おもしろ飼育コラム

みんな釘付け!見どころ満載の水生昆虫大水槽
  • アクア・トトの生き物

みんな釘付け!見どころ満載の水生昆虫大水槽

当館の水生昆虫水槽がリニューアルして早くも2ヵ月が過ぎました。     お客様の反応はどうかなと思っていましたが、 休日には水槽の前に列ができるほど見ていただいたり、 SNSなどでもたくさん投稿されていたり、 「なかなか人気じゃん!」 と嬉しく思っています。     今回は一番大きな水槽(下の写真)の見どころをご紹介したいと思います。       まずはゲンゴロウ。   泳ぎが得意なゲンゴロウの仲間たちですが、 いつでもビュンビュン泳いでいるわけではありません。   底でじっとしたり、植物につかまっていたり…       ゲンゴロウの仲間は水面上の空気で呼吸をするため、定期的に浮上します。   ですので、数分間水槽の前にいるとゲンゴロウが泳いでいる姿が見られます。   腹部の先端を水面に出して呼吸をします。   そのビュンビュンと泳ぐ姿がこちら。       ゲンゴロウの仲間はにおいに敏感で、水槽にアカムシやコオロギを入れると この時もやはりビュンビュン泳いでエサを探します。     給餌の時間は決まっていませんが、今の時期はほぼ毎日与えていますので、 タイミングが良ければ見られるかもしれません。     次はガムシ。     ガムシの成虫はおもに植物食で、水槽に植えてあるクロモをよく食べています。   この写真はクロモを食べながら緑色のフンをしています。   よく食べて、よくフンをする、そんな印象です。     ガムシの仲間は水面から取り入れた空気を腹面に貯めておくので、 下からのぞくと腹面が空気の膜できらきらしています。     最後にマツモムシ。 マツモムシは背泳ぎで生活している昆虫で、水面付近にいます。       このようにゲンゴロウ、ガムシ、マツモムシの泳ぐ様子や 食事の様子が目の前で見られます。     他にも、ときどき水から出た場所で甲羅干し(甲羅ではなく翅ですが、 カメの甲羅干しから水生昆虫でも甲羅干しということが多いです)をしたり、     最近ではゲンゴロウやマツモムシが交尾していることもあります。     見どころ満載の水生昆虫水槽、ぜひ見に来てくださいね。     Tweet  

カピバラのアグアについて
  • 治療

カピバラのアグアについて

みなさま、こんにちは。獣医の小野です。 気温が高くなり、暑い夏がやってきました。熱中症に気を付けてお過ごしください。     今回は、カピバラのアグアについてのお話です。   アグアは2016年に当館にやってきた7歳のカピバラです。 カピバラの平均寿命は8~10年といわれており、高齢のカピバラになります。     アグアは約1年前に糞便の状態が悪くなり、軟らかい便を排泄するようになったと同時に体重が少しずつ落ちてきました。消化管の病気を疑い、整腸剤や抗生物質を投与して治療を試みましたが状態が改善しなかったため、より詳しく検査を行いました。   その結果、炎症性腸疾患という病気であることがわかりました。   炎症性腸疾患という病気はあまり聞きなれないかもしれません。 この病気の明らかな原因は特定されていませんが、遺伝や免疫システムの異常などが考えられています。炎症性腸疾患は、腸粘膜に対して、自分の免疫細胞が攻撃してしまい、炎症を起こす病気です。 (じつは、アグアと兄弟のパンタやラーゴも炎症性腸症を起因とする形質細胞腫という腫瘍によって死亡しています。)     現在、アグアは免疫システムを抑える薬剤を投与して治療を行っています。 この薬剤の影響でからだの一部で脱毛が認められ、また小さな傷でも治りが遅く、悪化しやすい状態になっています。 しかし、治療を中止すると、腸粘膜の状態が悪化し、栄養や水分を腸から吸収できなくなり、衰弱してしまいます。   そのため、薬剤の影響を最小限にするよう薬剤の量をアグアの状態に合わせて調整したり、傷が治りやすいように軟膏を塗ったり、脱毛が広がらないようにブラッシングを行ったりして対応しています。   また、最近の研究で健康なカピバラの糞便を移植することで症状が改善したという報告があり、そちらについても取り組んでいます。     なぜ、病気のカピバラを展示しているのかという疑問があるかもしれません。 カピバラは自然界では平均10頭の小さい群れをつくって行動しています。この群れになわばりのようなものが存在して行動範囲がかぶらないようになっています。   当館ではアグア以外に兄弟のリオも飼育しています。 アグアとリオは兄弟ですが、治療のため、別々に飼育した後に再び同居させると、けんかになってしまいます。最悪の場合は、命に関わることもあります。 このため、アグアをバックヤードへ移動せずに、リオと顔を合わせられる距離で飼育を続けています。   これからも、飼育スタッフと協力して、アグアの病気が快復するよう、最善をつくしていきます。アグアのことを温かく見守っていただけると嬉しいです。     Tweet  

