな様子でした。 小さくても、エサを食べる時はいっぱしの名ハンター。     なかには、生きたエビや小魚しか食べてくれない個体もいて、野性味を失わないところも、また魅力的です。   大きくなった今の写真は、ここでは貼るのをやめておきます。 どんな魚か楽しみに来館してくださる方もきっといらっしゃると思いますので。   じつは、アクア・トトのこのエリア(釧路湿原から中国・メコン川)には「日本の魚はどこからやってきたの?」というテーマがありまして…。 「日本には、大陸の魚と同じ仲間の魚がいるんだよ。」ということもそのテーマの一部です。 まさにオヤニラミもそう。太古の日本列島が本当に大陸とつながっていたんだなぁ…ということが、オヤニラミの仲間の分布域からも分かります。   「いつか絶対に展示してやるぞ!」と長年思い続けた魚ですので、 展示をスタートすることができて、本当にワクワクしています。   展示場所は2Fの「雲南省の魚Ⅱ」という名前の水槽です。見つけてくださいね。           Tweet

ドット模様の魚は…?
  • アクア・トトの生き物

ドット模様の魚は…?

皆さまこんにちは。 2020年もアクア・トトをよろしくお願い致します。   当館には「タンガニーカ湖の魚」水槽があります。     ある日この水槽を観察していると、こんな魚を見つけました。   あれ、種名板には載っていない…気がしますが…。 実はこちらトロフェウス・ドゥボイシィの幼魚です。 展示水槽内で繁殖したようです。 幼魚と成魚では、成長により模様に変化が生じます。幼魚のうちは、ドット模様がおしゃれでかわいいですよね。     ちなみにこちらがドゥボイシィの成魚。   ドット模様は成魚になるにつれて薄れて、この白いラインが出てくるようです。 ドゥボイシィの幼魚、潜水中は何度か見たことありますが、私が観覧側から見たのは初めてです。     ドゥボイシィは本来、岩に付着している藻類を食べています。 こんな感じでついばんでいる動画が撮れましたのでぜひご覧ください。   また、ドゥボイシィは卵や稚魚を親の口の中で保護する口内保育型と呼ばれる繁殖様式をとります。 今水槽にいる幼魚は、4cmくらいに成長しておりそこまで小さくはないので、口から出てきたばかりというわけではありませんが、それでもかわいらしいです。     今回、ご紹介したドゥボイシィ以外にも様々な生態を持つ魚たちを展示しています。 これといった主役がいるわけではない(と私は思っている)この水槽ですが、見どころは多いのではないかと思います。   ぜひじっくりとご覧ください。 (特に平日がゆっくりとご覧になれるのでおすすめです…笑)     Tweet

パンタナール展~第2章~のいきもの『アルマジロ』
  • 企画展・特別展示

パンタナール展~第2章~のいきもの『アルマジロ』

さて、今回は企画展で展示中の『マタコミツオビアルマジロ』の魅力をみなさんにお伝えしようと思います!   そもそもみなさん、「アルマジロ」ってどんな動物か知っていますか?   アルマジロの展示の前を通ると、 「ダンゴムシ」 「ネズミ」 といった言葉がたまに聞こえてくるのですが、全然違うんです!   まず、「アルマジロ」とは、スペイン語で「武装したちいさなもの」という意味らしいです。たしかに背中はかたく、とても丈夫です。 そして、他の哺乳類にはない関節が腰にあることから、「異節類」というグループに分けられます。(このグループは他に、アリクイやナマケモノがいます。) そして、そして、この「異節類」の中でも、背中がうろこのようなかたい骨の板で覆われているものが「アルマジロ」と呼ばれています。     アルマジロは全部で20種程で、その中でも、完全に体を丸くできるのは、「ミツオビアルマジロ」のなかまだけなんです!!!   で、ここが重要なんですが、 現在、企画展で展示しているアルマジロは、 「マタコミツオビアルマジロ」といいます。   私がお伝えしたいことは、伝わりましたでしょうか?   マタコミツオビアルマジロは、ミツオビアルマジロのなかま・・・   完全に丸くなることのできる種なのです!!! この丸くなっている姿がとても、とても可愛いんです!!!   これはぜひともみなさんにも見ていただきたい! 背中を丸め、頭としっぽをうまくはめ込み、完全な球体になっている姿を運が良ければ見ることができるかもしれません!!!   アルマジロは、基本的に夜行性です。一日のほとんどを寝て過ごす動物なので、日中、丸くなって寝ているところを見れることが多いです。     ですが、 やっぱり、起きているところも見てみたいですよね? 企画展が始まってもうすぐ1ヶ月が経とうとしています。だいたいですが、16時ごろには起きて、走り回っていることが多いです!!朝から走り回っていることもありますが・・・ なので、16時くらいにも覗いていただくと、今度は、展示スペースを走り回っている姿が見れるかもしれません!!!これもまた、見ていて飽きない! ちなみに、動きが速すぎて写真はブレブレです。   アルマジロの歩き方って面白くて、指の先にかぎ爪がついていて、その爪を使って歩くんです。意外とはやく歩くこともできます。これも一度、自分の目で見てみたくないですか?     アルマジロは、お昼と夕方の2回見ていただくのがおすすめなので、ぜひ、覗いて見てくださいね!!!!     Tweet

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本日の開館時間

9:30-18:00

最終入館 17:00

世界淡水魚園水族館 アクア・トト ぎふ

〒501-6021 岐阜県各務原市川島笠田町1453

TEL 0586-89-8200 FAX 0586-89-8201

2回分の料金で何度でも楽しめる!

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