古代生物がやってきた!~ミズクラゲ~
  • 企画展・特別展示

古代生物がやってきた!~ミズクラゲ~

企画展「古代生物がやってきた!~時を超えた生き物たち~」の展示期間も残りわずかとなりました。   最後にどうしても皆さまにお伝えしたい、私が個人的に大好きな生き物をご紹介します。 それはこちら、ミズクラゲです!     クラゲのゆったりとした動きは、見ていてとても癒されるなぁと感じます。   企画展のテーマは「古代生物」ですが、クラゲはいつ頃、地球上に現れたのでしょうか?   古代生物のことを知るには、化石を調べるのが一般的な方法かと思います。 しかし、クラゲの体には骨などの硬い組織が無く、ほとんどが水分でできているため、化石に残るのは稀なことです。 この企画展では、クラゲの化石が見つかっている例として、アメリカ・イリノイ州のメゾンクリーク生物群がある地層の年代に合わせ、石炭紀(約3億5890万年前)の生物として紹介しています。   ですが、それ以前の時代の化石からもクラゲと思われる生物やその痕跡が見つかってきており、また、クラゲ類が属する刺胞動物門や有櫛動物門は動物界のなかでも原始的なグループとされているので、数ある動物たちのなかでもかなり初期に誕生したのではないか、とも考えられています。   そんな大昔からクラゲの仲間が暮らしていたのも驚きですが、その生命力や増え方にも驚かされます。     ある日、いつものようにミズクラゲの状態をチェックしていると、水槽の壁面やネットにオレンジ色の粒々したものがくっついているのを見つけました。 それがこちら。     なんだかイソギンチャクのような形をしていますよね。 これはポリプと呼ばれるものです。 一般的にイメージされる丸くてふわふわ漂うクラゲは、ミズクラゲの生活史のなかのほんの一部の世代です。 クラゲのオスとメスが出会い受精卵を作ると、それがプラヌラという世代を経て、岩などに固着して暮らすポリプに変わります。 ポリプは分裂して増えていくのですが、この水槽内の環境がポリプにとって良かったのか、気がついたら数えきれないほどびっしりとついていました。   漂うクラゲたちから少し目線をそらして壁面を探していただくと、見つけられるかと思います。     さらに、実は今、もう1種類、クラゲがいます。 そのクラゲを見られるのはここ、ヌタウナギの水槽です。     水槽のアクリル面に小さなものがついているのですが、拡大するとこんな感じ。   これはハイクラゲという種類のクラゲです。 ミズクラゲのように泳ぐことはなく、名前の通り這うようにして移動します。   潮間帯の海藻などにくっついて生息するのですが、水族館の水槽にもたびたび発生する、神出鬼没のクラゲです。 いつまで見られるか分かりませんが、ぜひこの機会に観察してみてください。   企画展は7月9日までとなっております。 普段の当館では見られないクラゲ!じっくりご覧くださいね。   Tweet  

古代生物がやってきた!~工作も楽しい~
  • 企画展・特別展示

古代生物がやってきた!~工作も楽しい~

みなさま こんにちは。   4月15日(土)から始まった企画展「古代生物がやってきた」もいよいよ終盤で 7月9日(日)までの開催予定です。 この企画展を目当てに多くの方にご来館いただけているようで嬉しいかぎりです。   お客さまに人気なのはハリネズミとミズクラゲのようです。 意外だなと思ったのはアメリカカブトガニの人気ぶり。 昼間に良く動き、腹側の様子がよく観察できるため、多くの方に楽しんでいただいております。 あとは最近SNSで話題を集めたサカバンバスピスですね。   企画展スペースでじっくり生き物を観察したあとには、その隣にあるトト・ラボでおさらいも兼ねてちょっとしたものづくりはいかがでしょうか?   平日限定のものづくりワークショップ「ガチャポン水族館をつくろう!」です。 ガチャカプセルと専用の型紙を使って「カブトガニ」と「クラゲ」が作れます。 他にも「ぬりえ」や数字をつないで生き物を描く「点つなぎ」も用意しています。     これらはこの企画展開催期間中だけの内容となっています。 生き物を見て更に工作をして楽しんでくださいね。   7月2日(日)には岐阜県博物館とコラボレーションしたワークショップも開催します。   詳しくはこちらをご覧ください。   まだまだ企画展「古代生物がやってきた」は終わりません!! 是非、遊びに来てください。     Tweet  

子育て応援企画『おさかな、いこう♪』がはじまります
  • イベント

子育て応援企画『おさかな、いこう♪』がはじまります

6月13日(火)から、子育て応援企画『おさかな、いこう♪』がはじまります。   実はこの企画、今年の2~3月に初めて実施し、今回が第2弾となります。   ※注 ここからは、担当者の長~い話がはじまります。 参加してくれた方や、今回は行こうかなと思ってくださる方には読んでほしいなと思いつつ。長いのです。あしからず。     当館は公園の一角に位置することもあり、平日には1~3歳くらいの小さなお子様と親子で遊びに来てくださるお客様を多く見かけます。   水族館のイベントは休日が中心です。平日に「なにか楽しんでいただくことはできないかな」、「気軽に何度でもお越しいただけないかな」そんな思いからこの企画はうまれました。     まずは小さなお子様連れのお客様が、何を求めているのか聞いてみたい。 アンケートや館内でお声がけをさせていただきました。   やってみたい体験や、ちょっと困っていること、こんな工夫があれば楽しいなど、さまざなお話を聞かせていただきました。本当にありがとうございました。     そして、アンケートを基に、2~3月に第1弾を実施しました。     実施後には、参加者のみなさまに再度アンケートをお願いしました。 このアンケートが、私の想像を遥かに超えたものでした。   驚きのひとつは短期間でたくさん集まったこと。 そしてもうひとつは、自由記載欄にたくさんのメッセージを書いてくださったこと。   参加した感想。 イベントを通じてお子様が発見したこと。 もっとこうしたら良いというアドバイス。   私、こんなに寄り添ってくれたアンケートは見たことがありません。 羅列しただけでA4用紙5~6枚はあるんです。 全部読ませていただきました。歳ですねぇ、うるっときます。     アンケートをお願いしておきながら、お礼をお伝えする機会がありませんでした。 この場を借りて、お礼申し上げます。 本当に本当にありがとうございました。   みなさまの声はできるだけ第2弾に反映させました。 全部を反映することができないのが、とても申し訳ない気持ちです。   厚かましいですが、せめてもの恩返しが今回第2弾の企画です。     第2弾の子育て応援企画『おさかな、いこう♪』のご紹介です。   いきものさがし 植栽や雰囲気ではなく、生き物に注目するお子様にとっては、淡水魚の展示は単調に見えてしまうようです。   「いつも通り過ぎてしまう水槽にも注目する工夫が欲しい」という声から、カードと同じ生き物を館内で探してみようという企画です。   「お家に帰ってからも振り返りでお話ができたらいいな」そんな声もあり、小さなカードにしました。 前回は5種類だったのですが、「もっと種類があるといいな」という声もあり、今回は前回と違う8種類にしてみました。   設置するカードはランダムで変えていこうと思いますので、今日はどんな生き物かなとチェックしてみてくださいね。     キッズスペースとワークショップ(工作) ちょっと休憩していただける場所を、館内の最後に設置します。 岐阜の木材を使用した魚のつみ木など、おもちゃで遊んでくださいね。   「手軽にできる工作があるといい」そんな声もあり、前回はペーパークラフトを用意しました。   今回は七夕にあわせて、壁面に緑のテープで作った大きな笹の絵を設置します。 名付けて「大きなペタペタ笹飾り」。 折り紙や短冊で飾り付けをお願いします。     おさかな手形アート 「思い出づくりになるイベントがあると嬉しい」そんな声から、成長の記録にもなる手形作品をつくっていただきます。 前回はお子様が持ち歩きできるトートバックでした。   「思い出になってとても嬉しかった」という声をたくさんいただきました。 今回も手形はやりたい!ということで、素材はTシャツに変えてみました。 着てもOK、飾ってもOKです。 手形の大きさで成長を感じることができますし、あの時はこの身長だったんだとTシャツのサイズでも思い出になるかなと思っています。 すぐにサイズアウトしちゃいますしね。   前回、「インクがあまり濃くつかない」という声もいただきました。 そうなんです。説明書通りにやってもうまくつかないことがありました。 残念な思いをされた方、申し訳ございませんでした。   濃いインクにすれば良いのですが、ウェットティッシュで簡単に落とせるインクにはしておきたく、あらためてメーカーさんにも相談し、インクが乾かないようにもう少し工夫してみます。   インクパッド(朱肉)への押し方もいろいろ試してみましたので、お伝えできればと思います。   今回も無印良品 イオンモール各務原様のご協力で実施します。 お子様の肌に触れるものなので、素材も気になると思います。 Tシャツは無印良品製です。   そして今回は、父の日が間近ということで大人サイズも用意しました! パパを泣かせるサプライズプレゼント、いかがでしょう。   こどもサイズは80~100、おとなサイズはS~Lです。それぞれ数に限りがありますので、あらかじめご了承ください。     岐阜の木のおもちゃであそぼう 「遊べる場所があると嬉しい」という声から、今回も実施します。 岐阜県の8割を占める豊かな森で育った木のおもちゃに触れてみませんか。 「お子様の年齢にあわせてスペースがあると嬉しい」との声もいただきましたので、今回は室内に2か所のスペースを設置する予定です。     おさかな七夕飾りをつくろう! 思いでづくりになるイベントをもうひとつ。 七夕にあわせて七夕飾りをつくります。 自分で笹を用意するのは意外と大変。 でもお家で飾ってみたいな、七夕にお子様と笹の葉の写真を撮ってあげたいな。 そんな希望を叶えます!   折り紙で飾りをつくって、短冊に願い事を書いたらできあがり。   笹のサイズは50~60cmほどを予定しています。 ちなみに笹は水の吸い上げが弱いらしく、葉が縮むのが早いようです。 手元で試しているのですが、その点はご容赦ください。     LINEショップカード LINEを使用したポイントカードです。 期間中の平日に2回(2ポイント)のご来館で、ガラポンくじにチャレンジ!   前回はプチプレゼントだったのですが、お子様にも楽しんでいただけるガラポンくじにしてみました。 何が当たるかはお楽しみ。 参加には、当館公式LINEアカウントの友だち追加が必要となります。 また、位置情報の許可が必須となりますので、設定画面が表示された際には「許可」をお願いします。     おさかなハイハイレース おさかなになりきってハイハイでよ~いどん! 定員15名のため、参加できなかったという声もあり、今回は午前午後の2回開催します。   ”おさかなになりきって”というのは、尾ビレの形のスポンジをお尻のあたりに付けてもらおうと思います。 前回、とても可愛いお子様たちの姿が印象的でした。尾ビレはバージョンアップを模索中です。   お申し込みの開始は6月下旬頃を予定しています。     各イベントの詳しい時間や料金などはこちらのページをご覧ください。   外で遊ぶには大変な梅雨の時期。「おさかな、いこう♪」とお出かけしてみてはいかがでしょうか。 それでは、水族館でお待ちしています!     Tweet  

ボラへの期待
  • アクア・トトの生き物

ボラへの期待

3月下旬から、3階「下流のカニ」水槽でボラの幼魚を展示しています。   展示当初は3cmぐらいでした。       白銀ですね。 そして2ヵ月がたった今 ↓   7cmぐらいになりました。   ボラは大きさごとに呼び名が変わる出世魚として知られています。 小さいときはハクやオボコ、大きくなるとトドなどと呼ばれるようです。   せっかくの出世魚なので、いろいろなサイズを展示していたほうがおもしろいかな?と思い、「下流の生きもの」水槽にいるビッグサイズに加えて、幼魚の展示を始めたわけですが、じつは展示を始めた理由はそれだけではないのです。   このボラ、付着藻類をよく食べるのです。   かねてよりわたしは、この水槽に生える藻類に悩まされていました。 アクリル面だけでなく、擬岩にも底砂にも、黒や緑、茶色、それからヒゲみたいなものまで、さまざまな藻類が生えてしまう水槽なのです。   そのため、毎朝の掃除に加え、月に2回は大々的な掃除をしています。それでもちょっと油断するとすぐに藻類だらけに。そこで、ボラを仲間入りさせたら、少しはコケを食べてくれるのでは?と期待して展示を始めたわけです。 最初のころは全く藻類に興味なし。しかし、最近になって「おっ!」という場面に出くわしました。   擬岩に付いた藻類を、頭部を振り振りしながら食べています。   砂の中にも口を突っ込んでいます。 おぉ!感動。   このような行動は最近見られるようになったばかりなので、この先どうなるのか。きれいになるのか、そうでもないのか。楽しみにしながら経過観察していきたいと思います。     Tweet  

古代生物がやってきた!~シベリアチョウザメとヌタウナギ~
  • 企画展・特別展示

古代生物がやってきた!~シベリアチョウザメとヌタウナギ~

皆様 こんにちは。   現在開催中の企画展の中から、今回はシベリアチョウザメとヌタウナギについて紹介します。   まずはシベリアチョウザメ 口はどこにあると思いますか? 写真でおわかりいただけたと思いますが、チョウザメの仲間は、口が腹側(下向き)にあります。口の前にあるヒゲで川底にすむ貝類や甲殻類などを探して食べます。 なんとこの口、ビヨンと伸びるのです。 このようにして獲物を勢いよく吸い込むようにして食べます。 清流ふれあいプールにもシベリアチョウザメがいて、ごはんをあげることができます。ごはんを手にのせて口元へ差し出すと吸われる感じがよくわかりますよ。 皆様も是非、体験してくださいね。     次はヌタウナギの紹介です。 まずはこちらの動画をご覧ください。与えたのは魚の切り身です。   予想外の飲みこみ方ですよね? ヌタウナギは、アゴがない原始的な魚で、口は①ではなく②の位置にあります。ちなみに口のように見える①は鼻(外鼻孔)です。   口のまわりに歯はなく、舌の上に歯状突起(舌歯)というものがあり、海底に沈んでいる生き物の死肉を削り取るように食べるそうです。他にもゴカイや甲殻類なども食べることが知られています。   シベリアチョウザメとヌタウナギは食べ方がおもしろいので今回紹介したわけですが、 動画で紹介するだけではもったいないですよね? 他のスタッフと話し合った結果、皆様にも実際に生で見ていただこうということに!   現在、古代生物のフィーディングウォッチや給餌体験ができるイベントを計画中です。 内容が決まり次第、HPやSNSでご案内していきますのでお見逃しなく!   企画展は、7月9日まで開催しているので是非見に来てくださいね。   では       Tweet  

梅雨はみずみずしく
  • 企画展・特別展示
  • 日本の淡水魚

梅雨はみずみずしく

こんにちは。 今回のテーマ水槽は「まもなく梅雨入り💧水玉模様のさかな」というファンシーなタイトルです。 水玉模様が特徴の魚といえば、ポルカドットスティングレイやミクロラスボラハナビなど淡水魚にもたくさんいるのですが、どれもキラキラ感が足りない。 雨粒のようなみずみずしい水玉模様と言えば、もうこれしかない。   ぜったいにエゾイワナ!   エゾイワナを展示しようと決めたものの、そもそもエゾイワナを入手できるのか?低水温での飼育となると、水槽が曇るかもしれない。テーマ水槽でサケ科魚類を展示するのは初めてだけどうまくいくかな?   などなど、不安要素がいくつもでてきました。 それでもやっぱりぜったいにエゾイワナ。   エゾイワナをどんなふうに見せるのかも重要です。 本来とても美しい魚ですから、へたに小細工をするよりも、生息環境に似たレイアウトのほうが、水玉模様がくっきりして魚の美しさが引き立つはずです。 というわけで、凍てつくほど冷たい水、荒ぶる水の勢い、その中をぐいぐいと泳ぐエゾイワナ。 これらのイメージをもって水槽作りに励みました。 水槽内にファンシーさは微塵もありません。   そして完成した水槽。   ふだんのテーマ水槽よりもかなり水流を強くしていますが、〈渓流の王様〉といわれるだけあって、エゾイワナにはへっちゃらのようです。 優雅に、のどかに過ごしているようにさえ見えます。そして水玉模様がきれいです。 展示は6月11日までですので、お見逃しなく!   テーマ水槽を見た後で、館内4階へと進んでいくと、 エゾイワナとは亜種関係にあるヤマトイワナの展示があります。   からだの色や模様が全然ちがいますので、そのちがいをご覧になられると、なおお楽しみいただけるのでは?と思います。   今回展示しているエゾイワナは、北海道大学の岸田准教授が送ってくださいました。ありがとうございました!!     Tweet  

古代生物がやってきた!~アメリカカブトガニ~
  • 企画展・特別展示

古代生物がやってきた!~アメリカカブトガニ~

皆様こんにちは。   今回は企画展「古代生物がやってきた!~時を超えた生き物たち~」で展示中のアメリカカブトガニについてご紹介します。     カブトガニの仲間は現在世界に4種知られていますが、今回展示しているのは北米大陸に生息するアメリカカブトガニです。   カブトガニは、名前に「カニ」とついているので甲殻類なのかなと思われるかもしれませんが、     分類学上はカニより、クモやサソリに近い仲間です。 カブトガニの祖先については、諸説ありますが、古生代(カンブリア紀)には栄えており、現在のカブトガニと外見がほぼ同じ仲間がジュラ紀に存在していたとされています。 このため、カブトガニは「生きている化石」と呼ばれています。     では、カブトガニの祖先が過ごしたジュラ紀にいた生物はなにかというと、あの有名な恐竜です。 恐竜が繁栄していた時代にカブトガニに似た形態の種があらわれたというのは驚きです。 なんといっても恐竜が絶滅してしまった一方、カブトガニの仲間は姿かたちをほとんど変えることなく、今もなお生き残っているとはさらに驚きですよね。 そう考えると、なんともこの不思議な見た目からなかなかロマンを感じる生物にみえてきませんか。     今回の企画展では、このような「生きている化石」といわれている生物があらわれた時代を感じられるように、工夫して展示しています。   ちなみに、活発に動き回るので時々ひっくり返ってしまって、お客様に心配されてしまうことがあります。     ちゃんと泳いで戻れますので、安心して下さいね。       Tweet  

古代生物たちの夜
  • 企画展・特別展示

古代生物たちの夜

皆さま、現在開催中の企画展「古代生物がやってきた!~時を超えた生き物たち~」はご覧いただけましたか?   おかげさまでゴールデンウィーク中はたくさんの方にお越しいただき、「そんなに昔からいるんだね」「えっ、これも古代生物なの!?」と多くの反響をいただくことができました。     ただ、中には、「全然顔が見えないよ~」と残念がられる声も聞こえます。 そうです、看板やポスターではばっちりキメ顔をしているはずのヨツユビハリネズミ、そして、ただでさえ小さくて見つけにくいアフリカヤマネです。   実はこの2種類は夜行性で、昼間は寝てばかりなのです…。 そこで、活動中の姿を皆さまにお届けするべく、消灯後に撮影してきました! 今日はその様子をお送りします。   ではまず、アフリカヤマネです。 こちらは昼間の様子。     はい、見事に寝てますね~。 続いて、夜の様子。     あっちこっち行ったり来たり、昼間の姿からは想像もできないくらい活発です! 実はアフリカヤマネはとてもすばしっこく、1cmほどの隙間でもケージから脱走してしまうのだとか。 私も最初は半信半疑でしたが、この活発さを見て、確かに脱走しそうだ…、とひやひやしました。     では次に、ヨツユビハリネズミを見てみましょう。 まずは昼間の様子。     お尻を向けて寝ていますね。 (片っぽだけ伸びた足はかわいい…。)   続いて、夜の様子。     回し車の上を、てくてく歩いていますね。 実は夜の間だけ、運動不足解消のために回し車を設置しています。 野生のハリネズミの仲間は、夜の間に餌を探し、一晩で1km以上も走ることがあるのだそうです。 夜はこんな風に歩いたり、時々全力で走ったりしています。   古代生物たちの夜の姿、いかがでしたでしょうか? ちょっと意外な一面をお見せできたのではと思います。 開館中は、午前中はやはり寝ていることが多いのですが、午後になるとこんな風に寝起きの顔を見せてくれたり、     ごはんを食べに出てきたりします。     見つけたときは大チャンス! そっと近づいて観察してみてくださいね。     Tweet

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本日の開館時間

9:30-19:00

最終入館 18:00

世界淡水魚園水族館 アクア・トト ぎふ

〒501-6021 岐阜県各務原市川島笠田町1453

TEL 0586-89-8200 FAX 0586-89-8201

2回分の料金で何度でも楽しめる!

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